ウルトラマンマックスでウルトラQ
もう開き直ったように過去の作品から好き放題引用しているウルトラマンマックス。
実相寺 昭雄を監督に起用した、伝説のちゃぶ台バトルを完全再現したウルトラセブンの「狙われた町」の38年ぶり(設定では40年ぶり)の続編「狙われない町」を頂点として、ウルトラマンマックス自体が脚本家の見た夢だったという、いたいけな子供の夢をぶち壊す「胡蝶の夢」(これも実相寺監督)や、モロボシダン登場の「扉より来たる者」、「空の贈り物」のリメイク的な「怪獣漂流」、ハヤタ隊員、イデ隊員、フジ隊員で同窓会やってしまう「甦れ青春」、マックスで出るのは既に2回目のエレキング登場の「奪われたマックススパーク」(ピット星人はだいぶん美人になっている)などなど。
完全にターゲットを子供でなく、その親にシフトさせている・・・。だいたい実相寺のメガフォンで撮った話が子供にわかるのか!(しかし私も当時リアルタイムで「空の贈り物」を見た翌日は、カレーのスプーンでシュワッチしてましたが。)
本日放送の「怪獣はなぜ現れるのか?」は、とうとうウルトラQをそのままやっています。「これから30分、あなたの目はあなたの体を離れ・・・」というナレーション(できれば石坂浩二にやってもらいたかった)まで再現。ウルトラQが「アンバランス」という企画でパイロット版作成した時に実は本物の怪獣と遭遇していたという再現ドラマまで作っている懲りよう。
SF作家の佐原健二(万城目淳という名ではないけど)がテレビの討論番組で熱弁する。「怪獣が実際に現れるようになったのは、人間が怪獣の出現を望んだからではないか。この日本ではスクリーンやテレビに数多くの怪獣が現れ、子供たちの心にその姿を強く焼き付けてきた。いつしか怪獣は単につくりものの存在ではなく、我々の想像の中で現実化していった。」怪獣の存在がまったく違和感なく日常生活に取り込まれているのは日本人だけかもしれない。怪獣テレビシリーズの元祖俳優のお言葉、説得力あります。
そしてセスナのチラシ撒きパイロットから無事SF作家になった佐原健二と、この日だけは江戸川由利子に戻った桜井浩子さんと、かつて怪獣と戦ってキバを折ったことを自負する喫茶店のマスター(戸川一平だった)西條康彦が、ラストに一同に会した時、涙で画面が見えなくなってしまいました。あのジュンちゃん、イッペイ君、ユリちゃんが、40年目にしてテレビで2006年に再会するとは・・・。
ラストのナレーションと「終」のロゴもウルトラQを再現。いいもん見せてもらいました。
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コメント
最初は「子供騙し」だったマックスですが、最近は「子供を騙した」展開になってきてますよね。
ターゲットはじーさんばーさん世代なのか
るな先生
投稿: Luna Lure | 2006/01/17 19:28
るな先生どうもです。
完全に子供が騙されてます。おとーさん達が土曜の朝を心待ちにするようになるなんて・・・。
投稿: tangerine | 2006/01/31 23:26
マックスってお父さんお母さんの世代なのかな?ちなみに今年40の僕はかろうじてウルトラマン世代ではないのだが。愛渇世代=ウルトラマンだとすると、じーさん&ばーさん世代っすよ。
今の子供とじーさんばーさんに挟まれたお父さんお母さん世代はDVD買って勉強しろ、という販売意図が含まれている気がする。
後追いで只今勉強中
るな先生
投稿: Luna Lure | 2006/02/08 18:37