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2005/05/16

ジェスロ・タル東京公演

jethrotull
5月11日、12日と東京の渋谷公会堂にて行われた、ジェスロ・タルの12年ぶりの来日公演を見に行った。前回は93年の9月22日に渋谷のオン・エアでたった1回のみの日本公演で、それも見ることが出来たのだが、今回は最後の来日になる可能性があるとイアン・アンダーソンが公言していたので、万難を排しての観戦である。初日はソールド・アウトですぐに追加が決まり、2日目は『アクアラング』を完全演奏するという告知がなされていて、期待は高まっていた。会場では20数年来の友人が一同に会して、すっかり同窓会気分だった。

既に古くからのメンバーはイアン・アンダーソンとセカンド・アルバムからのギタリスト、マーティン・バレーだけになってしまっていたが、演奏は非常に安定しており、というよりはあらゆるロックバンドの平均的なパフォーマンスなど寄せ付けない迫力を維持していた。イアンのフルート・プレイも唸りまくっていて衰えを全く感じさせない。マーティン・バレーは評価されている以上にハード・ロック寄りのプレイをしているのが印象的。

両日とも歴代のアルバムからムラなく演奏され、イアンやマーティンのソロ・アルバムからもプレイされた。初日は中期の名盤"Heavy Horses"からも"Weathercock"などの珍しいナンバーが演奏され感動。2日目は『アクアラング』を一挙に演奏するのではなくて、間にいろいろ曲を挟んでのプレイ。"Thick As A Brick"も演奏された。

ハイライトは今でもネタにしている88年度グラミー賞ヘヴィ・メタル部門でメタリカを蹴落として受賞に輝いた"Crest of a Knave"の名曲"Budapest"で、恐るべき迫力と盛り上がりでロングヴァージョンとして演奏された。その後はお約束の"Aqualung"。アンコールも"Aqualung"から"Locomotive Breath"など。例の巨大風船も2個登場して、お客がすっかり風船バレーボールに夢中になっている間に終了。

演奏が完璧とはいえ、中期のあのメンバー全員がカリスマに満ちていた頃のジェスロ・タルには及ばないかもしれない。が、現役ロックバンドとしての誰も寄せ付けない貫禄をたっぷり堪能できた貴重なライブだった。

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