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2007/03/08

エイジア 大阪公演

Asia01Asia02オリジナル・メンバーで復活したASIAの大阪公演を3月5日、厚生年金会館で見た。昨年10月のウェットン・ダウンズ大阪公演のレビューにも書いたが、ジョン・ウェットンが精神的にも肉体的にも健康になってのリユニオンで、昨年の音源でも素晴らしい歌声が復活していたのを確認していたので、期待に満ちたライブだった。

オリジナル4でのエイジアはやはり素晴らしく、ジョン・ウェットンの歌声は復活どころか過去最高の艶と声域と感じた。スティーヴ・ハウは圧倒的にプロで完璧な仕事をこなしていた。エイジアに異端な要素があるとすれば、それはハウで、彼こそポップなサウンドに毒を盛るべき無くてはならない人材だったのだ。カール・パーマーは50代にもなってもドラムが走っていて、そこがカールらしい。衰えを知らないドラムソロは圧倒的だった。ジェフ・ダウンズはプログレ・キーボーディストとしてはエレガントさに欠けるが、エイジアのサウンドにはぴったり、というかサウンドの要。他のメンバーが抜けても1人でエイジアを持続させていたのも頷ける。なんといってもあのイエスの名盤"DRAMA"のキーボーディストなのだ。

選曲は昨年のツアーから全く変わっていないが、1st全曲と2nd数曲に絞って大正解と感じだ。個人的には"Midnight Sun"の初期ライブ・ヴァージョンが凄く好きなのだが、これはまた別の機会にでも・・・。各メンバーの元バンドのカバーはたどたどしかったりもしたが、やはり嬉しいファン・サービス。

エイジアは過去2度見ているが、グレッグ・レイクを臨時ボーカルに迎えての初来日は見ていない。興味がなかった。90年の尼崎アルカイック・ホールは生のジョン・ウェットンとカール・パーマー見たさに行ったが素晴らしかった。パット・スロールも臨時ギタリストとしては立派な仕事をしていたと思う。今回の厚生年金会館は、92年のボーカルがジョン・ペインに変わってからのライブを見た場所で、当時最前列で見たにもかかわらず、失望して帰ったのを思い出した。今回やっとオリジナルでの来日で、待った甲斐があったというものであろう。

デビュー当初はポップすぎてプログレ独特の「ヘンな部分」が希薄で好きになれなかった。本当に評価するようになったのは、80~90年代の日本のアイドル・ポップスなどを真剣に聴くようになり、そこにエイジアが生み出した緻密なポップのエッセンスと同等のものを感じるようになってからだった。今ファーストを聴くと、考え抜かれたサウンドでさじ加減も絶妙なのが理解できる。セカンドはオーバー・プロデュースされていて甘すぎる部分がだめで"Midnight Sun"は初期ライブで展開したロング・ヴァージョンのまま残しておくべきだった。もっとエゴをぶつかり合わせるべきだったのだろう。

自分の中でUKとエイジアを比べるとUKのほうが圧倒的に上ランクのバンドなのだが、それでもオリジナル・エイジアを生で見たという体験はやはり格別だった。25年前に見られたらもっと幸せだったろうが、メンバーが様々な確執の時と経験を経ての、ようやくのリユニオンはさらに素晴らしいものであった。

Time Again
Wildest Dreams
One Step Closer
Roundabout
Without You
Cutting It Fine
Steve Howe solo - The Clap
Fanfare for the Common Man
The Smile Has Left Your Eyes (acoustic)
Don't Cry (acoustic)
In the Court of the Crimson King
Here Comes the Feeling
Video Killed the Radio Star
The Heat Goes On - Drum Solo
Only Time Will Tell
Sole Survivor
encore
Ride Easy
Heat of the Moment

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コメント

最終公演の渋谷に行きます。C.C.Lemonホールってどこだよって思っていたら渋谷公会堂でした。選曲スゴいですね。いつも過度な期待は控えているのですが、今回は少し期待してしまいそうです。

投稿: ♪死♪ | 2007/03/08 03:01

エイジア!!!!!

なつかしいなぁ。

投稿: すっさ | 2007/03/08 06:04

はじめまして!ASIAで検索してお邪魔いたします。
たくさんライブに行かれているのですね!
記事、とても興味深く拝見しました。

私は昨日7日の東京公演に行きました。(すごく楽しかったです!
私は生でみるのは初めてばかりの4人で感動でした!
カバー4曲も思わずASIAのライブだというのを
忘れるミーハーノリで楽しんでしまいました。
中でもカールのドラムにすっかり釘づけ状態。
オリジナルメンバーでの来日に感謝です。

投稿: なるもにあ | 2007/03/08 14:38

>♪死♪さん
どうもです。エイジア、過度な期待をしてください。素晴らしかったです。渋公、C.C.Lemonホールなんて名前になっちゃったんですね。スポンサーが伝統あるホール名を自由に変えられるなら、「吉野家ホール」「餃子の王将ホール」「551の豚まんホール」なんてのもアリでしょうか。

>すっささん
懐かしいですねー。当時はMTVとかでプロモが放送されまくってたので、プログレ・ファンでなくても皆知ってましたね

>なるもにあさん
はじめまして、コメントありがとうございます。素晴らしいライブでしたね。大阪ももう1日位やってほしかったです。東京は5回もあってうらやましいというか、ファンは大変というか・・・。カール凄かったですね。マッチョになってるし、ドラム・ソロは圧倒的だったし、前に出てきてのマイク・パフォーマンスは、プロレスみたいだし・・・。やはりエイジアはこの4人でないとと実感しました。

投稿: tangerine | 2007/03/08 15:16

こちらのレビューをお待ちしてました。
いい曲を作るけどプログレとしては明るく透明すぎるエイジアのライブ、自分はパスしてしまいましたが、それでも往年の大物ミュージシャンがパワーを保ちつつ現役であるのは喜ばしい限りです。

投稿: donald | 2007/03/09 00:05

>donaldさん
いつもどうもです。エイジア、若い頃の私はポップすぎると突っぱねていたのですが、エイジアの不幸な歴史をずっと見続けてきた私としてはオリジナル再結成を歴史的イベントとしてありがたく見ることができたのでした。各バンドのカバーは本当にレアで、クリムゾンを演奏するハウ、イエスを歌うウェットン、ELPを弾くダウンズ、バグルスを叩くパーマーというレアなものを見られただけでも満足です。

投稿: tangerine | 2007/03/09 01:07

ご無沙汰してます!!ASIA、行かれたのですね!
たまに「えっ!?この曲、アコースティックで演るのぉ!?踊りたかったのに…」と思うことがありますが、Don't cryのアコースティックバージョンは如何でしたか?

投稿: キイロちゃい | 2007/03/09 15:45

>キイロちゃいさん
ご無沙汰です!スカ・パンク好きのキイロさんがエイジアを聴いていたとは、やはり年季が(ry

Don't Cryはスティーヴ・ハウがマンドリンを弾いたりして、新鮮でしたが、やっぱりエレキ・ヴァージョンがいいですね。それは去年のウェットン・ダウンズで聴けたので、まあいいかと。

そちらのライブのほうもまた行かせていただきますね!

投稿: tangerine | 2007/03/09 23:25

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