年末のご挨拶
2015年は個人的な事情によりブログの更新が1回しかできず、申し訳ありませんでした。今年は敬愛するミュージシャンの訃報が続き悲しい限りです。
夏の終わりから喪中となってしまい辛い1年となりましたが、来年は良い年になり良い音楽を聴き続けられるよう願いたいです。ブログも更新できれば良いなと思います。皆様よいお年を。
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1970年のレコード・デビューから45年のキャリアを持つドイツの音楽グループで最初期からのエレクトロニクス・ミュージックのパイオニアであるTangerine Dream(タンジェリン・ドリーム)の創始者であり唯一のオリジナル・メンバー、Edgar Froese(エドガー・フローゼ)が1月20日に自宅のあるウィーンで急逝したとのこと。死因は静脈血栓塞栓症で享年70歳。
私のネットでのハンドル名tangerineはこのTangerine Dreamからとったくらいのファンで、ショックで言葉が出ませんでした。
訃報が発表されたのは日本時間の1月24日の未明で、その前日まさにタンジェリン・ドリームの2011年からのメンバーでヴァイオリニスト山根星子さんのソロ・プロジェクト"Tukico"を大阪 阿波座のnu thingsで鑑賞したところでした。ライブはPCでのループ音にヴァイオリンでのインプロヴィセーションを重ねていくという心地よいものでタンジェリン・ドリームの音楽の発展系が日本人のメンバーによってここにも息づいているという感動的な内容でした。
ライブ終了後に山根さんと少し会えたのですが、次のツアーのことなども話しておられ、この時点では訃報を知らなかったようです。
去年11月20日のオースラリア・ツアーのメルボルンのACMI Melbourneでの"SORCERER"(恐怖の報酬)のサウンドトラック再現を中心とする内容のコンサートがエドガー・フローゼのタンジェリン・ドリームとしての最後となりました。
Kraftwerk, Cluster, Klaus Schulzeらと共にジャーマン・エレクトロニクス・ミュージックの黎明期を築いたミュージシャンで「電子音楽」というものが一般的でなかった70年代初頭において当時は値段が車1台分もしたシンセサイザーという未知の楽器を全面的に押し出して作曲やライブ活動を展開し、ワールドワイドに成功した最初のグループ。
クラフトワークの『アウトバーン』とタンジェリン・ドリームの『フェードラ』が共に1974年に世界的ヒットとなったのも象徴的です。
エドガー・フローゼ自身はギタリスト出身でジミ・ヘンドリクスのフィードバックのようなドローンなインプロヴィセーションを得意としていたようで、電子音楽になっても「混沌」と「静寂」を表現する不安定さが所期タンジェリンの特徴となっていました。それは図らずも「二度と同じ音が作れない」当時のアナログ電子楽器の電圧的にチューニング不安定な構造と、シンプルで力強いシーケンサーのパターンの絶妙な組み合わせが醸し出すマジックだったと感じます。
ただエドガー・フローゼ本人は「思った音の出ない」当時のアナログ機材に不満もあったようで、デジタル時代になってからの膨大な作品量は自分の表現を具体化するのにテクノロジーが追いついたというのもあったかもしれません。しかしそれらの作品のなかにもタンジェリン独特のメロディーにならない「音響」が存在していてそれが幾度のメンバー・チェンジを重ねようとグループのアイデンティティーとなりうるものだったと思います。
以前のブログでも書きましたが初めてリアルタイムで聴いたのが、1977年の映画『恐怖の報酬』(Sorcerer)のサウンドトラックのテーマ曲『裏切り』(Betrayal)で、NHK-FMの映画音楽番組でかかったものでしたが、あまりのカッコ良さにエアチェックしたテープを繰り返し聴きました。
個人的には1972年のサード・アルバム"ZEIT"(ツァイト)が一番好きで、人生で重要な10枚に挙げているほど聴きまくったアルバム。一時期は眠れない夜に毎日聴いていました。リズム無し、メロディ無しで、ひたすら混沌とした音響が続く2枚組レコード。ただ唯一聴き易い部分が1曲目でゲストのPopol VuhのFlorian Frickeが演奏するモーグ・シンセサイザーの旋律だけ。
タンジェリン・ドリームを見たのは下記の4回。それぞれのレポートは過去のブログに書いています。
1983年6月28日 大阪 フェスティバルホール
2008年7月18日 ドイツ Loreley, Prog Fes
2009年9月5日 伊豆 Metamorphose09
2012年5月10日 ドイツ Berlin, Admiralspalast
2009年の伊豆METAMORPHOSEのライブDVDボーナス映像に現地サイン会でエドガー・フローゼと握手する満面の笑みの自分の姿が映っていて喜んだのでした。
手持ちのタンジェリン・ドリームのCDを整理してみると約130枚。膨大なディスコグラフィーで廃盤も多く不所持ものも多いです。近年の自主レーベルからのリリースは多すぎてフォローできず。
エドガー・フローゼのソロ。タンジェリン・ドリームと比べて聴き込みが足りませんでしたがやはりaquaとepsilon in malaysian paleが好きです。
エドガー・フローゼの不在はエレクトロニクス・ミュージック全体において大きすぎる喪失ですが20人以上のメンバーが在籍したタンジェリン・ドリームの音楽はそれぞれのメンバーとフォロワー達の中で大きな遺産として受け継がれていくと思います。
公式な訃報にも書かれていたエドガーの言葉は素敵すぎて安らげます。
"There is no death, there is just a change of our cosmic address."
山根星子さんの追悼文
http://www.hoshikoyamane.com/%E8%BF%BD%E6%82%BCedgar-froese/
冒頭の写真は2009年の伊豆メタモルフォーゼ公演で自分が撮ったエドガーです。
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いろいろあってすっかりレビューが遅れました。ニコルのファースト・ソロ・ミニアルバム "FIRST ROMANCE"とDSPファミリーのクリスマス・アルバム White Letter"の同時レビューにしたいと思います。もっと早く書くつもりが先月から予約していたWhite Letterが発売元からの遅延でクリスマスも終わった26日に到着し、聴き込むことが難しい状況でした。
ニコルのB2Mに事務所を移籍してのソロデビュー・ミニアルバムNICOLE "FIRST ROMANCE"。曲のクオリティーはどれも素晴らしくてボーカルもかなりトレーニングしたみたいでKARA時代より格段に歌唱力が上がっていました。豊富な人脈を意識してか、1stソロにしてはゲストが多すぎて男性ラップの多用なども作品としてのトータル・コンセプトとしては良いのだけど「とにかくニコルの歌声を堪能したい」と思うファンからみたらちょっと耳障りに感じたりも。バラード・マイナ-コード中心の構成ですがソロ・デビューの打ち上げ花火的には溌剌としたメジャーなアップテンポ・ダンスチューンも入れておくべきだったかなと感じました。
同事務所のSPICAのキム・ボアが1曲目に参加してるのが凄いですね。かつてはKARAのボーカル・トレーナー(主にニコルとジヨン)や仮歌入れもやってたそうです。
「7-2=誤解」など意味深いタイトルの曲。訳詩をネットで読みましたがKARAとの決別と苦悩を歌ったと解釈できる部分もあると感じました。
歌番組でのパフォーマンスを観ても普通にKARAではできなかったセクシー路線(KARASIAのソロコーナーで唯一できた)をやりたかったのかなーと思ってました。予想では母国アメリカにもアピールするもっとインターナショナル志向の英語のみの曲も交えたものになるのでは?と思ってたのですがK-POPの王道を行くミニアルバム・スタイルでした。プロモーション活動も韓国内の音楽番組出演とソウルでのファンミーティングのみでまずは地道に地盤を固めようという意志が感じられます。
結局のところ音楽的に事務所を移籍しなければ実現できなかったアルバムかといえばそうでもなく、DSPがやる気を出せばニコルの意向をサポートし、これと同水準のソロ・アルバムを出すことは可能だったと思いますが、現状そういう器量の無い事務所であることは1ファンから客観的に見ても明らかです。
B2MはDSPにてKARAのデビューから成功を収めるまでのマネージメントを担当していたキル・ジョンファ代表が設立した事務所で同じくDSP出身のイ・ヒョリやSS501のメンバー達が在籍するDSPの受け皿的存在で、ニコルも自分のことを理解してくれていて全面的に信頼を寄せられる居心地の良さを最優先したのだと思います。
ニコルが来年に日本での活動を予定していると宣言し嬉しい限りですが、B2Mは日本における活動の基盤が希薄で、どこかの日本の事務所と提携するのか、どのようにマーケット展開する予定なのか興味深いところです。
DSP SPECIAL ALBUM "White Letter"ですが、8曲中5曲が1年前のKARA5人が主演を務めたドラマ『シークレット・ラブ』のOSTで、3曲が先輩アーティストFin.K.Lのカバーという内容。
5人時代のKARAの曲もありCD音源としてリリースされたのは嬉しい限りです。新たなレコーディングの配置やパッケージでうまくコンセプト感を出していますが「1年間冷凍していたクリスマスケーキに新しいトッピングをほどこして出した」的な感も否めません。OSTから削除されている曲もあり、いずれコンプリート版のリリースも期待したいところです。
1曲目の"White"はFin.K.Lのカバーで昨年のDSPフェスティバルでもエンディングで全員で歌った曲で、このアルバムが「クリスマスの事務所アーティスト合同イベント」だったDSPフェスの延長的存在であることをアピールしています。
Rainbowの"One More Time"はFin.K.L第4集のラスト曲と曲名も歌詞も同じなのですが全く別の曲のように仕上がっています。韓国語が分からないのでこのへんのいきさつが不明なのですがRainbowらしいメジャーでポップな仕上がりで大好きな1曲です。
そのFin.K.L第4集に収録の「君の中の私」を"DSP GIRLS"名義でソミンとチェウォンが1年前に歌ってたのは凄いですね。ソミンはPurettyだったので分かりますが、チェウォンは大抜擢的な感が。ピンクル時代の曲なのでコピーライツはDSP所持だろうけど、作詞はイ・ヒョリなんでB2M側でもイ・ヒョリとニコルのデュエットで実現したらと夢想したりします。
男性2組もDSP一家というコンセプトを出すのに良いフックを与えています。普段ももうちょっと活躍してほしいと感じます。
KARAの2曲とギュリとスンヨンのデュエットも、もっと早くCDで聴きたかった名曲。ほっこりした明るさの"My Angel"と希望に満ちた「世界の中で」は苦難の1年を終えて聴くと格別の感があります。
ギュリとスンヨンのデュエットの至高のバラード「最初の愛」もアーティスト指向にシフトしたKARAとして今回のKARASIAでやるべきだったのではないかと。
曲目に目新しさは希薄かもしれませんが、クリスマス・シーズンの冬の日の明るい朝に聴くと清々しい気持ちになる溌剌さがアルバムに漂っており、クリスマスの企画ものとしては大成功していると感じました。
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さて、前回のブログで「コンサート・ツアーでの課題」とDSPに対する希望のようなことを書きましたが、ご承知の通り来年2月14日に「KARA バレンタインパーティー 2015」と題して東京のホテルにて3万9千円の料金で1日2公演のディナーショーを開催するとの告知がありました。
KARAが苦境にあったこの1年の間、KARAを信じ続け応援し続けてきた日本のファンに対するひとつの回答であり、結果が出たと感じます。
物事の価値観など個人の生活状況や思い入れ次第で様々かと思います。難なく参加できる方もおられるでしょうし、どんなに無理をしてでも参加したいと思う方も多いかと思います。
KARAのメンバー自身は事務所から与えられた仕事を全力でこなすのみかと思いますので参加する方は楽しまれることを望みたいです。
私はしばらくはKARAを遠くから見守り、新曲を楽しみにしたいと思います。
ニコルの日本ソロ活動の成功、ジヨンの女優・モデルとしての日本での更なる活躍も祈りつつ、本年を終えたいです。皆様良いお年を。
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KARAの3rdツアー最終日11月19日横浜アリーナのライブ・ビューイングを梅田ブルク7で見ました。
前回に書いたとおり、今回のツアーは家庭の諸事情で遠征できず、大阪公演は日程が合わず2日目に無理して当日券狙いで会場に行くも、当日券は既に完売し生で見ることができませんでした。
本当に無理をすれば1回くらいは見ることができたのかもしれませんが、今年に入っての私事の精神的に辛い現状を乗り越えるための「願掛け」みたいなものも心の片隅にあったりしました。
さらには世界中のKARAファンのなかでほんの僅かな日本のファンだけがKARAのコンサートを見ることができる状況において、一昨年のソウル公演から1stツアー、東京ドーム、2ndツアーと計18回もKARASIAを幸運にも観られたことへの感謝もあって、今回はライブ・ビューイングに留めました。
既に膨大な感想がツイートやブログに書かれており、ライブ・ビューイングを観ただけの私としてはディテールをレポートするまでもないので、雑感に留めたいと思います。
4人になっての初めての新生KARAのコンサート・ツアー、5人のラインナップでのKARASIAと比較しても何ら遜色なく、アーティストとしてはさらに成長しパワーアップしたともいえる内容で、4人で一丸となって新生KARAの新たなる第一歩を大成功に収めた内容だったと感じます。
5人用に書かれた曲や振り付けを4人用にアレンジし直してのパフォーマンスには1からの努力と膨大なエネルギーが必要だったと思いますが、違和感なく新フォーメーションでの再構築に成功しており、さすがとしか言いようがありません。
1年以上前の"Fantastic Girl"から今更ながら多く取り上げたセットリストは微妙な感もありますが、ライブ・レパートリーを増やし新曲に挑戦していく意味ではマニアにとっては嬉しかったともいえるでしょう。でもラスト近くの涙のトークの後の「POP STAR」などはちょっと冷めてしまいました。
ヨンジの貢献ぶりは正規デビューやフル・コンサートの経験が皆無とはとても思えないほどで、想像もできないほどのプレッシャーの中、堂々たるKARAのステージ・デビューを飾ったといえるでしょう。ヨンジはまだ新メンバーとしてどことなく先輩に遠慮がちな部分も垣間見られているようですが、今回の10回のステージで劇的な成長をとげ、日本のKAMILIAから圧倒的な支持を得ての自信で、KARAのメンバーとしてさらに打ち解けての更なる結束を深めた今後のステージが早くも楽しみなところです。
何よりも松田聖子の「天使のウィンク」にヤラれてしまった中年ファンは多いと思います。オリジナルの味わいを絶妙に踏襲しててリアルタイム世代としてはひたすら感動でした。ただのカバーじゃなく松田聖子の何たるかをちゃんとわかってるようで嬉しかったです。
他メンバーのソロも多くのメッセージを込めていて、去った2人のメンバーに対する想いなども見受けられるという分析をされておられるブログやツイートを沢山拝見し感動しました。特にハラちゃんのソロにおけるアカペラから始まる歌唱力には感動で身震いしてしまいそうな技量と歌心を感じてしまいびっくりです。
