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2005年8月

2005/08/28

ランド・オブ・ザ・デッド

oslandofthedead
大阪梅田OSの初日1回目を見てきた。入りは7割5分といったところか。ソイレントグリーン+SF最後の巨人+マッドマックス2+ニューヨーク1997という感じ。かなり良かったけど、93分とちょっと短すぎたし、残酷度もやや控えめで、アクションがハリウッド的すぎた。もっと状況描写や人々の生活描写に時間をかけて深く掘り下げて、あと30分長くできていれば個人的には文句なしだった。やはりハリウッド資本ということで、『バイオハザード』とリメイク版『ドーン・オブ・ザ・デッド』の存在が足かせになっていたのではないだろうか。あのようなテンポで見せる映画にするには、本作位の時間が最適で、じっくりとした描写を得意とするロメロにはちょっと不利だったかもしれない。もともとアプローチが違うけど、あのヒットを超えられないにしても、商業的に惨敗するようなものにはできなかったはずだ。

もっと娯楽大作にしてもよかったし、もっと悲惨な物語にしてもよかった。ちょっと中途半端な感がなきにしもあらず。そこらへんロメロも妥協したのか。オリジナル『ゾンビ』のカサカサとした感じがあまり出てなくて、ゾンビがより人間っぽくなっているのが不自然。しかし、ロメロ特有の死滅した風景の配色は健在で、そこらへんは誰にもマネのできない部分だと思った。

ゾンビ狩り用のバトル・トラック、デッド・リコニング号はB級SFテイスト全開で楽しかった。運転手のおねーちゃんが、ヒロインのアーシア・アルジェントよりも可愛かった!

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2005/08/21

ランド・オブ・ザ・デッド いよいよ公開

landofthedead
ジョージ・A・ロメロ監督の『死霊のえじき』以来20年ぶりのゾンビ映画新作、『ランド・オブ・ザ・デッド』がいよいよ今週末28日より日本で公開されます。『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』『ゾンビ』『死霊のえじき』の三部作をもってゾンビシリーズは一応の完結を向かえ、その後星の数ほどのフォロアーを生み出し、近年は『ゾンビ』のリメイク作『ドーン・オブ・ザ・デッド』やパロディの傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』も発表され、ゾンビ・ブームも高まってきたタイミングで、満を持しての最新作。もう見るしかないでしょう。

20年前の『死霊のえじき』の公開時は、前年に米国で発売された『ゾンビ』のビデオが友達から回ってきて、それまでのテレビ公開版『音楽だけなぜかサスペリア・ヴァージョン』の残酷描写カットのゾンビしか見たことのなかった私は、テープが擦り切れるまで見まくってマイ・ゾンビ・ブーム最高潮の絶妙なタイミングでの3作目だったので、映画館で狂喜したのを覚えています。
その後、ダリオ・アルジェント監修版とディレクターズ・カット版が両方入ったレーザー・ディスク・ボックスも買ったりして、20年間ゾンビ熱はずっと続いたままなのでした。

ポスター付き前売り券2枚買ってきました。既に海外で見た人によると、9・11以降のアメリカ社会の縮図をゾンビワールドにちりばめ、さらにマッドマックス1、2的な終末世界でのバトル・アクションを盛り込んだ快作だという噂です。『ゾンビ』と『マッドマックス2』が人生で見た映画のベスト10に入っているほど終末世界ものの大好きな私としては、もう楽しみで待ちきれません!!敬愛するジョージ・A・ロメロ監督も20年近く無視され続けてきたハリウッドでのこの快挙で、溜飲が下がったことと思います。

大阪では梅田OSで公開です。絶対ひとり2回は見ること。

NIGHT OF THE LIVING DEAD (1968)
DAWN OF THE DEAD (1978)
DAY OF THE DEAD (1985)
LAND OF THE DEAD (2005)

追記
(先月廉価版DVDが再発された、イギリスのゾンビ・パロディ映画、『ショーン・オブ・ザ・デッド』"Shaun Of The Dead (2004)"はゾンビマニアも納得のゾンビ愛に溢れた作品で、オリジナルのエンディングのあの陽気な脱力系マーチ(ゴブリンじゃない)も使われていたりします。あとロック・ファンならニヤリとするシーンがいっぱいで、テレビにTHE SMITHが一瞬出てきたり、ニューオーダーやプリンスのレコード盤でゾンビを撃退しようとするシーンは感動してしまいます。)

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2005/08/16

ブライアン・イーノ アナザー・デイ・オン・アース

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BRIAN ENOの久々のボーカル・アルバム、"ANOTHER DAY ON EARTH"が出た。歌ものは確か1990年に出たジョン・ケイルとのデュオ・アルバム"WRONG WAY UP"以来。イーノのボーカルは大好きで、『ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ』~『ビフォア・アンド・アフター・サイエンス』の4枚は擦り切れるほど聴いたアルバム。801や"June 1st, 1974"などにおけるボーカルも痛快さと狂気が滲み出ていて、アンビエント方面の活動にはない豪快なものだった。

ソロ3枚目の『アナザー・グリーン・ワールド』は現在の手持ちのCD&レコード約5千枚のコレクションで唯一棺桶に入れてもらおうと思っている大変思い入れのあるアルバムで、一番大切な作品である。インストパートとボーカル・パートのバランス、ミュージシャンの配分、作り出されている世界、どれをとっても他の追随を許さない唯一無二の作品だと思う。音楽であのような浮遊感が作られるというのは奇蹟に近い。

今回の『アナザー・デイ・オン・アース』もひたすら気持ち良い歌声をたっぷり堪能できる。が、今までのアルバムには必ずあった、音の片隅に存在する、聴く人を不安にさせてしまう何かわからない要素がかなり薄まってしまっている気がした。最初の4枚のボーカルものにある能天気な狂気を今のENOには期待していなかったが、インストものにもあった音にある不安さが薄れたのは、イーノも歳をとったということか。

ここ数年は日本のテレビ番組(マネーの虎とかNHKの高橋尚子のドキュメントとか)でも『アポロ』収録の"An Ending"が使われるようになって、サウンド&レコーディング・マガジンのインタビューでも入門としてこのアルバムを本人が推薦していたりする。今年の春に出たフリップ&イーノの久々の新作は、2nd『イブニング・スター』の素晴らしさからすると、かなり期待はずれのものだったが、ボーカリストとしての再評価は今回のアルバムをきっかけに期待されるところである。

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