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2004年9月

2004/09/10

RUSHカナダ公演

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RUSHのデビュー30周年ツアーを8月の21、22日に地元カナダのモントリオールとトロントで見た。日本には1984年に1度来たきりで、当時大阪府立体育館まで見に行った。日本で一番人気があった当時でも会場の入りは7割弱といったところで、はっきりいって現在に至るも一般的に人気は無い。今回欧州ツアーの帰りを狙って来日公演の具体的な交渉があったようだが、やはり没となってしまった。それじゃあ一番盛り上がる地元で北米ツアー最終の2公演の凱旋ライブをこちらから見に行こうと、自分のHPのNOSTALGIC TICKETSでのRUSHのチケット掲載が縁で知り合ったALEXさんと計画を立て(というか全面的におまかせしてしまい、チケットもいい席をとっていただいた)、ついにカナダに飛ぶに至ったのだった。
 結成30周年ツアーということで、終始お祭り気分で盛り上がったライブだったが、ラッシュというバンドはライブにおいては、どのツアーでもシリアスな部分を極力排除してユーモラスで派手な演出を重視していたように思う。今回もイントロからジャンボトロンに映し出される映像は全て何かしらコミカルなもので統一されており、ライティングやレーザー、パイロに至るまでの演出はピンク・フロイド、ジェネシス、キッスを彿させる派手なものであった。ニール・パートの詩の世界がいかに文学的かつ哲学的であろうとも、盛り上がる客にシリアスな側面は微塵も伺えない。いや、ひょっとしてある意味曲調からも詩の世界からもターニング・ポイントになったライブの定番"Red Sector A”にはシリアスさを感じている客もいただろう。しかし観客に圧倒的な歓声をもって支持されるのはやはりMoving Picturesまでの楽曲で、90年代以降の曲が始まると座り込んだり、席を立ったりする客も少なくなかった。日本のコンサートなら、日本のラッシュ・ファンの層と年齢から体質上全曲を1音も聞き漏らさずに集中して「鑑賞」するといったところだろう。ここらへんに圧倒的な文化の差があっていかんともし難い。RUSH IN RIOのような盛り上がりはレッチリのようなバンドでないと無理だろう。
 今回は全ツアーにおいて完全にパッケージ化された選曲で、過去の名曲に加えてTHE WHOやCREAMなどをカバーしたツアー用のミニ・アルバムから数曲が演奏されている。最初のインストのみによる1st~6thのメドレーを除けば、ライブ演奏のブランクが一番長かったのが84年の来日公演でも演奏された"Grace Under Plessure"収録のラスト曲"Between the Wheels"で、個人的には今回はこの曲が一番嬉しかったし、ベストの出来だった。前回のツアーで同アルバムの1曲目"Distant Early Warning"を演奏しているので変えてきたのだろう。これはその次のアルバム"Power Windowsからの選曲が前回の1曲目"The Big Money"から、ラスト曲"Mystic Rhythm"に変わったのと同パターン。なぜか"Presto"からは1曲も演奏されず、"Moveng Pictures"からはA面全曲がフル演奏されているのに、同等に人気のある"Permanent Waves"からは定番"The Spirit Of The Radio"1曲のみである。前回のツアーが復活したラッシュの集大成的選曲だっただけに、今回の選曲には随分悩み、苦労したのだと思われる。
 演奏に枯れた部分は皆無で、特にニールのドラミングはとても50代の人間の成せる技とは思えない迫力があり、円熟したというよりは、ますます若さが冴え渡ったというべき内容だった。プログレッシブ・ハードロックの最高峰としていささかの老いやダレも見当たらないのはさすがである。サウンド的には大先輩でありながら同系統のザ・フーやツェッペリンは若くしてドラマーを亡くしているが、もしボンゾやキースが生き延びてバンドがそのまま続いていたらどうだっただろうなどとふと考えてしまった。
ともかく日本でこのライブが実現しないのはファンとして残念至極である。1度見てみれば凄さがわかるはずである。ビデオでもその数十分の一くらいは雰囲気を味わえるが、RUSH IN RIOのDVDの国内盤は高すぎる。ちょっと試しに見てみようという若いリスナーを完全に排除している
Set I:
01. Intro
02. R30 Overture
Finding My Way > Anthem > Bastille Day > A Passage to Bangkok > Cygnus X-1 > Hemispheres: Prelude
03. The Spirit of Radio
04. Force Ten
05. Animate
06. Subdivisions
07. Earthshine
08. Red Barchetta
09. Roll The Bones
10. Bravado
11. YYZ
12. The Trees
13. The Seeker
14. One Little Victory
Set II:
01. Darn That Dragon Intro
02. Tom Sawyer
03. Dreamline
04. Secret Touch
05. Between The Wheels
06. Mystic Rhythms
07. Red Sector A
08. O Baterista
09. Resist
10. Heart Full Of Soul
11. 2112: Overture/The Temples Of Syrinx/Grand Finale
12. La Villa Strangiato
13. By-Tor And The Snow Dog
14. Xanadu
15. Working Man
Encore:
16. Summertime Blues
17. Crossroads
18. Limelight

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