スンヨンはもう妖艶といえるほどの女性らしさで、KARA随一の「セクシー担当」になってしまい、もう「最強の童顔」だった頃は遠い過去のよう。
KARAがたどたどしい日本語で日本デビューした頃から遥か遠いところまで来てしまったことを実感してしまいます。
BABY KARAの飛び入りも、既に今の貫禄あるアーティストとなったKARAでは、いささか初々しさに欠ける"Honey"をフレッシュに歌って華を添えられたと思いますし、なぜか今回セトリから外されていた"Jumping"のパフォーマンスはまだ未熟感がありますが嬉しいサプライズだったと思います。"Honey"を本来のかたちで日本のKARASIAで観られたのは貴重でした。
トーク部分も今回は地方公演から長めで充実してたとのことで、いつものグダグダ・トークや脱力ギャグなど含め本来のKARASIAの魅力をさらに引き出していたとのことで日本語での表現力の豊富なKARAでこそなせる技で、みんなそれを楽しみにしているのだと改めて認識。
ライブビューイングで観たトークはツアー・ラストということでギュリが前回ツアーの終了後からの空虚さを心に空いた穴と表現して、もらい泣き。ギュリがリーダーとしてどれだけ苦しんだかと思うと、新生KARAとして再出発できたことを本当に祝福し称えてあげたいと思います。
しかし涙のトークのあとのハラちゃんからせかされてのスンヨンの気をとりなおしての「ギャー!」というカラスのモノマネがホラーで怖すぎでしたし、ギュリの「KARASIAだからカラス」というダジャレで頭が真っ白になり、その後帰宅までの記憶が無く、呆然と「カラシアだからカラス・・・カラシアだからカラス・・・」と呟きながら夜道を歩いていたのでした。昨年の神戸の「さいこうべ・・・もりあがっていこうべ・・・」に続き女神最強伝説は健在でした。
ということで、「いつもどおりの安心安定のKARASIA」は健在でなおパワーアップしつつあることが確認でき、次のツアーが待ち遠しくなったライブ・ビューイングでした。
個人的に感じるコンサート・ツアーでの課題
・横浜アリーナ平日の18時半スタートというのは、少なくとも9,000円のチケット代を払える社会人層としては非現実的な開演時間かと思います。当日券まで完売で私が観られなかった大阪は土曜日の17時スタートということで普通の会社員層も参加しやすく、遠征組も日帰りできる余裕があったと思います。動員を伸ばすのは最低限そこをクリアするべきかと。
・やはり9,000円というチケット代はコアなKARAファンを対象としており、10代学生層などには厳しいと感じます。アリーナでの空席数をみてもライト層も含めて新たにファンを増やす心算があるならリーズナブルな料金体系を再考する余地はあるかと思います。動員の増加はさらにグッズの売り上げ向上にも繋がりますので。チケット代よりもむしろグッズの販売のほうが膨大な利益をもたらす現実を見据えるべきかと。全てのファンがお金に糸目をつけずKARAのコンサートを生で観ることに飢えていたK-POPバブルの時代ではないことを認識する必要があるかと思います。
・KARAに限ったことではありませんが良席のチケットがオークションに大量に出品される現状や、良席目当てに複数のIDで必要以上の枚数のチケットを購入して「友達が行けなくなったので」「空席をつくりたくないので」と転売する人も多く、このへんのことを考えると転売が難しいスマホや携帯での電子チケット化を早期に実施してほしいと思います。
・1stのサインボールのように今回はサイン・チェキ付きのキャンディーを客席に投げ配るパフォーマンスがあったようで、「遠方から見ているファンには不公平感しかない」との意見も見受けられます。おおむね日本のファンは幸運にゲットできた人を広い心で祝福してあげられる余裕があるかと思いますが、客席で一部が暴走して奪い合いで怪我などの事故が起こる可能性は低くないと感じます。ホール・コンサートでは客席通路をメンバーが歩く時にタッチしようと一部が暴走してメンバーや他の観客が危険だったとの話もあり、このへんは安全策を高めてほしいです。
・事務所としてDSPはRainbowとA-JAXを軌道に乗せるべく努力するべき。BABY KARAなどのKARA Projectオーディションはそれがうまくいってる前提でないと遅かれ早かれ同じ道を行ってしまうのではないでしょうか。ドラマやミュージカルなどのソロ活動で多忙なのもあるでしょうが、ガールズ・グループとしてRainbowを活動停止状態にしておくのはこれ以上無い宝の持ち腐れです。Rainbowの才能と可能性はパフォーマンスを見ても明らかなので、10曲程度のファンミではなく、きちんとした2時間フルの単独コンサートをライト層でも見易い上限7,000円程度のチケット代で実施するべきと思います。本当は2年前の状態でやっておくのが理想でしたが、今からでも巻き返しは不可能ではないと思います。ただし少なからずの他のK-POPグループがやっているような、スケジュール管理も行き届いていない状態で、準備不足でステージ演出も予算のかかっていない手抜きとも捉えられかねないコンサートを9,000円前後の価格で1日2回やるというような「あからさまな集金営業」をしたら全て終わりになると思うのでご注意を。
1月2日にはWOWOWで横浜ラストの模様が放送されるとのことで、年明けが待ち遠しいです。
ジヨンが日本で女優やモデルとして充実した活動を行い、ニコルも満を辞してのソロ・デビューを実現させた今、KARAも含めてさらに今後の展開が本当に楽しみです。
setlist
01. マンマミーア!
02. Pandora
03. Lupin
04. ハッピー ハッピー ラブ
05. レスキューミー
06. So Good
07. 天使のウィンク (松田聖子) / ヨンジ
08. Love The Way You Lie (Rihanna)
Dirrty (Christina Aguilera) / スンヨン
09. みんな空の下 (絢香) / ハラ
10. Hush Hush; Hush Hush (The Pussycat Dolls) / ギュリ
11. Pretty Girl
12. ジェットコースターラブ
13. ガールズ パワー
14. Rock U
15. Honey / BABY KARA
16. ジャンピン / BABY KARA
17. Good-bye days (YUI) / ギュリ&スンヨン
18. Crazy In Love (Beyonce) / ハラ&ヨンジ
19. 一番にわたしを抱きしめて
20. フレンチキス
21. プロミス
22. POP STAR
23. ミスター
encore
24. GO GO サマー!
25. SOS
26. STEP
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KARAの大阪公演、今回は家庭の諸事情で難しい状況でしたが、2日目当日ダメモトでなんとか会場に行ってみるも当日券は無く無念でした。元々今回は行けないスケジュールだったので仕方ないです。中央体育館ソールドアウトは凄いです。
メンバーチェンジ後の初ツアー、ヨンジの仕上がりも上々でパフォーマンスも最高の内容とのことで今後も期待できそうです。
2011年に知り合った福岡のKAMILIAさんで1stツアーの頃から(正確にはKARAが契約問題から復活した最初の日本での出演イベントの2011年7月13日Music Bank In Tokyo Domeから)KARAを一緒に見ているふくりんたーさんが3rdツアー初日・2日目の福岡公演の素晴らしいレポートを書いておられますのでリンクを貼っておきます。
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申し訳ありません。おそらく日本で一番遅いKARAの新作レビューになるかと思います。すっかりタイミングを逸してしまった感があります。
ロンドンから帰国後に前日に到着してた"Day & Night"のCDをコンビニで受け取り、続いて日本盤の『マンマミーア!』のシングル初回限定盤Aを買うつもりが、まさかの発売と同時の売切れ。今までこんなことはなかったのでプレス枚数を見誤ったのかと思いましたがどうなんでしょう。
アマゾンもHMVもJoshinも品切れで、タワレコのみ入荷予定があり注文するも、再入荷し発送・到着したのが9月8日でした。その時だけ一時的にアマゾンやHMVにも入荷してたので、予約キャンセル分かと思いきやチケット先行抽選シリアルナンバーが入ってなかったので再プレスしたのでしょうか。
曲ごとの感想とかも書いてみたのですが、今更ブログに書いても新鮮味ないなーと思い、煮詰まった状態でずるずる日々が過ぎていくので、もうオンラインの状態で書きなぐってしまおうかと。
"Day & Night"、グループ存続の最大のピンチを最高の作品を作ることによって大きく飛翔できた傑作だったことに本当に安心し感動しました。
続く日本語ヴァージョンのシングルも、日本デビュー曲『ミスター』以来の韓国先行発売曲の日本語カバーということで、この方針も大成功だと感じました。
日本オリジナル・シングルには、はっきり言ってしまえば駄作もあり(特に前作)、潔く本国ヴァージョンをそのまま売り出したほうがアーティストとしてのクオリティーを維持できるのにと感じていたのでした。
まあ『GO GO サマー!』のように「あちゃ~」と頭を抱えていたものが、日本でのKARA最大のヒットとなったような誤算もありますが。あれは本当に裏をかかれたなーと思うとともに当時の製作サイドのマーケティング力の素晴らしさに感服しました。
その「GOGOサマ」をわざわざ韓国語ヴァージョンにして初めて本国KAMILIAに披露した8月18日のショーケースからみても、新機軸のヴァリエーションに富んだKARAを感じるものがありました。
イダンヨプチャギのサウンドプロデュースはGirl's Day, Apinkなどの最近のトップ・ガールズ・グループの楽曲を意識しつつも前作"Full Bloom"の"1+1"や"In The Game""2Night"などの明るくて跳ねる感じの路線を推し進めたようなエレクトリック・ファンク路線を堪能できるものになっていました。
メンバーチェンジによる違和感のないボーカリゼーションの気持ちよさ。ひたすらポジティブで心地よいサウンド。メンバー4人の歌声のミックス加減が絶妙です。逆をいうとヨンジのボーカルの個性がまだ弱めに感じてしまうところも。
"So Good"でのハラちゃんのラップにはびっくりで、今後のライブにおける過去曲でも披露するか楽しみなところです。
ヨンジのパフォーマンスにおける溶け込み具合の自然さが尋常じゃなくて新加入とも思えないほど。別の見方をすれば冒険的で斬新なメンバーが入らなかったことで新鮮さに乏しい部分はあるかもしれません。KARAにピッタリすぎて安全コースを選んでしまった感が無きにしも非ずという感じ。
アルバムラスト曲のギュリ、スンヨン、ハラが作詞した『物語』(Story)はレコードのスクラッチノイズの効果音から始まり、KARASIAファーストの衣装替えの時に上映されたメンバーがレコードを愛おしそうに手に取る映像を思い出しました。
「私たちの思い出が、美しい記憶が遠ざかる。息が止まりそうで、涙でにじんで消されるようで、あなただけに言うことができない話」(自動翻訳ソフト使用し意訳)という詩の内容は過去に多くのロック・グループなども作っている「去っていったメンバーに対するメッセージ」が暗喩されているとも感じました。
プロモーション活動は韓国に重点が置かれ、日本でのプロモーションは1泊2日だけでTV生出演は「スッキリ!」のみ、ライブは「お台場新大陸」のミニライブのみという潔さ。あのMUSIC JAPANでさえコメント出演のみというあっけなさ。
コメンタリーのみの出演はそこそこありましたが、いずれも表情が固くて以前のような明るくて溌剌とした雰囲気ではなく緊張し憔悴しているようにも見えるほどでした。唯一「王様のブランチ」でのスンヨンへの今更の蚊の鳴きマネのムチャ振り時に「なんですか!この流れは!」というスンヨンの言葉で、パッ!といつもの笑いの絶えないKARAが蘇った感じがしました。これが日本で愛されるKARAの表情なんだと。
韓国では歴史あるファンサイトも脱退騒動で分裂したりして、ファン層が不安定なこともあり、本国でしっかりと足場を固めKARAとしてのパフォーマンス力を今一度たっぷり時間をかけて披露したかったのかもしれません。TV出演はいくつか見ましたが、どれも素晴らしいパフォーマンスで、"So Good"の躍動感から"Mamma Mia"の絶頂感への流れは何度見ても昇天しそうです。
チャートは日韓ともに以前ほど満足いくものにはなりませんでしたが、日本盤もプロモーション活動不足や販促イベント無しの状態を考慮すると健闘したほうではないかと思います。韓国ではやはりメンバーチェンジによる古参ファンのしこりが残っていることと、それまでの約半年間のブランクによる一般的な知名度の低下が影響したのかと。
10月からの大規模なツアーがどういう構成になるのか興味深いところですが、シングルのプロモーション不足やチケット代金が過去最高に高額なこともあって、集客力はどうなのだろうと思うところもあります。
今回は家庭の諸事情で地方遠征はラストの横浜も含めて行けそうになく、大阪公演も割とギリギリまで予定が立つか不明という感じで、過去のようなレビューが書けないのは申し訳ない限りです。ラストのライブ・ビューイングはなんとか見たいところです。
ジヨンも日本の芸能事務所と契約し、いきなりのオールナイトニッポン出演~10月からのドラマ出演と大きく羽ばたこうとしており、ニコルの活動再開も含めて、KARAファミリー全ての活躍を見守っていきたいです。
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先日のロンドン旅行の際エミレーツ航空を利用したので行きでドバイに1泊してきました。アラブ首長国連邦は初めての滞在。
目的は『ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル』で一躍有名になった世界一の高さ(828m)のビル、Burj Khalifa (バージュ・カリファ、バージ・カリファ、ブルジュ・ハリファとも発音。アラビア語なので難しいようです)に昇ってくることでした。プチ高所恐怖症なのに高い場所好きという性格なので。
実際の展望台は124階(452m)にある"At The Top"で、東京スカイツリーとさほど変わりませんが砂漠の真ん中にある都市から見た景色には興味がありました。
ベルリンのテレビ塔、バルセロナのサグラダ・ファミリア、トロントのCNタワー、台北の台北101、ニューヨークのエンパイアステートビル、ベトナムのサイゴン・スカイデッキなど、世界の高い建築物に上ってきた煙突の煙のような私ですが、今回はそのハイライト。
オフィシャルサイトで調べると時間を指定しての予約だと130ディルハム(約3,650円)で、当日券だと300ディルハム(約8,500円)と激高とのことで、オフィシャルサイトでネットで予約。時間は夕刻の日没が楽しめる18:00にしました。
早朝5時前についたので、ドバイ・メトロでホテルに移動し荷物を預けてチェックイン時間までざっと観光。
バージュ・カリファの入り口の超巨大ショッピングモールのドバイ・モール
水族館もあります。沖縄のちゅら海水族館のような巨大水槽は無料で見られました
超高速エレベーターで1分少々で到着しました。あとは景色の写真を。
景色は飛行機から見ているようで、高すぎて実感がなく怖くありませんでした。でも『ミッション・インポッシブル』のトム・クルーズのように外側にへばりついて「ぺったん君」でよじ登るなんてムリムリ!
