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2006/11/21

トゥモロー・ワールド

Childrenofmen01Battersea01初めのほうのシーンで主人公が「文化省」に勤める従兄弟に会いに行くが、場所がなんとバタシーパーク発電所で、当然のようにピンクの豚が飛んでいる。しかし、バックに流れる音楽はピンク・フロイドではなくて、キング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』。このシーンだけで元は取れたと思った。

2027年の近未来、未知のウィルスによって人類の子供が産まれなくなる現象が18年間続く荒廃したロンドンが舞台のサイバー・パンク風SF映画で、最初はよく知らなかったので安っぽいハリウッド超大作を想像していたが、良い方に見事に裏切られた感じ。

映像は『ブレード・ランナー』風のいかにもという感じの近未来描写は少なくて、あくまで現代的。長回しを多用した描写は、かなりリアル。最後の市街戦はサラエボなどの内戦を思わせるが、6分もの1発撮りの長回し(厳密には編集しているかもしれないが)は圧倒的だった。ハリウッド的ではない終わり方も良かった。

陰惨なタッチと英国独特の雰囲気、疫病がなぜ起こったのかの説明が全然ないところなどが、同じくイギリスを舞台にしたゾンビ映画『28日後』に非常によく似ていると感じた。脚本と監督は『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』のアルフォンソ・キュアロンで、P・D・ジェイムズの原作からはかなり逸脱しているとのこと。しかし、よく作りこまれた映画で琴線に触れっぱなしだった。大ヒットはしない(むしろコケるかも)だろうが、カルト作品として長くビデオで見続けられる気がする。

音楽は現代音楽の巨匠、ジョン・タヴナー。しかし60年代~70年代ロックも多く使われて、こちらにも魅了された。

トゥモロー・ワールドのオフィシャル・サイト
http://www.tomorrow-world.com/

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コメント

mixiのKLAUS SCHULZEコミュニティーから来ました。
FRANCO BATTIATOが歌うルビィー・チューズデイ好かったです。

投稿: やしんた | 2007/01/22 06:15

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「トゥモロー・ワールド」★★★ クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン主演 アルフォンソ・キュアロン監督、2006年アメリカ/イギリス 映画で描かれる未来はどれも 夢も見れないような 暗いものが多い、 第三次世界大戦で世界は崩壊した...... [続きを読む]

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