Rush ケベック、モントリオール公演 part2
20分強の休憩を挟んで、第2部がスタート。
最初は新譜からの曲が目白押しで、たたみ掛けるような勢いで一気に聴かせてしまう。
若いプロデューサーと、最高の環境のスタジオでの合同作業で、一気に作り上げることができた新作"Snakes And Arrows"は、近年最高の出来で、ライブ演奏でも新鮮なエネルギーが漲っていた。5曲続いけても飽きがこないパワフルさを持続していた。
"Natural Science"が生で聴けたのも凄い収穫。複雑極まりない曲なのに、テクニック的な衰えは微塵も感じさせない。
84年の日本公演以来で聴く"Witch Hunt"も凄かった。
新作からのインスト・ナンバー"Malignant Narcissism"では、タバコの焦げ跡まで完全に再現しているジャコ・パストリアスの完全コピー・モデルFender Jaco Pastorius Relic Jazz Bassを使用。しかし、フレットレスを使っても、いつものタッチの強いゲディの音が出てしまっているのだが・・・。
恒例のニールのドラム・ソロはこの曲に繋がってプレイされ、いつもと変わらぬ神業を披露。ドラム・セットが回転するのも恒例。バディ・リッチ・ビッグ・バンドのカラオケに合わせてのプレイも板についている。過去のトリビュート版を作った時のように、一度バディ・リッチ風ビッグ・バンドでプレイするニールも生で見てみたいところ。
"The Spirit Of Radio"で、お祭り騒ぎも最高潮に達する。彼らの永遠のアンセム。"Tom Sawyer"では噂に聞いていたサウス・パークのアニメがスクリーンに映し出され、カートマン達がコピー・バンドLil Rushを結成して、Tom Sawyerをプレイするも、歌詞がめちゃくちゃ。ハックルベリー・フィンとトム・ソーヤを勘違いしている!などとひと悶着あって、気をとりなおして再び演奏するべく、カウントをとると、今度は本物のRushが演奏を開始するという演出。大ウケだった。
本編が終了して、日本では考えられない程の熱狂的な歓声が続く。メンバーが出てきて、ステージセットのチキンロースターに入っていたTシャツなどを客席に投げまくる。続いてプレイされた"One Little Victory"は前ツアーと同じく、凄いパイロの火柱が上がる。
個人的な後半のハイライトはアンコール2曲目にプレイされた"A Passage to Bangkok"。前ツアーではオープニング・メドレーでインストパートを少しだけプレイしたのに留まったが、今回はフルで演奏。2枚目のライブ・アルバム、"Exit...Stage Left"で初めて聴いて大好きになった曲で、ギター・ソロの部分でバッキングでもギターが鳴っているので、ビデオがなかった当時は、どうやって演奏しているのか分からなかった。その後、ベースとギターのダブル・ネックでゲティが弾いているらしいことが判明。今回ようやくそれを生で見られるかと期待したのだが、バッキングは普通にベースのみで弾いていて、ちょっと残念だった。が、しかしこの曲を生で見られたのは、一生もの。
ラストは大狂乱の"YYZ"。観客もメロディー・ラインを「タララララーラーラー」と歌いまくって、飛び跳ねまくる。総員燃え尽きた感じで終了。精魂尽き果てた状態でホテルに戻って爆睡。
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