展望台はWi-Fi無料で使えて、twitterに写真をアップしたり友人にメール送ったり。
下に降りて夜は18:30から30分おきにやってる噴水ショー(高さ150メートルまで噴き上がります)を鑑賞。
ホテルに戻り夕食。部屋は18畳ほどの部屋が2つ連なり、さらにキッチンも装備された人生で一番ゴージャスな部屋でした(それで1万2千円くらい)。ゴージャスな部屋に泊まるセレブに相応しいカップラーメンのカレー味ディナーを食べて就寝。
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第2部セットリスト
■A Sky Of Honey
14. Prelude
15. Prologue
16. An Architect's Dream
17. The Painter's Link
18. Sunset
19. Aerial Tal
20. Somewhere In Between
21. Tawny Moon (New Song by Bertie)
22. Nocturn
23. Aerial
encore
24. Among Angels
25. Cloudbusting
休憩を挟んでの第2部は"Prelude"の幼かった頃のBertieの呟き声のテープから始まり、"A Sky Of Honey"の完全演奏となりました。
夏の日の夜明けの鳥による生命の息吹と躍動から始まり、次の日の夜明けを迎えるまでの画家である主人公の芸術家としての葛藤と悟りの一日を描いた組曲。
正直なところCDまるまる1枚分を完全再現するとは思わず、近作を数曲やって1部ではやらなかった初期ナンバーをやるのではないかと予想していましたが、浅はかな考えで、ライブアクトのブランクなど存在しなかったかのように最先端のアーティストとしてシアトリカルでプログレッシヴなこの組曲を圧倒的な技量と構成力で表現した第2部でした。
曲間に演技も挟まれ1曲1曲も引き伸ばされて、CDでは42分だった組曲が約65分の長尺にアレンジされていました。
ケイトのピアノ弾き語りで始まる"Prologue"
陽だまりの心地よさまで伝わってきそうな、ゆったりとした"An Architect's Dream"はうっかり眠りについてしまいそうに。
セットで聖堂にあるような大きな扉が登場。大きなキャンバスに蜂蜜色の空の絵を描く若者(Bertie)と脚立を持つ助手。
扉の向こうから操り師が1mほどの子供を模した木のパペットを自分の前に立たせて(足は自分の足と同期して動くようにパペットと固定)演技をさせる。パペットは無垢で純真な子供の魂の象徴のようでもあり、本編の最期までパフォーマーや演奏者の傍に寄り見つめ続ける傍観者という存在のようにも見えました。
若者の絵を覗き込むパペットに"piss off!!"と冷たい言葉を投げかける画家。しょんぼりとうつむいて去っていくパペット。"Ohhhh~"と哀れみの声を上げる観客。
"The Painter's Link"でアルバムではRolf Harrisが歌っていたものをあご髭をたくわえた画家に扮したBertieが歌う。
"Sunset"のフラメンコ風に盛り上がる場面では観客の手拍子。
その後、アルバムには未収録のBertieが歌う新曲(ネットニュースでは"Tawny Moon"と書かれている)を初披露。ミュージカル風のタメの効いたリズムが特徴のスローながら力強いナンバー。歌詞も知りたいところです。
静かにじわじわと盛り上がる"Nocturn"に古風な舞台衣装に着替えパフォーマンスに加わるコーラス隊
バックバンドの場所に大きな木が生えてくる
今回のコンサート・タイトル"Before The Dawn"のテーマにもなっている"Ariel"の最初の1行"The Dawn has come"
アルバムでは夫のダン・マッキントッシュが弾いていたギター・ソロを鳥のマスクをつけたデヴィッド・ローズがプレイ。
舞台前に出てきたデヴィッド・ローズの凶暴なギター・ソロを鳥のように腕を羽ばたかせてパフォーマンスで迎え撃つケイト・ブッシュ。
ラストのクライマックス、大きな黒い翼が背中に生えたケイトがワイヤーで宙吊りになり空高く飛翔するところで暗転し、本編が終了。
観客は衝撃に打ちのめされたかのような感嘆の叫びとスタンディング・オベーション。
雷のような拍手でケイトが登場し、ピアノで"50 Words For Snow"のラスト曲"Among Angels"を静かに歌う。
ケイトがバンドとコーラスとパフォーマー達を紹介しステージ上に呼び戻したところで、オマー・ハキムが12インチシングルの"Organon Mix"ヴァージョンのスネアリズムでイントロを叩き"Cloudbusting"をプレイ。最後に80年代の古い名曲をもってきてくれて観客も大興奮で手拍子に加わりラストはさらに大歓声。
アンコール終了後、客電がついても10分近く延々と拍手。スタッフが楽器を片付けて幕を下ろすまで続きました。
会場外に出ると雨も上がり、複数のテレビ局が観客にインタビューを行っていて観客も興奮気味に語っているのが印象的でした。
正直、第2部本編はアルバムの聴き込みも足らず、第1部の内容の濃さに続く超大作でもあり、前半の緩やかさもあって、感情的にも内容にも把握が追いつかない状態でした。できればもう1回見たかったところです。
息子のBertieにとってはまさにベストの状態でのステージ・デビューであり、彼の今後の活躍も期待したいです。
総じてはケイト・プッシュの「35年ぶりの復帰公演」という総括的なものというよりは、ブランクなど無しで長い年月ずっと定期的に公演をやり続けてかのような、時代に合わせて最新にアップデートされたアーティストとしての情熱と探究心に満ち溢れた瑞々しささえ感じたコンサートでした。
22回公演のうちにケイトとステージがどんな進化を遂げていくのか、今後のコンサート・レポートを読むのが楽しみです。
世界中のケイト・ブッシュの熱心なファンを差し置いて偶然にチケットが取れてしまったこと、色々と状況は難しかったのに渡英を実現させてくれ、一生に一度のステージを見ることを可能にしてくれた全ての人々に感謝します。
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第1部後半セットリスト
■The Ninth Wave
07. And Dream Of Sheep
08. Under Ice
09. Waking The Witch
10. Watching You Without Me
11. Jig Of Life
12. Hello Earth
13. The Morning Fog
"And Dream Of Sheep"のピアノの弾き語りから始まる"The Ninth Wave"。
海で遭難した女性と愛する人と別れてしまうことの恐怖を綴った物語。
ケイトの全作品の中で個人的に最もプログレッシヴな作品で一番好きで一番聴き込んだアルバムが"Hound Of Love"なので、このB面を通してのライブ完全再現はまさに夢のような贈り物でした。
6月頃に報道素材としてアップされた救命胴衣を着て水に浮かぶケイトの映像がバックスクリーンに流れ、口の動きにシンクロさせて生のケイトが歌う演出。
後で友人と笑ったのですが「映像のケイトの顔が実物と比べて痩せすぎててフォトショップ大活躍だね!」というほど加工されて見えました。
"Under Ice"では氷の下で凍り漬けになっているケイトが発見され、捜索隊がチェーンソーで切り出すというパフォーマンス。舞台のせり上がり装置の床の正方形がそのままチェーンソーの切り口になる仕掛け。
"Waking The Witch"のイントロの色々な人がWake Up!!と語りかけるスタジオ版の効果音は会場の後方にも配置されたサラウンド・スピーカーから音が出て、あちこちからの"Wake Up!!"の声に囲まれるというピンク・フロイドのステージのような音の魔術。
舞台の床全体を覆う布が現れ、人力でなびかせて海のうねりを演出。
魚の骨格の頭と衣装を着た"fish people"たちによるパフォーマンス。
スタジオ盤ではPink Floydの"The Wall"の"Another Brick In The Wall Part1"で使われていたヘリコプター音の素材を拝借したという"Waking The Witch"の後の遭難捜索ヘリコプターの演出では、客席の天井から吊り下げられたヘリコプターを模したクレーンで移動する宙吊りの照明装置が登場し、客席のあちこちにスポットライトを浴びせながら救助無線の連絡が流れるという演出。この装置はピンク・フロイドが1988年の来日公演でも使っていたものと同型に見受けられました。
壊れかけ傾いた部屋のセットが登場し、ベッドに座ったケイトの息子のBertieとコーラスの1人の男性との寸劇。観客から笑いもとっていたけど、早口すぎてちょっと字幕がほしいところ。途中から2人の後ろからケイトが登場し黙って見守る。次の"Watching You Without Me"の「あなたに私の声は聞こえない」に向けての演出のようでした。
ケルト的な弦楽器編成で緻密な構成の"Jig Of Life"がスタジオ版と寸分違わずに演奏される。"Waking The Witch"や"Jig Of Life"などという複雑極まりない構成の曲も完璧に再現してしまうバンドとコーラス隊の力量は心底凄いと感嘆。
"Hello Earth"の静寂、観客は物音ひとつたてずに息を飲んで見守っている。ケイトの歌声が最高潮にピュアに響く。
ラストの"The Morning Fog"、バックバンドがそれぞれアコースティック楽器に持ち替えてステージ前方に集まり、コーラス隊と共に穏やかに組曲のラストを盛り上げていく。静かな大団円。観客は絶賛のスタンディング・オベーション。
ケイトから感謝の言葉と休憩の告知らしきものが語られるも歓声が大きすぎて聞き取れず。その後会場ナレーションで20分の休憩のアナウンス。
part3に続く
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■注意:セットリストを含むネタバレが含まれています。
■Note: This feature contains spoilers with setlist.
