アイアン・メイデン 大阪公演
IRON MAIDENの2年8ヶ月ぶりの来日公演を前回と同じ大阪城ホールで見た。今回は新作"A MATTER OF LIFE AND DEATH"をまるまる完全演奏し、旧作からのレパートリーはアンコールの3曲を含めて5曲のみという構成。
今年はメタリカとスパークスで、アルバムまるまる1枚完全演奏を見ているので3回目だが、以前にもマリリオン、マグマ、ドリーム・シアター、ニール・ヤング&クレイジー・ホース、パット・メセニー・グループ、ブライアン・ウィルソンなどのライブで、同様のアルバム完全演奏を見ており、ファン・サービスでやっていたメタリカの"Master Of Puppets"以外は、どのミュージシャンのものもコンセプト・アルバムだった。
新作が戦争というテーマはあるものの、厳密な意味でのコンセプト・アルバムではなかったので、「もっと旧作の曲を聴きたかったのに」と、この構成に違和感を持つ人も多かったようで、ネットでは批判的な感想も少なくなかった。この構成は、来日公演が実現しなかった昨年行われた、最初の4作のアルバムのみから演奏される"Early Days Tour"と対をなすものだったので、前回を見られなかった日本のファンにとってはいささか不公平感があるのも否めない。しかし、スティーブ・ハリスは客の望む物以前に、自分の本当にやりたいことを優先する人間なので、今回の構成もいかにも彼らしい決断だと思う。
だが、そのような事前情報による危惧など全く問題にならない程、メイデンのライブは相変わらず圧倒的で、超1流のライブ・バンドなのだと再認識させられた。いかにもという感じのリフや展開などパターン化されてしまっている部分も多いが、生で聴く新作はよりヘヴィで長くてドラマティックだった。完全演奏後の"Fear Of The Dark"は、開放感でいつもにも増して盛り上がった。本編ラストの"Iron Maiden"ではお約束の巨大Eddieが今回は戦車に乗って登場し、大爆笑。正直、旧作からあと2~3曲演奏してもらえていたら、より満足度の高いライブとなっていたかもしれないが、5曲に絞った思い切りの良さも、考え抜いた構成なのだろう。
チケットの売れ行きが伸びなかったせいで、楕円形のホールの長い方にステージを作って両側のスペースを閉鎖するというもったいない形状でのコンサートで、スタンド席でも近くで見られた。東京は武道館が完売で追加が出た程だったので、温度差にちょっとがっかりした。FM802の先行予約でとったのに当日券並の席だったのにも憤慨。しかし、集ったファンは皆熱くて、盛り上がったので本当に良かった。
あと、これだけ完璧なコンセプトでのライブなのに、前座にメイデンとかけ離れたポップなハード・ロックをやっている娘のローレン・ハリスをもってくる、スティーブの親バカぶりは、ちょっと微笑ましかった。
Different World
These Colours Don't Run
Brighter Than A Thousand Suns
Pilgrim
Longest Day
Out Of The Shadows
Reincarnation Of Benjamin Breeg
For The Greater Good Of God
Lord Of Light
Legacy
Fear Of The Dark
Iron Maiden
encore
2 Minutes To Midnight
The Evil That Men Do
Hallowed Be Thy Name
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コメント
ブログと関係ないですが、中国東方航空のゲロ袋ゲットしましたが、要りますか?
今月はチベットまで行きますので、もっとマイナーな航空会社使います。
お楽しみに。
投稿: 潤次郎 | 2006/11/03 22:47
tangerineさん、こんばんは!(^-^)
さきほどようやくメイデンの記事をUPしてこちらに来てみたら、
tangerineさんも行かれてたんですねー!!
メイデンは10代の頃かなり思い入れのあるバンドだったのですが、
この20年は彼らのアルバムも買ってなくて、洋楽雑誌もほとんど見ないし
ラジオも聴かないので情報が全く分からず・・・
たぶんニューアルバムが中心なのだろうとは思ったのですが、
完全演奏だったのですね。
tangerineさんり記事を読ませていただいてよかったです。
「最初の4作のアルバムのみから演奏される"Early Days Tour"」というのがあったのですね・・・
もしそれを観てたら狂喜乱舞だったと思います(^^;
でもブルース・ディッキンソンはルックスも昔より断然良くなってて、
ちょっと釘付けでした(笑)
また寄らせていただきますね。
投稿: いも | 2006/11/04 02:00
>潤次郎さん
どうもです。メイデンとは関係ありませんが、ゲロ袋よろしくお願いします!コレクションもそろそろウェブで紹介したい程の量になってきました。
飛行機といえば、メイデンのボーカルのブルース・ディッキンソンは非番の時はマジに航空機のパイロットをやっていて、今月のスウェーデンでのツアーはファンを乗せた旅客機を操縦してロンドンからストックホルムまで飛ぶツアーを組んでるようです。多彩な人なんですねー。
投稿: tangerine | 2006/11/05 00:25
>いもさん
どうもです!いもさんもやはり行かれてましたか。行ってるんじゃないかなーとちょっと思っておりました。
しかし、82年を見ているとは筋金入りですねー。
21年ぶりということは、最後に見られたのがライブ・アルバムにもなった"POWER SLAVE"の時のツアーですね。いいなー。
私は6回見てますが、最近のツアーばかりです。
しかし、ブルース・ディッキンソン元気でしたね。あんなに走り回ってよく息が続くなーという感じ。髪の毛短くしてからアカ抜けた感じで、非常に良いです。
投稿: tangerine | 2006/11/05 00:35