マヘル・シャラル・ハシュ・バズ 大阪公演
友人のクラモト君が主催した、工藤冬里率いるマヘル・シャラル・ハシュ・バズ(Maher Shalal Hash Baz)の3daysツアーの初日を4月2日新今宮BRIDGEで見た。
工藤冬里を初めて知ったのは、80年代初頭に高校~大学の頃スタッフをしていた、京都のフリースペース「どらっぐすとぅあ」に置いてあった音源を聴いてからで、マシンガンタンゴ、NOISE、コクシネル、Che-SHIZU、A-MUSIK、などはよく耳にしていた。またクラモト君も出演した1982年の京都精華大学における「テンミニッツインプロヴィゼーションフェスティヴァル」(TACOで工藤冬里も参加する山崎春美や、本名の頃のヤマタカEYE、ジョン・ダンカンなども出演)や京大西部講堂での第五列主催「反日アンデパンダン」などで実際にライブを見る機会もあった。当時から不思議な放感のある音楽を独特の感覚で展開していた工藤氏だったが、なぜか個人的に90年代以降積極的に耳にする機会がなかった。事実上20年ぶりに聴くことになり、ネームヴァリューは結構ある現在のこのバンドをちょっと期待して見に行った。
前座は3つあったが真ん中に出たオカメハチモクという女性デュオ+男性ドラマーのバンド?がバカウケしていた。ちっと違うけど感覚的には少年ナイフに近かったような。
マヘルは管楽器、弦楽器を含む大所帯編成で、その場で工藤氏が緻密に編曲、編集、練習、演奏を指示し、その場における音の出かたに注意を払っているようだった。一聴するとリハーサル不足のヘタウマ管弦楽に聴こえるかもしれないが、ここらへんの音の広がりかたやズレかたが工藤氏の技だという気がした。小曲オルティスを多数はさみながら、偶に工藤礼子さんが繊細で壊れそうな美しさのあるボーカルを取る。非常に良かった。バンド「渚にて」の柴山氏による曲紹介や工藤氏とのやりとりも微笑ましかった。
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