Kate Bushの35年ぶりの復帰コンサート "Before The Dawn"初日を8月26日にロンドンのEventim Apollo (耳馴染みのある昔の名前はHammersmith Odeon)で見ました。
圧巻すぎて言葉も出ないほど。「ノスタルジックな興行」に陥らずアーティストとして妥協せずに表現し続けることの何たるかを思い知らされたステージでした。
ケイトが前回フル・コンサートを行ったのは1979年5月14日の同会場ハマースミス・オデオンということで、まさに「気の遠くなるような長い年月を経てケイトが帰ってきた」感のあるファンにとっては奇跡のコンサート初日。
22公演分のチケットは3月28日現地時間10時のオンライン発売とともに数分で完売。私も本当に行けるかどうかもわからずダメモトでトライしたら偶然にも初日のチケットを買うことができました。クレジット清算を終え2日目も取ろうとしたら既に完売でした。チケット代は135ポンド、手数料、保険、送料を含めて163ポンドで人生で一番高いコンサートチケットとなりました。
チケットは公演約2週間前に到着。転売ができないよう購入者の名前が入っており、当日入り口で写真付き身分証明と照合する仕組み。
前日の25日にドバイ経由で雨のロンドン入り。コンサート当日も朝から本降りの雨。
ホテルのTVで見てるBBCのニュースでも「今晩いよいよケイト・ブッシュの35年ぶりのコンサートですねー」と朝から報道しているので、やはりイギリスでは一般的にも大事のようです。
雨が小止みになり16時頃にハマースミスに到着し会場の下見に行くと既に100人ほどのファンが列を作っていてテレビ局も取材をしており盛り上がっている状態。ケイトのコスプレの女性(なぜか年齢も今のケイトくらいのおばちゃん多し)も何人かいて入れ込みの激しさを物語っています。なんといっても地元なので実際に35年前のコンサートを見た人も大勢来ているでしょうし、まさに「待ちに待った」ファンが押しかけた状態でした。
同じくケイトを見るロンドン在住の知人と別の場所で待ち合わせて30分ほどお茶して再度会場に。もう開場15分前位で列も膨れ上がり、テレビ局の取材もあちこちに。また小雨が降り始め、列に並んでいる間に身分証明書とチケットに印刷された名前の照合を受けて先に進み入場。
まずは構成に関するデータ
■開演19時45分、終演22時50分
■途中20分の休憩の入る2部構成で約3時間、全25曲(うち1曲はケイトの息子"Bertie"ことAlbert Macintoshが歌う新曲)
■バックバンドは7人編成、コーラスは5人編成、他にパフォーマー多数
■コーラス&パフォーマーとしてケイトの息子のBertieことAlbert Mcintoshが全面的に参加しており親子共演となった
■演劇的なセットを使用する場面が多く、コンサートというより舞台を見に来た雰囲気。まさに35年前のケイト・ブッシュのコンサートと同じコンセプト
■1st~4thと6thアルバムからは1曲もプレイされず、本編は5thの"Hounds Of Love"と7thの"The Red Shoes"、8thの"Ariel"の3作のみから選曲。
■第1部は後半に"Hounds Of Love"のB面"The Ninth Wave"を完全演奏。歌詞のとおり海での遭難がテーマで、「魚」がモチーフ。パフォーマーは「魚の骨格」をイメージしたFish Peopleを演じている
■第2部は"Aerial"のDisc2 "A Sky of Honey"を完全演奏。「鳥」がモチーフとなっている
■アンコールで最新作の"50 Words For Snow"からも1曲プレイ
■lineup
David Rhodes / Guitar
Frissi Karlsson / Guitar, Bouzouke, Charango
John Giblin / Bass
Jon Carin / Keyboards, Guitar, Vocals, Programming
Kevin McAlea / Keyboards, Accordion, Uilleann Pipes
Mino Cinelu / Percussion
Omar Hakim / Drums
Albert Mcintosh(Bertie) / Chorus
Jo Servi / Chorus
Bob Harms / Chorus
Sandra Marvin / Chorus
Jacqui DuBois / Chorus
■Setlist
01. Lily
02. Hounds of Love
03. Joanni
04. Top of the City
05. Running Up That Hill (A Deal with God)
06. King of the Mountain
・The Ninth Wave
07. And Dream of Sheep
08. Under Ice
09. Waking the Witch
10. Watching You Without Me
11. Jig of Life
12. Hello Earth
13. The Morning Fog
intermission
・A Sky of Honey
14. Prelude
15. Prologue
16. An Architect's Dream
17. The Painter's Link
18. Sunset
19. Aerial Tal
20. Somewhere in Between
21. Tawny Moon (New Song by Bertie)
22. Nocturn
23. Aerial
encore
24. Among Angels
25. Cloudbusting
バンドは1列に配置で左からキーボード、ギター、ベース、ドラムス、パーカッション、ギター、キーボード
コーラスは舞台下手に配置
ギターのデヴィッド・ローズは言わずと知れたPeter Gabrielバンドの人でピーターのライブでも4回見ています。
ベースのジョン・ギブリンはBrand Xの出身でケイトのアルバムにも参加。
キーボードのジョン・キャリンはPink Floydの再結成後のツアーやここ数年続いていたRoger WatersのThe Wallツアーでのサポート・ミュージシャン。88年のフロイドの来日公演と2010,2012年のロジャーのコンサートを見ました。
もうひとりのキーボードKevin McAleaはケイトの79年のツアーにも参加しており、79年から数年Barclay James Harbestのキーボードだった人でした。Hounds of Loveにも参加。
ドラムのオマー・ハキムはWeather Report参加後も有名ミュージシャンのバックでプレイしている大物。1992年8月2日に万博お祭り広場で開催されたLive Under The SkyのTHE MARCUS MILLER PROJECT FEATURING DAVID SANBORNで見たことがあります。ケイトはWeather Report出身のドラマーではPeter ErskineもSteve Gaddもアルバムで起用してるのでファンなのかも。
舞台装置にせよ演出にせよ、小さなホール・コンサートながら、あそこまでできるのは他にはPeter Gabriel, Pink Floydくらいかと。その両方のバックミュージシャンが参加しているのも頷けました。
入場後ロビーは凄い人。入り口すぐのところでパンフレットのみ売っており15ポンドで購入。1Fと2FのロビーでTシャツやマグカップ、ポスター等のグッズを売っているも列を作らずダンゴ状態の人だかりで買うのに時間がかかり過ぎで物色を断念。
ロビーではビールやワインなどのアルコールを販売しており、他の欧米のコンサート同様にほぼ全ての人がワイワイと飲んでいる状態。椅子のある会場内でもアルコール持ち込み可能で、アイスクリームの売り子が巡回していてアイスを食べながら見ている人も。
ケイト自身から事前にネットで開演中は撮影禁止の要望があったので、開演前や休憩中のステージを数枚。ほぼ全ての観客がスマホで撮影しており、ステージをバックに2ショットしている人も大勢。上演中はさすがにケイト直々の要請だけあって撮影している人は見かけませんでした。
自分の席はCircleと呼ばれる2階の楕円形に配置された席の2列目。
開演時間となり大歓声の中最初にバンドが登場し演奏を開始。"The Red Shoes"収録の"Lily"をオープニングにもってくるという渋さ。アルバム・ヴァージョンよりビートが効いているアレンジ。続いて舞台上手からケイトがコーラス隊を引き連れてリズムをとりながら登場。観客の熱狂は凄まじくて登場した時の歓声は鼓膜が破れるかと思うほどの前代未聞の激しさでした。ケイトは黒いゆとりのある衣装に裸足といういでたち。
ケイトはステージ全編に渡ってずっと裸足で、衣装換えもするけど全部黒い衣装。ギターのDavid Rhodesも裸足。
当初は久々のステージ復帰に向けて体も絞り込んでくるのかと思っていましたが、数年前の授賞式の映像で見た「ふくよか」なまま。ケイトなら自分の意思で絞ることも出来ただろうけど、それをしなかったのは「どこにでもいる子育ての終わった母親」である56歳の女性である表現者としてのありのままの自分をみてもらいたかったからなのかもしれません。
声はかなり仕上げて衰え知らずの絶好調。さすがに20代前後だった頃のハイトーンは出ませんが、声に艶があります。前半はほぼハンドマイクを使っての歌唱。後半には70年代にケイトがパフォーマンス用に原型を開発したといっても過言でもないヘッドセットマイク(あの頃の最初期タイプから随分と進化したはず)を使用。
1曲目が終了し、ケイトが軽く挨拶するも歓声の大きさにかき消されてしまう。ケイトが喋っている途中で"Hounds Of Love"のイントロの演奏が始まり、懐かしい曲に観客がさらに熱狂(しかし今回のセットリストではこれが一番古いアルバムなのですが)
2曲目終了後にケイトがバンドとコーラスを"fantastic band, beautiful voice!"という感じに紹介。
次のMCでは美術や照明など裏方チームに讃辞を送り、そしてコーラスで参加の息子のBertieを紹介し、物凄い歓声と拍手。まさか全面的に親子共演が見られることになろうとは。
"Running Up That Hill", "King of the Mountain"と耳馴染みの深いアルバムのオープニング曲が続く。どの曲もアルバム・ヴァージョンを忠実に再現していて、バンドの演奏力の高さを物語っているようです。リズム隊のパワフルさと、ギターのデヴィッド・ローズのフィードバックを多用したアヴァンギャルドなプレイで、名曲が数段パワーアップした感じ。
"King of the Mountain"終了後にステージ前面にスクリーンが降りてきて「望遠鏡で天体観測をしていたらしい男性が、海で難破している船を偶然に発見したと電話で通報している」シーンを上映。「場所はどこだ」と訊かれるも「海の上で場所はわからない!」など会話がかみ合わず観客の笑いを誘う。
そのイントロダクションから予想できるように、遭難した船で漂流する主人公をテーマにした組曲"The Ninth Wave"の完全演奏が始まります。
part2に続く
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■注意:セットリストを含むネタバレが含まれています。
東京パフォーマンスドールの初ワンマン・ツアー『LIVE TOUR2014夏 DANCE SUMMIT "1×0" ver.1.0』を8月12日に名古屋ダイアモンドホール、8月22日に梅田クアトロで見ました。
結論から書くと、MC無しノンストップ90分というステージ構成は現在日本で観られるアイドル・グループのパフォーマンスとしては他の追随を許さないオリイナリティー溢れるもので、現状の日本アイドルシーンのハードルを数段上げてしまった内容でした。そして若さから溢れる無限のスタミナでは先代TPDを凌駕していたとも感じました。
6月のリリース・イベントでファンになり、7月の芝居とパフォーマンスが融合した『PLAY×LIVE』大阪公演を全5回観て、単独コンサートを観たいという欲求が頂点に達した状態での最高のタイミングでのコンサート・ツアーということで、当初大阪のみ鑑賞予定が、がまんできず急遽名古屋まで遠征。
仙台における野外合同イベントをストリーミング放送で観た時の他のアイドル・ファンからのポジイティブな反応の大きさに手応えを感じ、それは8月2, 3日に開催された東京アイドル・フェス(TIF)にて確かなものになったようです。固定の劇場を飛び出してのこのイベントの参加でファンは一気に倍以上に増えたのではないでしょうか。
上西星来の地元ということもあり、名古屋ダイアモンドホールは観客動員も上々。というか初日への爆発しそうな期待が実感できる空気が漂っていました。
大阪、梅田クアトロの観客の込み具合と狭さ加減はまさに「あの頃の原宿ルイード」を再現したかのよう。そう、これこそが本当のダンサミの雰囲気。そして阿倍野と西宮のリリイベで猛威を震った高嶋菜七応援隊のJK軍団も健在。
客入れのダンス・チューンはダンスDJが趣味という菜七の意向も反映されたそうで、この段階からトータル・コンセプトとしての『ダンス・サミット』は始まっていました。
初日の名古屋は何とか間に合わせてきた感が残る技量と本番でないとわからない進行上の弛みを無制限ともいえる若さのエネルギーで乗り切ったとも捉えられますが、翌々日の東京公演で課題をクリアし、大阪公演でひととおりの完成形をみたという感じです。
東京O-EAST公演の後に続々と流れてくる絶賛ツイートを見るだけで胸熱でした。先代がルイードを飛び出して91年8月に日本青年館で行ったライブを見に行った時の爆発しそうな高揚感を新生ファンも体感してることに感動しました。
ステージの構成などは既にネット・ニュースで詳しく報道されているので、先代TPDのファン&新生TPDの新参者ながらの大ファンとしての個人的な雑感を。
ステージはノンストップといっても衣装換えBGM的なブレイクで大きく3つに分けられていて、"IN THE WONDERLAND"から"The Perfect Day"までの『ワン・バイ・ゼロ』曲を先代曲とからめた2番目のパートが先代のようにソロ、ユニットをメインにした本来のダンス・サミットになってました。
ワンマンでの蔵出しの先代ナンバーは『Ruby Chase』『Shadow Dancer』『史上最大の誘惑』。
"Shadow Dancer"は絶対やってほしかったナンバー。生で聴いたのは22年ぶり。新生TPDにも先代からのハードコアな遺伝子が受け継がれているようです。当初の予想では晏夕あたりがやればいいかと思い、あかりは八木田麻衣ちゃんあたりの可愛い雰囲気で行く感じかと思っていたので、あかりが歌ったのは衝撃的でした。星来との『千夜一夜』での「新生原宿ジェンヌ」を継承しての川村千沙的扱いになったようですが、あかり、男前すぎる・・・。
TPDは92年の新宿厚生年金会館がピークと思っているルイード時代からのファンとしては"Ruby Chase"やTPDの可愛い正当派アイドル路線ユニットViva!の『史上最大の誘惑』のような曲はちょっと好みから外れてしまい、この選曲は93年の武道館公演をベースとしているからかもしれません。
『おちゃめなジュリエット』「あなたの心にらこビーム」は「巨神兵東京に現る」のような破壊力。
うさきも『号泣教室』や『RADIO SUMMIT』を観たり聴いたりしてるうちに菜七を凌ぐ勢いのイチオシになってしまい、今回のうさき中心に見ている部分がありました。『おちゃめなジュリエット』~『史上最大の誘惑』の表情が本当に豊かになって、ぐんぐん成長しているようです。ステージ裏で酸素ボンベ3本ほど空にしてそうな激しさでした。
"The Perfect Day"は『ワン・バイ・ゼロ』の5曲の中では一番好きで、あどけなさの残る二葉のソロをパペットのメンバーがカバーする演技も再現。なぜか芝居パートを思い出して涙が込み上げてきたり。
香帆の出番が一番多いとのことらしいですが、安定した歌唱力とダンス力を絶妙に引き出せている成果ともいでるでしょう。
終演後の打ち上げで先代時代からのファンの友人と「ソロ、ユニット枠では特出したソロ・パートのなかったいさきちゃんにも穴井夕子風の可愛いソロを歌わせたい」という話で一致。
ラストパートの畳み掛けるようなノンストップ攻撃は通常のアイドルのコンサートを見慣れている人には衝撃的だったのではないでしょうか。『東京ハッカーズナイトグルーヴ』はもうダメ押し的な破壊ナンバー。
アンコールは鉄板曲でしたが、MCの後に初のオリジナリ曲"Dreamin'"でステージを終えたのはさすが。
ダブルアンコールで完結に自己紹介し、この先も努力し邁進する決意表明。
「このTPDの初ワンマンを境に、メンバー、ファン、他アイドル・グループ、他アイドルのファン、日本のアイドル界そのものの意識が大きく変わってしまうのでは」と確信できるほどのインパクトを残したツアーでした。
オリジナル曲の比率をどんどん増やして、新生TPDとしての邁進を祈りつつ、年内のセカンド・ツアーを楽しみにしたいです。
終演後、先代が91年8月に初ライブをしたアムホール前を通ってから打ち上げ。
1991年8月15日TPDダンサミ大阪初襲来のあの夏の夜と2014年8月22日が23年を経て、さらにパワーアップして繋がった奇跡に感謝
setlist
01. ダイヤモンドは傷つかない
02. 十代に罪はない
03. Wake Me Up
04. OVERNIGHT SUCCESS
Dance
05. IN THE WONDERLAND (feat.あかり、星来)
06. Ruby Chase (feat.晏夕 support香帆、菜七)
07. Shadow Dancer (feat.あかり support香帆、二葉)
08. Just Like Magic (feat.菜七、香帆、晏夕)
Dance
09. Lost without you (feat.菜七、晏夕)
10. 千夜一夜 (feat.あかり、星来)
11. おちゃめなジュリエット (feat.らこ、うさき support香帆、いさき、二葉)
12. 史上最大の誘惑 (香帆、いさき、二葉 supportらこ、うさき)
13. The Perfect Day (feat二葉 support全員)
Projection Mapping intermission
14. キスは少年を浪費する
15. Catch!!
16. 夢を
17. 東京パッカーズナイトグルーヴ
18. BRAND NEW STORY
encore
19. We Are TPD
20. WEEKEND PARADISE
MC
21. DREAMIN'
encore
MC
オマケ、初日前日に勝手に妄想したメンバーソロ曲の候補。全部はずれました・・・
二葉:恋して女みがいて
晏夕:Shadow Dancer
沙紀:カチンときちゃう!
