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2007/06/06

クイーンズライク 大阪公演

Omc01Queensrycheの大阪公演を6月5日、NHK大阪ホールで見た。今回は88年の"Operation Mindcrime"と昨年出た続編の"Operation Mindcrime II"を抜粋で再現するツアーでの久々の来日公演。

Opration Mindcrimeは1988年に発表され、ヘヴィ・メタル・バンドの全編コンセプト・アルバムとしては歴史的名盤とされている。1人の主人公をテーマにしたコンセプト作品としてはThe Whoの"Tommy""Quadrophonia"、Genesisの"The Lamb Lies Down On Broadway"、Marillionの"Misplayed Childhood"など数多くあるが、一番影響を受けたのは間違いなくPink Floydの"The Wall"だろう。フォロワーとして本作の比較的よく出来たエピゴーネンにDream Theaterの"Metropolis PT2:Scenes From A Memory"がある。

作曲の要となっていたクリス・デガモの脱退以降、泣かず飛ばず状態が長く続いた。ジェフ・テイトが、オペレーション・マインドクライムの映画化に向けての脚本を執筆中に、Part2の構想を思い立ち、一昨年あたりから、オペレーション・マインドクライムのステージ・アクターを交えての、完全再現ツアーを初めてから、バンドとしての勢いを徐々に盛り返していったようだ。その勢いはそのままパート2の製作に繋がり、Part1&2の再現ツアーへと発展した。Sistar Mary役としてオリジナル・アルバムでも歌っているPamela Mooreも参加しており、全編に登場している。

完全再現したセットと、抜粋でコンパクトにまとめたセットがあり、いくつか海外のライブ音源も聴いていて、大好きな"Speak"が抜粋版では抜け落ちていたのを残念に思っていた。オープニングから5曲目の"Speak"までの流れの完璧さは絶対に外せないはずなのに。

今回も"Speak"が抜けるのは知っていたので、期待も半減だったのだが、圧倒的なステージを見て、そんな懸念は吹き飛んでしまった。ジェフ・テイトはヘッドセット・マイクをつけて「アメリカはイラクから撤退しろ!」の立て看板を持って登場。以降、パメラ・ムーアを交えてのミュージカルばりのパフォーマンスが展開する。特にパメラが全編にフューチャーされる"Suite: Sister Mary"は素晴らしく、涙が出そうになる。ジェフが客席後方から歌いながらステージに上がるという演出も。Part1ラストの"Eyes Of A satranger"で拘束着をつけて歌うジェフ・テイトは完全に主人公ニッキーになりきっていた。

休憩をはさまず、Part1の曲の終わりからそのままPart2に繋がる展開は、疲れるけどメタルらしくて良い感じ。続編のほうは、なんとかクリス・デガモの亡霊を振り払おうとして、デガモ抜きでもここまでできることを証明しようと奮闘した感がある。しかし随所に感じるツボとなるフレーズはデガモっぽいものだった。終わり方がメランコリックでメタルらしくないのを除けば、前作を彷彿させる力作といってもいいだろう。ライブでのパフォーマンスを交えてのステージを見て、緻密に練られた構成の素晴らしさを再確認した。

アンコールはアメリカで一番売れた"Empire"から"Jet City Woman"と"Empire"の2曲。

素晴らしいステージだったのに、客の入りが悪く、1F席965席のうち7割程しか埋まってなかったのが残念。日本における10年以上のブランクは長かったのだろうか。

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