桜子:ラッキー・ラブ
あかり:キミはボーイフレンド
香帆:恋はシャンソン
紗季:We Should Be Dancing
星来:誘惑のブギー
菜七:予感
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■注意:セットリストを含むネタバレが含まれています。
Perfume 5th Tour 2014「ぐるんぐるん」大阪公演を8月19日に大阪城ホールで見ました。2012年のツアーを同会場で一緒に見た友達がチケットが余ったので譲っていただいたもの。
京セラドーム以来13回目で大阪城ホールでのPerfumeは5回目。あいかわらず立ち見も出る超満員の入り。
今回はアルバムではなく4曲入りシングル"Cling Cling"のリリースに伴うツアーという変則的なもので、レア曲もけっこうやったので古くからのファンにも楽しめる内容でしたが、初見のファンとかは有名曲がごっそりと欠落しているので戸惑ったかもしれません。
個人的にはドラマ『スミレ16歳!!』のエンディング・テーマが印象的だった『エラミックガール』が嬉しかったです。あと"SEVENTH HEAVEN"も今のツアーで聴けたことに感動。
変化球なセットリストを長いトークや観客参加PTAコーナーの面白さでカバーし、トータルには不変のPerfumeのいつもどおりのコンサートに仕上がっていました。コスプレの観客をいじるのもいつもどおり。
あ~ちゃんを「綾香~!!」と呼ぶファンが本人たちにウケていて、「私実は綾香っていうんですよ。知っている人は少ないじゃろう」と言って自分も「あ、そうか。綾香だった」と今更のように新鮮な気持ちになったり。多くのコスプレ女子たちに「のっち役」が全然いなくてのっちがふくれてしまったりして爆笑。
声出しのチーム分けは「くい」「だお」「れ」でした。
終盤にはあ~ちゃんの妹のちゃあぽんがやってる9nineの武道館が明後日で、舞い上がっているという話。9nineが苦労して武道館まで上り詰めたことにあ~ちゃんも自分たちを照らし合わせて感動していたよう。
アンコールの"MY COLOR"は、なんというか個人的にはもういいかなーという曲なのですが、今のPerfumeのスタンダードなクライマックス曲に定着しつつあるようです。日替わりで"wonder2"や"PUPPY LOVE"に変わっている模様。後の2曲が聴きたかったところです。京セラドームのようにアンコール1曲だけの潔さは大変良いのですが、曲が終了後に2曲目があるんじゃないかと思うほどの長いトークがあり、これは止めたほうが良かったと感じました。
余談ですが、5年以上前から定番になってる、開演時間よりかなり前からの手拍子も個人的には好きではないです。あれを楽しみにしている人もいるんでしょうけど。ギリギリに来場される方もいるし、会場内で重要な会話のやりとりをするスタッフもいるだろうし、手拍子で気持ちが焦ってしまったり会話が聞こえなかったりして安全の妨げになっているのではと感じることがあります。せめて開演時間になってからか開演アナウンスがあってからにすればよいかと。手拍子が絶頂になった開演時間以降に注意事項を告げるアナウンスが入ったのも、ヒートダウンさえる意図もあったのではないかと感じました。そしてそのアナウンスに「はーい!」とか「えー!」とか合いの手を入れるのも気分が悪かったです。あ~ちゃんもMCでやんわりと注意していたし。
コンサートの基礎になっているものは何も変わらず、ハードコアなリピーターも初心者も安心して楽しめる普遍的なエンタテインメントとして確立してしまった感じで、その変化の無さはGrateful DeadやAC/DCやKraftwerkのように鉄板です。
バンドもつけず、ダンサーもつけず、ソロ・コーナーも無しという方針を貫くのはPerfumeのチームとしての戦略なのでしょうけど、これで永遠にやっていくのか興味深いところです。
Osaka Castle Hall, August 19 2014
setlist
01. Cling Cling
02. Handy Man
03. ClockWork
04. レーザービーム
05. いじわるなハロー
06. I still love U
07. 恋は前傾姿勢
08. エレクトロ・ワールド
09. DISPLAY
10. SEVENTH HEAVEN
11. Patry Maker
12. GLITTER
13. セラミックガール
14. ジェニーはご機嫌ななめ
15. チョコレイトディスコ
16. Hold Your Hand
encore
17. MY COLOR
過去のライブレポート
名古屋ガイシホール 2009年9月26日
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去年に続いてサマソニ大阪に参戦してきました。今回は初日クイーン、二日目ロバート・プラントということで、両日チケットを購入。BABYMETALの凱旋公演も楽しみでした。何より31年ぶりにソロ・アルバムを作って再始動したBen Wattを観られることが夢のようでした。
今回は昔からのロック友達と一緒に行き退屈せず過ごせた2日間。
初日は終日に渡って豪雨、小雨、曇りの繰り返しが延々と続く悪天候でした。
■でんぱ組.inc
噂のアイドルグループということで去年の9月1日のあべのキューズモールのイベントを1回見ていました。音楽や歌はガチャガチャしていて忙しなくて好みではないのですが、ダンスや曲構成にオリジナリティーがあって、今回も見るのを楽しみにしていました。トップバッターにもかかわらずかなりの観客数で人気が覗えます。開始と同時に豪雨となりメンバーも自虐ネタ。バンド入りで全力疾走。
setlist
01. ちゅるりちゅるりら
02. VANDALISM
03. でんパレードJAPAN
04. くちづけキボンヌ
05. でんでんぱっしょん
■きゃりーぱみゅぱみゅ
1曲も曲目知らない初心者でしたが、ソニックステージ超満員で旬の盛り上がりを実感。「曲名は知らないけど聴いたことある」が数曲あってライト層の雰囲気を味わえました。ミニきゃりーみたいな衣装のバックダンサー小学生キャリーキッズのダンスがキレキレで凄すぎ。
setlist
01. インベーダーインベーダー
02. きゃりーANAN
03. にんじゃりばんばん
04. do do pi do
05. きらきらキラー
06. PON PON PON
07. もったいないとらんど
08. ファッションモンスター
■Ben Watt with Bernard Butler
ベン・ワットは生きているうちに絶対見られないと思っていたのに、まさかの来日で感涙。
元Suedeのバーナード・バトラーも見るのはスエードの初来日公演(93年7月6日サンケイホール)以来。
31年ぶりのソロ・アルバム"Hendra"を中心にバーナードのギターと二人だけでの演奏で、ベン・ワットはギターのほかにピアノの弾き語りも。
人生でベスト10に入る好きなアルバム"North Marine Drive"からも"Some Things Don't Matter"と"North Marine Drive"をやってくれてもう思い残すことは無い程でした。最後にエブリシング・バット・ザ・ガール時代の"25 December"もやってくれて感激。
ソニック・ステージの広いアリーナに観客が200人ほどしかおらず、もったいなかったです。11月には単独来日ツアーをするとのことで楽しみ。
setlist
01. Hendra
02. Young Man's Game
03. Forget
04. Some Things Don't Matter
05. The Gun
06. Nathaniel
07. North Marine Drive
08. Spring
09. Golden Ratio
10. The Heart Is A Mirror
11. 25th December (Everything But The Girl cover)
■Queen + Adam Lambert
過去のセトリを見るとポール・ロジャース時代にはやらなかった曲も結構あって楽しみにしていましたが、やはり圧巻でした。アダム・ランバートのカリスマ性は絶頂。77年頃からのファンとして生でクイーンが見られなかった(ブライアンのソロのみ2回見た)ことがずっと後悔の念に駆られていて、遂にスッキリとした感じ。
個人的には最初の2曲と"Seven Seas of Rhye"でヤラれました。日本だけの特別な『手をとりあって』はスクリーンにQueenの初来日の模様のビデオが流れ、観客も一緒に大合唱。"Love of My Life"ではスクリーンにフレディーも登場。
雨が途中から激しくなって、アダムがお詫びしたりするも、次第に止み、最後にまた降るという悪天候が観客をさらに熱くしているようでした。アダム・ランバートとKARAのハン・スンヨン、1年に生で"We Will Rock You"を2バージョンを見られるたのは貴重でした。"We Are The Champions"で完全燃焼。
setlist
Procession (intro BGM)
01. Now I'm Here
02. Stone Cold Crazy
03. Another One Bites the Dust
04. Fat Bottomed Girls
05. Seven Seas of Rhye
06. Killer Queen
07. Somebody to Love
08. Teo Torriatte (Let Us Cling Together)
09. Love of My Life
10. These Are the Days of Our Lives
11. Under Pressure
12. Who Wants to Live Forever
13. Radio Ga Ga
14. I Was Born to Love You
15. Crazy Little Thing Called Love
16. Bohemian Rhapsody
Encore:
17. We Will Rock You
18. We Are the Champions
God Save the Queen (outro BGM)
途中からとか一部分だけ見たのは、Suzu、Dinosaura Pile Up、家入レオ、矢沢永吉、Metronomy、miwa、Richie Sambora featuring Drianthi、Avril Lavigne
永ちゃんはラスト3曲だけでしたが圧倒的迫力。本当のシンガーというのはこうなんだなと納得。
リッチー・サンボラは1984年のボン・ジョヴィ初来日のスーパーロック'84以来30年ぶりに見ました。
Queen終演後、ずぶ濡れで帰って熱いシャワー浴びて気絶。
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2日目は前日と打って変わって快晴。日焼けしまくり。
1996年のJimmy Page - Robert Plantの武道館公演で買ったTシャツを着て参戦。ロバート・プラントを見られるのも、その時以来で興奮。
■CNBLUE
K-POPのイベントでは何回も見ているバンド。女性ファンも多く見に来ていた。今まで見た合同イベントではセットチェンジの関係もあって、ほぼカラオケを使っており、まともに演奏しているのを聴くのは初めて。ドラマ等での仕事が忙しいらしくライブに向かう空港で初めて顔合わせすることも多いとMC。バンドである以前にタレントでありアイドルのようで、そういった彼らがバンドとしてのアイデンティティーを発揮できるのがこういったロックフェスなのでしょう。
setlist
01. Ryu Can Do It
02. In My Head
03. Wake up
04. Coffee shop
05. I'm sorry
06. Lady
07. Can't Stop
■Gacharic Spin
なんじゃこりゃー!と呆然の全員楽器超絶テクニックのガールズ・メタル・アイドル? 特にドラム凄かったです。ドラムセットがイエスのアラン・ホワイトやムーン・ダンサーの使っていたタムが曲がっている変形ドラムで有名なNorthでタダモノではないという感じ。ベースもチョッパーをバシバシきめてくる。ボーカルも全員が上手い。調べると女性4人とも楽器の教則DVDに出るほどのテクニシャンでAKBにも楽器指導しているとか。あとアイドル的なダンスパフォーマンスをする女性が2人。夏らしく浮き輪をつけて踊っていてハジケてるなーと感心。キーボードのお姉さんはラストはビキニ姿になってキーボードの上に乗っかって弾くという荒業。ベビメタファンも結構見てました。
setlist
01. Lock On!!
02. Never say never
03. ハンティングサマー
04. ダンガンビート
05. BROKEN LOVER
■BABYMETAL
ロバート・プラントに向けてツェッペリンを聴いて盛り上がろうとしても、頭の横から「あたたたたた、ずっきゅん!どっきゅん!ネバネバネバー!」とBABYMETALのギミチョコが入ってきて、正直ベビメタちゃんへの期待度がいかに大きいか思い知らされます。
観客の多さは去年を圧倒的に凌駕してて、海外ツアーでのマーケティング効果は絶大だったことを示していました。曲間にも例の有名メタル・ミュージシャンとの2ショット写真をスクリーンに映したりして、メタル四天王たちも狡猾な宣伝材料にされているのかもしれませんが「カワイイから許す」と大目に見ようといった感じでしょうか。ニコニコと2ショット写真に応じるメタルの重鎮たちも「陽気なおっちゃん」モードで微笑ましくて、これはこれで良いと思います。「カワイイ・メタル」最強。
曲目はいつものごとく。欧米ツアーを制覇しての堂々たる凱旋公演でした。ファンのいつものWall Of Deathのサーキュレーションが泥んこ合戦に。ラストの煽りでYUIMETALがフラッグが見つからなくてオロオロするのが可愛かった(ライブ直前に風で飛んでステージ下に落下しまったとのこと)。MOAMETALもフラッグが綺麗に拡がらなくて必死に拡げようとして微笑ましかったり。
もうこの構成でのライブは満腹感があり、今後どう展開するのか興味深いところです。個人的にはKISSがメンバー全員同時にソロ・アルバムを作った時みたいに、3人に本来好きなバリバリにアイドル的なソロ・アルバムを作ってもらいたい気もします。
setlist
01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ
03. Catch me if you can
04. メギツネ
05. ヘドバンギャー!!
06. ド・キ・ド・キ☆モーニング
07. イジメ、ダメ、ゼッタイ
■CHTHONIC(ソニック)
台湾のブラックメタル。メタルビートに合わせて琵琶や笛、笙などの台湾の民族楽器を演奏する女性5人がバックについて違和感が凄いというかゴージャス。やはり美人ベーシストのドリスに目が行きます。「台湾と日本の友情が永遠に続くことを願う」というMCが熱かったです。
setlist
01. Oceanquake
02. Supreme Pain for the Tyrant
03. Broken Jade
04. Next Republic
05. Sail Into the Sunset's Fire
06. Defenders of B -tik Palace
07. Takao
■Superfly
CHTHONICを見た後で移動して後半を鑑賞。2010年のFUJI ROCKで見て以来。当時は和製ジャニス・ジョップリンみたいな感じで好きだったのですが、最近の動向はよく知らないままでした。でも耳馴染みのある曲がいっぱい。バンドが70年代テイスト溢れているのも相変わらずです。
setlist
01. Alright!!
02. Wildfrower
03. Bi-Li-Li Emotion
04. Dancing On The Fire
05. Free Planet
06. タマシイレボリューション
07. 愛を込めて花束を
08. 輝く月のように
09. マニフェスト
■Robert Plant
18年ぶりに見るロバート・プラント。めちゃ声が出ていて再結成の時より調子良かったかも。西アフリカの民族楽器奏者をゲストに呼んだりしてペイジ+プラント時代のようなエスニック、ブルース、カントリーなどを混ぜ合わせた無国籍なサウンド。キーボード奏者はムーグ・シンセでホークウインドみたいな音出してた。ツェッペリンの再結成なんかより前向きで新しいことをやっていて良いです。このバンドは過去も未来も関係なく今現在を意識しているというプラントのMC。
ツェッペリンも5曲。セットリストの紙には"Rock'n Roll"も書かれていたそうなので、やっぱりやってほしかった。
setlist
01. Babe, I'm Gonna Leave You
02. Tin Pan Valley
03. Turn It Up
04. Black Dog
05. Rainbow
06. Going to California
07. Little Maggie
08. What Is and What Should Never Be
09. Fixin' to Die
10. Whole Lotta Love
■Avenged Sevenfold
体力が残っていたので観戦。前回2010年のLOUDPARK神戸で見た時はマイク・ポートノイがゲストで叩いていたけど新しいドラマーも最高でした。メタリカの曲調に似ている曲も多いと感じましたがメタルの新世代を代表するバンドを見て世代交代を実感。
setlist
01. Shepherd of Fire
02. Nightmare
03. Bat Country
04. Hail to the King
05. Almost Easy
06. Buried Alive
07. So Far Away
08. Afterlife
09. This Means War
encore
10. A Little Piece of Heaven
11. Unholy Confessions
今回は観客動員数が目に見えて少なかった感じ。物価上昇、消費税増税、フェス数の増大などで呼べるラインナップも限られてくるからでしょうか。方向性を失って、さらにラインナップも迷走化しているのは否めないかもしれません。来年に期待したいです。
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8月2日に大阪南港ATCピロティ広場で開催初日を迎え10日まで催されるパトレイバー実物大イングラムのデッキアップイベントを見に行ってきました。各章ごとに劇場公開&映像ソフト化されている実写版『THE NEXT GENERATION パトレイバー』のプロモーションで、東京吉祥寺での同イベントは人が集まりすぎて3回予定のところ1回で中止になったというもの。
『機動警察パトレイバー』は初期OVAシリーズ、ゆうきまさみの漫画時代からのリアルタイム・ファンで、いかに想い入れがあるかを書くと何ヶ月もかかりそうなので全面的に省略します。
ちなみにこの実写版は第2章まで見ましたが、相変わらず実写なのにアニメ的な演出で台詞回ししてしまうのが押井守の実写スベりなところですね。過去作と比べるとかなり改善されてきましたけど。しかしそれでもパトレイバーの新作を見られる喜びは何物にも替え難いです。千葉繁も相変わらず良い味です。筧利夫の後藤田さんも雰囲気そのまんま。旧カヌカの役どころの太田莉菜はどちらかというと押井監督の『アヴァロン』 のヒロインのイメージ。
イベントには実写版ヒロインで泉 野明の後任の泉野 明を演じる真野恵里菜さんも来るということで、『SPEC』『みんな!エスパーだよ!』の演技も好きだったので期待しましたが、この人が本業が歌手だったと前々日に知ったというにわかファンです。ハロプロの人なのですね。
あいにくの雨でしたが大勢のファンが集まり、11時にイベントがスタート。女性司会者の前説があって真野さん登場。可愛かったけど撮影NGでした。特車二課のユニフォームを期待したたのに普段着でした。真野さんのレイバーとの敬礼写真はプレスが撮影しているので検索すれば出てくると思います。
真野さんの号令でイングラムがデッキアップ。早いスピードで立ち上がりるとド迫力。リモコンのヘリコプターも飛んできて上空から撮影してました。お金がかかっているだろうけどプロモーション素材としてはかなり効果的なのではないでしょうか。
ちなみに立ち上がっていく途中はビデオ・モードで撮ってたので画像がありません。すみません。
ほどなくして真野さん退場。雨も小降りになり、ゆっくり撮影して帰宅。
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『ゴジラ』試写会を7月14日に大阪フェスティバルホールで鑑賞しました。2D上映版。
あちこちのテレビ局に応募した結果、人生初めての自力での試写会当選。めちゃ嬉しいかったです。
当日はフェスティバルホールの入り口からレッドカーペット階段がゴジラの口になってる仕掛け。入り口でゴジラ団扇も貰えてテンションが高まりました。
年齢層は年配の観客多し。ゴジラ60年の歴史を感じます。
女性司会者が出て前説をし、なんと舞台挨拶ゲストの渡辺謙を紹介してびっくり(当日の『ちちんぷいぷい』にも出てたらしい)。渡辺謙開口一番に「上本君がソロホームランを打ちました。鳥谷君がタイムリーです!」といきなり阪神ネタをぶち込んでツカミもOKでした。あとは雑誌のインタビューにあったようなオファーの経緯などを「2時間かけて喋っていいですか?」と笑いをとりつつ丁寧に解説。実はガメラ派だったと内緒話も。
映画の内容は25日の公開まで全面的にネタバレ禁止で自粛しますが期待どおりド凄いです。
ハリウッド的にはあの映画とあの映画とあの映画を足して3で割った感じでした。日本でもあのライバル怪獣映画のリブート作の影響強し。しかしゴジラは東宝の歩き方をしてて嬉しかったです。なんといっても重量感のリアルさが圧倒的でした。
ちゃんとゴジラを恐竜から進化した動物ではなく怪獣という神格的な存在として扱っていることに製作者の理解度と愛情を感じましたし、核兵器・原発・震災・津波と日本人には深く傷の残るテーマもあえてぼやかさずに全面に出したのも第1作目の警鐘を踏襲していて良かったです。
あのジュリエット・ビノシュが出てて他のキャストに比べて大物すぎるのでびっくりでしたけど前のハリウッドゴジラにもジャン・レノが出てたし、フランスでもヒットを狙ったんでしょうかね~。「汚れた血」100回位見て「トリコロール」は3部作DVDボックス持ってるファンです。「パリ・ジュテーム」のエピソードも飛行機の中で見て号泣しました。
クライマックス~ラストは「ゴジラ強えー!」と口が開きっぱなしの状態。
終演後は珍しく会場中から沸きあがる拍手の嵐。
3Dバージョンを含め、あと3回は見たいと思います。
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東京パフォーマンスドールの大阪公演『PLAY×LIVE「1×0」(ワンバイゼロ)COMPLETE』を7月4,5,6日にシアターBRAVA!にて鑑賞しました。
新生TPDは以前書いた阿倍野と西宮のCDリリース・イベントで見たのみで本編であるPLAY×LIVEを見るのは初めて。
東京では昨年6月のデビュー当初からCBGKシブゲキ!!にて定期的に上演されてきた独特の構成によるパフォーマンスで、前半70分ほどの演劇・ミュージカルパートがあり、その後30分ほどのノンストップの歌とパフォーマンスのダンスサミット・パートがあるというもの。
全5公演で同じストーリーに基づいた芝居のパートが各エピソードごとに主人公を変えて展開し、最後に収束するという内容。
各エピソードのタイトルは
Episode1 Lost Without You (主演:小林晏夕・高嶋菜七)
Episode2 In The Wonderland (主演:脇あかり・上西星来)
Episode3 Secret Garden (主演:櫻井紗季・浜崎香帆)
Episode4 Bitter Sweet Memory (主演:神宮沙紀・飯田桜子)
Episode5 The Perfect Day (主演:橘二葉)
東京公演を80公演以上こなした上でのファイナルを大阪で迎えるということで、このステージを見るチャンスは最後。東京公演を多数鑑賞しているファンも大勢が遠征して集まってきているようでした。
内容はTPD自体が90年代前半を象徴する現象だったのに準じたのか、演劇パートのウォーリー木下による脚本も90年代テイストが溢れており、(同じ事務所の)ナイロン100℃など当時の芝居を彷彿とさせるものでした。板倉チヒロという同事務所の劇団員からの出演も劇団テイストを深めるアクセントになっていました。
結論から書くと東京公演に通っていた先代TPD時代からのファンの友人によると、東京公演で未熟だったと感じた部分が全て向上されており、大阪公演は文句の入る余地がなかったほどの完成度だったとのこと。
試行錯誤の途上だった東京公演がDVD化されていますが、構成的にも演技的にもこの芝居におけるメンバーの成長の完成形である大阪公演を映像記録に残せなかったのは本当に残念です。
5月のイベントの時点では菜七、星来を2トップに感じていましたが、演劇パートを見ると力量の素晴らしさは9人の個性も相まって完全に互角。その中でも浜崎香帆、神宮沙紀、小林晏夕の力量を再確認させられた次第。
エピソード1はとにかく初めてなので、畳み掛けるような展開で呆気に取られてストーリーもよく噛み砕けないでいる間に終わってしまい、押しメンの高嶋菜七と才能を感じる小林晏夕が主演だったのでもう1回見たかったところ。
エピソード2はとにかく仕掛けが面白くて脇あかりのポジティブさと上西星来のナイーヴさをうまく引き出している感じ。
エピソード3が「親友の死」を扱った重たいテーマで、主演の浜崎・櫻井たち本人も「嫌いなエピソードなので一番好きになるよう努力した」と挨拶で涙ながらに語ってましたが、アルゴミュージカルや南青山少女歌劇団の脚本で有名な犬石隆の書くストーリーのように「死を乗り越えた感情で人生を悟り友情を深めていく」というポジティブで爽ややかな後味を感じました。
核となった『秘密の花園』はブロードウェイ・キャスト招聘による素晴らしいヴァージョンを1994年元旦に京都で見ました。
むしろ「明るくポジティブでもどこか抜けている」飯田桜子・神宮沙紀を配したエピソード4のほうが現実的で重たく感じてしまいました。
エピソード5はもう「何でもないシーン」でさえ涙腺が緩んでしまう状態で、中盤で橘二葉が車を運転して他メン演じる動物のぬいぐるみ達と海に向かうシーンだけでも
( ;∀;)イイハナシダナー
と涙が溢れてしまう状態。動物のパペット芝居のパートもそんなに稚拙でなくストーリーにうまく馴染んでいたし(想像するに初期はメンバーの照れとかも芝居に見えてたんじゃないかなと)最年少の二葉のけなげさと他メンの絶妙なバックアップが心に染みて大団円に向かってジワジワと盛り上がりました。
演劇パートにおける3Dプロジェクション・マッピングの完成度は素晴らしく、この設備の無い会場では上演できないという縛りがあるのも頷けます。プロジェクション・マッピングはRoger Watersの2002年の来日公演あたりから体験しており、2010, 2012年とカナダ、アメリカで見たThe Wallのショーでも凄まじい規模で使用されていました。
同じシアターBRAVAでは2011年12月にK-POPのRAINBOWのコンサートでもオブジェに対して限定的にプロジェクション・マッピングを使用していたのを見ています。
またPerfumeのライブでも使用されるようになり昨年の京セラドームでも見ることができました。
TPDのプロジェクション・マッピングは「映写」というよりはより「動的」で立方オブジェをメンバー達が運び積み上げ、それが次々を表情を変えていく効果的なもので、一部の隙も許されない完璧な動作が必要な練習の賜物といえるものでした。
演劇の後のダンス・サミットはもう圧巻の一言。往年の旧TPDによるダンサミのダンスパートをより現代的に進化させて先代ファンから見ても新生TPDに軍配を上げてしまうセットリストでした。芝居パートで歌われた全5曲もメドレーで披露。ぜひアルバムとして発売してほしいです。
菜七、香帆、晏夕の新生ゴルビーズによる"Just Like Magic"で昇天(まさかこの曲を2014年に生で聴くことができるとは!)。10回以上見た先代TPD市井由理のヴァージョンを凌駕する、らこ・うさきの「おちゃめなジュリエット」はバックの4人のダンスもゴージャスすぎ。「東京ハッカーズ・ナイトグルーヴ」の完成度に思わずTPD DASH!!のアルバムを聴き直しました。 "WEEKEND PARADISE"はただただ涙。
Dance Summit Setlist
01. ダイヤモンドは傷つかない
02. Just Like Magic (高嶋菜七&浜崎香帆&小林晏夕)
03. おちゃめなジュリエット (神宮沙紀&飯田桜子)
04. 東京ハッカーズ・ナイト・グルーヴ
05. Lost without you (高嶋菜七&小林晏夕)
06. In the wonderland (上西星来&脇あかり)
07. Secret Garden (櫻井紗季&浜崎香帆)
08. Bitter Sweet Memory (神宮沙紀&飯田桜子)
09. The Perfect Day (橘二葉)
10. Dreamin'
encore
11. We Are TPD!
12. Brand New Story
13. Weekend Paradise
千秋楽。座席に着席すると目の前の席に陣取ったのは、あの阿倍野と西宮のリリースイベントで猛威を振るった「高嶋菜七親衛隊」の女子高生たち(私服モード、でもしっかりTPD NANAのハチマキ着用)。もうこの席のダンサミでの盛り上がりは保障されたようなもので、遠征組男性ファンを凌駕する一糸乱れぬコールを再び目の当たりにすることに・・・。菜七がアンコール曲ですぐ傍まで来た時の悲鳴はあまりにも強烈で台風直撃のようでした。
アンコールの挨拶で号泣モードのメンバー達、菜七も溢れる鼻水を手で隠しながらも感動の表情で他メンが「ティッシュ!テッシュ!」と叫ぶ状態。
1回づつしか観ることができなかったのは一生の不覚と思えるほどの感動。次のPLAY×LIVEが早くも待ちきれないです。
TPDに関しては、地下アイドルが苦労してメジャーになっていくというPerfume以降の定番の展開とは異なり、最初から大きなバックグラウンドがあり曲のストックも予算も活動場所も与えられているという贅沢な環境故に、アイドル・ファン心理的に全国的なブレイクに至ってない要因を感じる部分もあります。
先代TPDも初期ルイード時代は観客が数人の状態から常連がつくようになり、常連にチケットを買い占められて狭い小屋故に新規ファンが付きにくいという状態になりましたが、ルイード以外にも出演を増やしていき徐々にメジャーになり青年館~大阪公演~新宿厚生年金~武道館とキャパシティーを拡げていった経緯がありました。
先代からのファンから見て「懐かしい」と思われてしまうことの、本人達や若いファンからのもどかしさも理解できるので、レパートリーを増やすことも含めてどんどん新しい表現を押し進めていって欲しいと感じます。
とりあえずはダンス・サミットを十分堪能できると期待が膨らむ8月22日の梅田クアトロでのワンマン・ライブが楽しみです。
P.S.
高嶋菜七の話術とアドリブ力は元モダチョキの濱田マリを彷彿させます。シングル付属ドキュメントDVDのナレーションを聴くと特にそう感じてしまいました。
P.P.S.
新生TPDにハマって久々に「よい子の歌謡曲」1991年7月号を引っ張り出してきました。当時メディアとしても本格的に東京パフォーマンスドールを斬新な切り口で取り扱った最初の雑誌で想い入れがあります。
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6月30日にサンケイホール・ブリーゼでリック・ウェイクマンのソロ・コンサートを見ました。リックを生で見るのは2003年9月12日のイエス大阪厚生年金会館以来。ABWHや8人イエスを含めて計5回も見てるけどソロは初めて。
この夏に予定の英国ツアーみたいに『地底探検』再現ライブにしてほしかったけどピアノ・ソロとのことで間が持つかな~と心配でしたが素晴らしいライブでした。
本当にスタンウェイのグランドピアノが1台置かれているだけで、楽譜も無し。開演時間になり暗転とともに弦楽カノンのSEテープが流されて、そのまま正装にコンバースのスニーカーといういでたちでリック登場。SEに合わせてピアノを伴奏するというユルい始まり。
プログレ・ファンなら誰もが1回聴けばわかるリック独特のアルペジオで「ああ本物なんだなー」と感動がこみ上げてきます。
15分の休憩を挟んでの2部構成で、『ヘンリー8世と6人の妻』『地底探検』『アーアー王と円卓の騎士たち』など初期ソロ名作、キャット・スティーヴンスの『雨にぬれた朝』、デヴィッド・ボウイの『ライフ・オン・マース』等の有名なセッション参加作、ABWHの名曲『ミーティング』、イエスの『同志』『不思議なお話を』、ビートルズのカバー『ヘルプ!』『エリナー・リグブー』と盛り沢山なセットリストでした。
演奏もさることながら間のトークが最高でジェネシスのフィル・コリンズのように日本語のカンペを読みながら『サッカー、ワールドカップ、イングランド、ヘタクソ、マイ・ジャパニーズ、ヘタクソ」とか「ヘンリー8世と私は共通点があってどちらも6人奥さんが」と言ったりして観客爆笑でほのぼのとした空間ができ、キース・ジャレットみたいに演奏中に咳をしてしまっても怒られない気楽な雰囲気がよかったです。
演奏の間に水を飲むときにプラスチックのカップが床に落ちてしまい、そのままサッカーのように舞台袖に蹴っ飛ばしてガッツポーズして歓声が上がったり。
キャット・スティーヴンスやボウイとのセッションのエピソードも貴重。ジョン・アンダーソンとの共作のABWH"The Meeting"にいかに想い入れがあるかも良い話でした。
イエスの曲も個人的に大好きな『不思議なお話を』を聴けたことに本当に感動。
初期三部作のソロ演奏は力強さに満ち溢れた圧巻の演奏で、バックにオーケストレーションが聴こえてきそうなほど。バンバンと鍵盤を叩くように弾く指の力強さが伝わってきました。
『ヘルプ!』を哀しい旋律で、『エリナー・リグビー』を楽しい旋律で弾いてみますというMCでのビートルズ・カバーもやっぱりリックならではの解釈がファンには嬉しい演奏。
もうイエスに復帰することはないと断言しているリックですが、音楽性の素晴らしさは衰え知らずでした。次はジョン・アンダーソンと一緒に来日を期待したいです。
Rick Wakeman
Sankei Hall Breeze
2014 June 30
Setlist
Set 1
01. Pachelbel's Canon In D
02. Catherine Of Aragon / Catherine Howard
03. Morning Has Broken (Cat Stevens Cover)
04. Journey To The Centre Of The Earth
05. The Meeting (Anderson Bruford Wakeman Howe)
06. Merlin The Magician
Set 2
07. The Jig
08. Life On Mars? (David Bowie Cover)
09. The Dance Of A Thousand Lights
10. King Arthur Suite
11. And You & I / Wonderous Stories (Yes)
12. Help! / Eleanor Rigby (The Beatles Cover)
encore
13. Gone But Not Forgotten
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公開オーディション企画"KARA PROJECT"によって候補者7人からなるBABY KARAの中からKARAの新メンバーにホ・ヨンジが選ばれました。これによって(現時点で)KARAは4人体制という第1期の編成に戻ることになったようです。ヨンジや他のメンバーの健闘を称え、ヨンジのKARA加入を歓迎し、他の候補者も今後の活躍に期待したいです。
今回のオーディション・ドキュメントを楽しみ、どのメンバーがKARAにフィットするのかを想像して夢を膨らませたファンや、KARAとは別に各候補の魅力を見出して新たにファンになってしまった方も多いと思います。そういう意味ではこのプロジェクトは有意義なものであったと感じます。
個人的に今回の新メンバー選考プロジェクトにファンとして関知しなかった理由を今更ながら少し書いてみたいと思います。
「KARAが休止状態であったこの半年間に事務所の所属アーティストであるRAINBOWやA-JAXがどのような活動をし、事務所としてどれだけの成果を上げたか」
残念ながらDSPの事務所としての資質はここに集約されていると感じます。やはり今のDSPにはKARAしかないのだと。
またKARAの今後の体制や新メンバーの加入に関して、現メンバー3人からのいかなるステートメントもマニフェストも発信されなかったという事実。
これは昨年の脱退スクープ以降から続いているもので、当のメンバー達本人の意向がぼやけたままの状態が続いている状態です。事務所自体にはっきりとした責任者の顔や確固たるポリシーが見えず、事務所とメンバーの連帯がどれほどのものかということも見えてきません。
ファンミーティングにおいても「私達を信じて待っていてください」という主旨の発言がなされただけで、事務所の被雇用者として今回の件で緘口令が敷かれていたと考えるのが順当と思います。
唯一ハラちゃんが新メンバー決定の翌日である7月2日にインスタグラムにアップした文章
「すべての事が私の思い通り、私の心のままになるなら世の中には全部が自分だけが大切で身勝手な人だらけになるだろう。全てのことには根源があるように流れがあって状況と情勢がある」(翻訳ソフトによる大意)と「Yes, I Can」の文字。
ここから覗える何も言えなかったもどかしさ、現実の重さ、責任の重さ、決意の大きさに心を打たれます。
オーディションに対してKARAのメンバーがノータッチであるという事実から覗えるものは何でしょう。
右も左も分からない新人アイドルであればメンバーチェンジに関してはファンの意向、事務所の意向に素直に従うのは当然で未熟さや新鮮さゆえに効果も期待できるでしょう。しかしKARAは活動8年目のベテランで、スタイルも確立しており個々のメンバ-にも的確な人材を判断する感覚は揃っていると思います。
個人的な当初の予想では、KARAのメンバーが直接オーディションに関わり、審査員風に人柄をチェックしたり一緒にパフォーマンスを合わせたりしてメンバー間の相談で決めていくドキュメント映像になることを期待していました。利潤や外野の声を念頭に置かない純然たるKARAに最もマッチしたメンバーを選ぶにはこのプロセスが最適と思っていました。
これは米国のプログレッシヴ・メタル・バンドDream Theaterがリーダー格であったドラマーのマイク・ポートノイ脱退のショックを克服し、2011年に後任ドラマーを7人の候補の中からオーディションで一人づつ一緒に曲をプレイして選ぶ過程をエピソード1~3としてYouTubeで公開していった素晴らしいドキュメントを見て「オーディションとはこうあるべき」と感嘆したことからも感じていたことです。
実力や容姿など以前に「ずっと一緒にやっていく上で人間として合うかどうか」「パフォーマンスがフィットするという感覚以前にメンバーにしかわからない精神的にフィットする要素」というものがベテラン・グループには存在すると思います。
事務所がファン目線中心のオーディションを行った真意は「韓国での人気がヒートダウンしたなかで再度世間をKARAに注目させる」というマーケティング主体の発想と感じます。
ひょっとしたら「KARAのメンバー自体が中心となってオーディションで決めたメンバーではグループとしてはフィットしても可能性として古い殻を打ち破ることができない」という前向きな戦略があったのかもしれません。
今回の手法は注目を上げるには効果的でしたが、メンバー加入の是非、さらにはどのメンバーを入れるべきかに関してネガティブな論争を行ってしまう古参ファンも多く「もし○○が加入したらKARAファンを辞める」という古参ファンも見受けられました。順当にKARAの現メンバーを交えた選考がなされていれば議論の余地はなかったと思います。
いずれにせよあのギュリ、スンヨン、ハラの3人ですから、今までに如何なる事情があったにせよ、ヨンジを活かした新しいKARAを成功に導いてくれることを信じたいと思います。
新体制になったKARAの今後ですが、韓国カムバックは秋になるとのことでそれより前に8月に日本語でのニュー・シングル発売、10月からは3度目の日本ツアーが発表されており、やはり日本活動における収益が事務所運営の基盤となっている事実は変わっていません。
しかし戦略として「より多くのファンに新しいKARAの魅力を感じてもらうためファンの幅を広げ、ライト層も日本活動開始時のように増やしていこう」という強い意向が事務所にあるのか疑問に感じる部分があります。
ファン・ミーディングにおける「日本のファンなら買うだろう」とグッズを法外なぼったくり価格で販売して利益を高めようとする事務所としての姿勢。
「日本のファンなら来るだろう」と稚拙な構成のファン・ミーティングを7,500円の価格設定で1日2回行う事務所としての姿勢。
コンサートのチケット代を値上げしたことによるライト層やファミリー層の離脱はセカンドツアーでも実感しているはず。消費税増税分くらいとはいえ、次ツアーのさらなる値上げはライト層が「おっ、KARAのコンサート9,000円か。行ってみようかな」という感覚の金額ではありません。ファミリー層もこの価格では躊躇するのではないでしょうか。
そこからは「大きくファン層を広げていこう」というものではなく「残った熱心なファンからいかに集金するか」という負のビジネス感覚しか見えてきません。
誤解してはいけないのが、SMエンターテインメントのように強気の価格設定の基礎となるものが、金に糸目をつけない初期韓流ファンである東方神起からの年配女性層がいて、圧倒的に層の厚いボーイズ・グループのファンの流れから高額な少女時代のコンサートにも女性ファン中心に客が集まるという現実だということです。
誤解して高価格なチケット設定で自らファン層を狭めていってるガールズ・グループは少なくありません。
KARAほどになると9千円でもツアーは盛況になるかもしれません。今回初となる2千~3千人規模の地方でのホール・コンサートにも魅力がありますし、9千円払ってでも新体制のKARAのパフォーマンスがどういうものかは見てみたいですが、個人的にはファースト・ツアーのような圧倒的爽快感よりもある種の虚無感が残りそうです。
高額であっても今までのように「え、ここまで凄いのにまだやるの!?」という中毒性のある圧倒的パフォーマンスを持続できるのならライブ・パフォーマーとしてのKARAのブランド力は持続できるでしょう。1日2ステージなどして「え、もう終わりなの?」と感じてしまった時点でその価値は無くなってしまうので、それだけは注意してほしいものです。
原点に戻って本国での活動に力を入れていくというのであれば、大変結構なことなのでぜひがんばってほしいですし、韓国語での新曲にも期待し、TV出演も楽しみにしたいと思います。
KARAに今後一層飛躍してもらいたいが故の事務所に対して切望する個人的な意見でした。
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ハリウッド・ゴジラの大成功で日本の旧シリーズへの再評価が進んでいるようですが、昭和47年ケイブンシャ刊『怪獣怪人大全集 東宝怪獣編1 ゴジラ』全3巻を暗記するほど読んで、ビデオのなかった時代にひたすら映画館でのリバイバル上映とテレビ放送を心待ちにしていたゴジラ・マニアの小学生だった頃の「熱いもの」が蘇ってきそうで楽しみです。
客観的にみたゴジラ映画ベスト3は『ゴジラ』(1954年)、『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)、『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)ですが、自分が小学生時代にリバイバル上映で観て想い入れの深い昭和ゴジラ映画3本は下記のとおり。
1. 三大怪獣 地球最大の決戦(1964年)
ゴジラ版『ローマの休日』。若林映子がオードリー・ヘップバーン的存在で、リバイバル上映を観た子供当時は分からなかったのですが、後年にローマ~を観て納得しました。某国の王女暗殺部隊とボディーガードと怪獣が絶妙に絡み合う子供だましでない練られた脚本が子供心にカッコ良くて、キングギドラ初登場、ザ・ピーナッツ、東宝オールスターキャスト出演もありゴージャス感山盛りです。
2. ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966年)
ゴジラ版『若大将』シリーズ。脚本までできて頓挫した『ゴジラ対若大将』の影響が感じられます。ゴーゴー大会で知り合った主人公達と逃走中の銀行強盗宝田明が他人のヨットで太平洋に出るハメに。南海でヨットが難破した主人公たちが漂着した謎の島。そこは北朝鮮と中国をミックスしたような某共産国がモスラの島インファント島民を拉致して奴隷にして核兵器を作っている秘密基地だったというぶっ飛び設定。そしてその近海に巣食う巨大エビ。地下に眠るゴジラを雷で復活させて基地の破壊を試みる主人公たちとインファント島の娘(水野久美)。救出に飛んで来る巨大蛾モスラと娯楽要素満載です。音楽が恒例の伊福部マーチではなくテケテケのエレキ・サウンドなのもナイスです。
3. 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972年)
脚本はいま一つなのですが、リアルタイムで観たゴジラの新作ということもあり想い入れが深いです。ギーガーの絵ようなバイオメカノイドな造型のガイガンが最高で、電気ノコギリが怪獣に着いているという発想にぶっとびました。しばらくガイガンの絵ばかり描いてたように思います。ウーマンリブやヒッピーなどのゲバゲバ要素を含んでいたのも当時っぽいです。『ウルトラセブン』のアンヌ隊員ひし美ゆり子がヒロインだったのも子供心に萌えました。
どれもゴジラが愛嬌のあるキャラクターになり「正義のヒーロー」化してしまっているのが何なんですが、意図的に凶悪な平成ゴジラより自然な流れで好きな部分も大きいです。ハリウッド版ゴジラの新作は東宝が監修しているようなので、やっと本物が見られるなーと期待しまくっております。
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いろいろな事情で限界だったのでリフレッシュしようとふと思い立って6日から9日まで12年ぶりにベトナムのホーチミンに旅行してきました。6日の0時を回って行こうと思いたち格安チケットとホテルをネットで予約し朝出発。
空港名物のぼったくりタクシーも先にタクシークーポンを買って回避して無事ホテルに到着。1泊3,400円位で奮発したら45平米もある新婚スイートのようなゴージャスな部屋で癒された感じです。前回はバックパッカー宿でキツかったので、もうあの体力はないかなと。
12年も経つと知らない超高層がバンバン建ってました。バイクが多いのは昔のままです。
先日の反中暴動の件もあり状況やプロバイダによってツイッターが不可らしく1度も繋がらず仕舞いでした(逆にネットのことを忘れられて良かったのかも)。
前回も行ったクチトンネルのベトナム戦争跡ツアーやメコンデルタのジャングルクルーズツアーにも参加。道中ツアーバスから見た田舎の素朴な風景に癒されました。
個人的にはアジア一美味しいと感じるベトナム料理を沢山食べられて満足でした。
前回と違ってアオザイ姿の女子学生さんを1回も見かけなかったのは残念でした・・・
2011年オープンの178メートル超高層展望台サイゴンスカイデッキ
ベトナム戦争時のゲリラが立て篭もったクチのトンネル観光ツアー
M16ライフルを試射。前回はAK-47を撃ちました。弾丸の値段が倍位になってました。
ブローニングM1919重機関銃(こんな骨董品がまだ現役で撃てるとは!)
牛肉・肉団子・ホルモン入りフォー「フォー・ダック・ビエット」
チキンスープで炊いたゴハンにチキン乗せ「コム・ガー・ハイナム」
メコンデルタのツアー先で食べたピラニアに似た川魚。ライスペーパーで包んで食べる「エレファント・イアー・フィッシュ」
練乳たっぷりのベトナム・アイスコーヒーとベトナム風サンドイッチ「バインミー」
タイガービール。ビールも氷で冷やすのがベトナム流。しかしこの氷が生水から作っていたらしく、当日夜から強烈な腹痛に・・・。でも翌日のメコンデルタ・ツアーは痛みに耐えて強行しました。
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2014年5月24日と25日にあべのキューズモールと阪急西宮ガーデンズで昨年メンバーを一新して復活した東京パフォーマンスドールのCDデビュー・イベントを鑑賞しました。両日とも13時と16時の30分2回公演。
旧TPD(リーダー高嶋菜七が「先代」という粋な言い方をしてたので以降「先代TPD」と表記)はデビューから92年頃までは熱狂的なファンだったのですが、新生TPDは襲名だけして意味があるのかと東京まで見に行くのは躊躇しているところがありプロジェクション・マッピングを多用したミュージカル仕立ての舞台とのことで、なんとなくTPDというよりは南青山少女歌劇団を連想してしまっていました。
関西では初舞台ということで今回が初見。結果、圧倒的に素晴らしいパフォーマンスで、先代TPDファンとしての懐かしさだけでなく、新たな可能性に甚く感動してしまいました。当初はあべのイベントだけを見る予定が急遽翌日の西宮イベントも見に行くことに。
先代TPDを見たのは1991年3月10日原宿ルイードから92年8月24日新宿厚生年金会館までの15回。ファースト・アルバムの"Cha Dance Party Vol.1"を聴いて衝撃のあまり速攻で夜行バスに乗り、大阪から原宿ルイードまで遠征して見てました。
当時一緒にTPDを見に行ってた友人(昨年からの東京でのミュージカル・ライブにも遠征してる)も西宮で合流。
今回のイベントは各ステージとも6曲でデビュー曲"Brand New Story"以外は先代のカバー。既にTPDとしてはメジャー化ポップス化した後期にあたる曲でそんなに思い入れはなかったのですが、ラストの"Weekend Paradise"はルイード時代のアンコール・ナンバーで聴いたとたんに感涙。まさかこの曲を生で再び聴くことができるとは・・・
2ステージ目はセトリ4曲目を変えてきており、ルーチン的なイベントになっていないところが凄かったです。初日の『東京ハッカーズ・ナイトグルーヴ』などTPDのパリーグ的存在TPD DASH!!の名曲で先代と同じくサイバーなサングラスをかけてのパフォーマンス。これが一番レアで衝撃的でした。この日を見られなかった友人はこの曲を見られなかったことに地団駄踏んで悔しがっていました。
西宮2ステージ目のみの『夢を』もぐっとくるものがあり、あの頃を思い出してしまいました。
先代のリーダー木原さとみ&サブ米光美保の2トップを彷彿させる高嶋菜七、上西星来のキャラの立ち具合も含めて他メンもキャラが立っており成長への期待が大きいです。
両日とも高嶋菜七の地元友達と思われるハチマキをしたJK軍団数十名の一糸乱れぬ応援が素晴らしくて会場が3倍位の盛り上がりに。掛け声やケチャ、歓声も男性ファンを遥かに凌駕するインパクトでした。公式親衛隊にしても良いレベル。
晴天の野外というロケーションもイベントに高い効果を出していました。西宮ガーデンズはこのてのイベントには最高の舞台かと。
デビュー曲は一聴した限りベタな感じで音だけ聴いても印象に残らないものでしたが、パフォーマンスを伴うとなかなか良いです。やはりライブならではのグループなんだなと。
7月4日~6日のシアターBRAVA!でのプロジェクション・マッピングを駆使いてのミュージカル"PLAYxLIVE 1x0"や8月22日の梅田クアトロのライブも楽しみです。
■セットリスト
5月24日 あべのキューズモール 第1部 (13:00~)
1.We are TPD!!
2.ダイヤモンドは傷つかない
3.十代に罪はない
4.WAKE ME UP!!
5.BRAND NEW STORY
6.WEEKEND PARADISE
5月24日 あべのキューズモール 第2部 (16:00~)
1.We are TPD!!
2.ダイヤモンドは傷つかない
3.十代に罪はない
4.東京ハッカーズ・ナイトグルーヴ
5.BRAND NEW STORY
6.WEEKEND PARADISE
5月25日 阪急西宮ガーデンズ 第1部 (13:00~)
1.We are TPD!!
2.ダイヤモンドは傷つかない
3.十代に罪はない
4.WAKE ME UP!!
5.BRAND NEW STORY
6.WEEKEND PARADISE
5月25日 阪急西宮ガーデンズ 第2部 (16:00~)
1.We are TPD!!
2.ダイヤモンドは傷つかない
3.十代に罪はない
4.夢を
5.BRAND NEW STORY
6.WEEKEND PARADISE
■おまけ
91年に渋谷センター街で偶然遭遇したとき先代TPDから貰ったサインも発掘。その他、ルイード時代のチケット、FC会報、チラシ類も発掘しました。
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個人的にいろいろ煮詰まっていて、最近KARA関係のブログが書けず申し訳ありません。twitterでもKara Projectで新メンバーをオーディション制度で選抜するというニュースが駆け巡って以来、ファンは騒然となり論争が荒れ気味ですが、思い立ってつぶやいたものを転載する形で率直な考えを述べたいと思います。
・新メンバー加入には賛成
・新メンバーの選考プロセスには興味が無い
・新しいKARAとしての歌とパフォーマンスのみに期待したい
3人のみでの活動を望むファン、新メンバー加入は支持するもテレビ放送でのオーディション制は認めないファン、purettyから3人もエントリーすることを疑問視するファンと様々ですが、それぞれの言い分はあるだろうし、何よりもまだファンの多くがニコルとジヨンの脱退のショックから立ち直れていない状態であることを証明しているようです。
3人で活動し続けるアーティストとしてのKARAにも興味があったのですが、アイドルとしてのフレッシュ性を維持するためには新メンバー加入は不可避だったでしょうし、現メンバーと事務所との間での慎重な協議の上での決定なら、新メンバーが加わった新しいKARAの活躍を楽しみにしたいと思います。
イエスやジャーニー等の往年の人気ロックバンドが看板ボーカリスト脱退後にYouTubeでカバー・バンドをチェックし、声のそっくりさんをボーカリストに加えて復活するというパターンが最近よくありますが、それと違ってKARAの新しいメンバーに代用的な存在は不要なのは多くのファンが理解していることと感じます。
キム・ソンヒ脱退後にソンヒ・タイプの歌唱力重視のメンバーを探さず、全く未知数のハラとジヨンを加え、R&B路線から大きく方向転換をしたように、全く違った新しいKARAの新曲とパフォーマンスが見られることに期待したいです。
KARAのようなビッグネームに新たに加わることのプレッシャーの大きさはとてつもないものかと思うし、応援もバッシングも受けるでしょうが、全ては新しいパフォーマンスを見てから判断すれば良いことかと。
個人的にはオーディション・プロジェクトはほぼ横流し的にチェックして干渉せず、早く新しいKARAそのものを見たいというのが率直な意見です。
あと6月1日の日本武道館でのファン・ミーティングですが、残念ながら家の諸事情で現状ぎりぎりまで参加できるか不明な状態です。
それ以前に「1日2回開催、チケット代7,500円、KAMILIA Adventure」というキーワードに「この期に及んでそうするのか」と萎えてしまっている部分があります。
正直なところ2011年の契約解消騒動からの和解を踏まえた「みそぎ」的な横浜アリーナでの無料ファンミ的なものに(無料でなくても1回だけに)したほうが、今後の躍進に繋がりポジティブにも受け取られて、より効果的だったのではないかと感じます。はっきりいって前回のようなゲーム大会などは見たいとは思いません。その辺がメンバーの意向だけではどうにもならない事情なのでしょう。
先に5月24日に行われるソウルでのファン・ミーティングでメンバーから何らかのステートメントがあるだろうし、その時に3人での歌とパフォーマンスがあるのか、新メンバー候補は出演するのか、まずはそのレポートを読んで見極めたいと感じます。
いずれにせよDSPが他の所属タレントを大きく育て、KARAにかかる負担を減らし、利益的ウェイトを均衡化できない限り、同じような契約問題は再発すると思います。
毎日1人づつ発表される7人のオーディション候補発表動画ですが、ここはひとつ7人目にラスボスとして振付のチョン・ホンボク先生に登場してもらえば、今のファンの間の殺伐とした雰囲気もほんわかと和むと思うのですが・・・
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スイスの画家でクリエイターのH.R.ギーガーが5月13日に自宅階段からの転落事故で亡くなったとのこと。享年74歳。
エアブラシを用いた機械と有機体(生殖器)の融合した悪夢のような世界は1度見たら忘れることのできないインパクトを残しました。
日本でもブレイクして1987年3月に東京池袋西武Studio200で行われたギーガー展"Giger In Tokyo"に行きました。映画『ギーガーズ・エイリアン』と『ネクロノミコン』の上映と講演会、終演後にサイン会があり、握手もしてもらいました。サインしてもらったのはトレヴィル出版86年刊行『ギーガーズ・エイリアン』 。サインの時に「ダンケシェーン」と言ったらギーガーが微笑んでくれました。
ロック・ファンとしてはエマーソン・レイク&パーマー(ELP)の『恐怖の頭脳改革』の特殊な見開きジャケットでで強烈な印象を受けたのが最初で、その後映画『エイリアン』の総合デザインで世界的に有名になりました(アカデミー賞視覚伝達効果賞受賞)。
ギーガーがジャケット・デザインをしたレコードで持ってるのは写真の4枚位。ELP『恐怖の頭脳改革』、アイランド『ピクチャーズ』、マグマ『アタック』、デボラ・ハリー『クークー』。4枚とも大好きな作品です。
エイリアンの造形には本当に驚愕させられた。あそこまでヒットしたのはギーガーの完璧なデザインと、それをほとんど画面に映さなかったリドリー・スコットの戦略の勝利といえるでしょう。エイリアン・シリーズはDVDでもボックスを買い、例のエイリアンの卵の模型付きのブルーレイ・ボックスも購入しました。
実家に帰ったついでに87年当時6千円位出して洋書屋で買った巨大な装丁の1977年発表の作品集ネクロノミコン (Necronomicon) を見直して追悼。これにも直筆サインのようなものがあります。アレハンドロ・ホドロフスキー監督で製作が進められ頓挫した幻の『デューン 砂の惑星』(その後デヴィッド・リンチ監督で完成)用の作品も収録。まさに悪夢そのままです。
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5月9日に梅田AKASOでアメリカのプロフレッシヴ・ロック・バンド、Spock's Beardのライブを鑑賞しました。元メンバーのNeal Morseは2008年にドイツ、ローレライでのプログフェスで見ましたが、スポックス・ビアードは長いキャリアでの初来日。
90年代デビュー組としてプログレバンドでは新世代に属するも、もうデビュー20年のキャリアを誇るベテランバンド。日本人キーボーディストの奥本亮氏が在籍することでも有名です。
私も当初知らなかったのですが、98年にドイツでジェネシスを見た時に知り合ったデンマークの友人がイチオシで勧めてくれて聴くようになりました。その友達に頼まれて日本盤の奥本氏のソロアルバムを買って送ってあげたこともありました。
スポックス・ビアード、音楽的にはGentle Giantの新世代ヴァージョンという感じで他にIt Bites, Utopia, Kansas, Marillion風な部分もあります。
脱退までの6作でほぼ全てのソング・ライティングを担当していたボーカル&キーボードのニール・モーズが去った後は、ジェネシスのようにドラマーだったNick D'Virgilioがボーカルを担当し、ライブではJimmy Keeganをサポート・ドラマーを入れて活動し続けるも、前作でニックが脱退し、新作Brief Nocturnes and Dreamless Sleepからは元EnchantのTed Leonardをボーカルに迎えての新体制で再始動となりました。
正直、来日は奥本さんという日本人がいるにもかかわらず遅すぎた感があります。プログレ・フェス的なイベントでももっと早く呼べたのではないかなと。しかし満を持しての来日公演に期待が高まりました。
ライブはスタジオ盤を凌駕する凄まじいテクニックでやはり生で聴くと圧倒的。ニール・モーズ時代の初期の名曲もやってくれて感動しました。日本人メンバー奥本さんの他のメンバーの通訳になってない通訳とアットホームなトークも最高でした。
奥本さんが「今日のライブは写真撮影・ビデオ撮影、一切OKです。どんどんネットにアップして広めてください」とMC。嬉しい展開で、最後尾立ち見席から何枚か撮影。今の時代、ネットで拡散することが一番のプロモーションであるということが分かっていない権利にうるさいだけのアーティストやプロダクションが多すぎると思います。
終盤はエキサイトした奥本氏による鍵盤に乗っての両手両足奏法が炸裂。今日は久々の日本、さらに地元ということもあってお父さんが観に来られていてステージから紹介していました。あと「タコヤキの亮を舐めたらあかんでー!」と大阪弁も炸裂!
アンコールには1stアルバムの大作"The Light"を演奏。まさかこの曲を生で聴けるとは思いませんでした。
最後に奥本さんが来日公演実現に尽力してくれたファン、関係者、スタッフ、SMASH WESTの南部さん(80年代から関西のインディーズ・プログレ関係を担当)に感謝の言葉。
久々に熱気のあるプログレを見られて感激。早くも再来日に期待したいです。
Spock's Beardをようやく見られたので、Marillion, Dream Theater, Flower KingsとTransatlanticのメンバーの出身4バンドのライブ全部見られたことになり、ちょっと嬉しいです。トランスアトランティックにも来日公演を期待したいです。
Alan Morse / Guitar, Vocals
Dave Meros / Bass, Vocals
Ryo Okumoto / Keyboards, Vocals
Jimmy Keegan / Drums, Vocals
Ted Leonard / Vocals, Guitar, Keyboards
Setlist
01. Something Very Strange
02. Crack The Big Sky
03. Walking On The Wind
04. Hiding Out
05. On a Perfect Day
06. Submerged
07. Afterthoughts
08. Waiting For Me
09. The Distance To The Sun
10. Go The Way You Go
encore:
11. The Light
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