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2007年11月

2007/11/29

Genesis Live Over Europe

Liveovereurope00Liveovereurope01Genesisの今年6~7月の再結成ヨーロッパ・ツアーでの演奏を収録した2枚組CD、"Live Over Europe 2007"のUS盤をAmazonで購入。既にthemusic.comより"Encole Series"として、全22公演(Live Earthの出演分は除かれている)各2枚組で完全収録したオフィシャル・ブートレッグ的な通販CDが発売されているが、11公演から出来のよかったと思われるテイクを編集してAtlanticよりワールド・ワイドにリリースされた。プロデュースとミックスはおなじみNick Davisが担当。

フィル・コリンズのMCが完全にカットされている以外は、全曲が収録されている。ジェネシスのライブ・アルバムで演奏順で全ての曲が収録されたのは今回が初めて。フィルのトークはトークでおもしろいのだが、間延びせず一気に聴けるというところでなかなか良い編集のアルバムである。フィルとチェスターの恒例のツイン・ドラム・ソロのイントロでドラム椅子を向かい合って叩くパフォーマンスがあったが、これが"Conversations With 2 Stools"というタイトルになっている。

初日のヘルシンキからも"Land Of Confusion"が選ばれており、特に演奏がこなれてきた後半から集中して選んだ訳ではなさそう。7月7日のマンチェスターは出来がよかったのか、6曲も使われている。私が見たデンマークのHerningとドイツのHamburg公演からは使われておらず、ちょっと残念。

演奏は、さすががっちりとプロデュースされたライブ・アルバムだけあって、非情にタイトで、聴き易い。フィルの枯れ具合も味わい深いものがある。生で見たステージの感動が蘇ってくる。やはり個人的なハイライトは"Ripples"で、この曲をやってくれたことに本当に感謝したい。"Afterglow", "Follow You, Follow Me", "Throwing It All Away", "Carpet Crawlers"も本当に素晴らしい。本編最後にフィルが各国の言葉で挨拶しているように編集されているのが、ポール・マッカートニーのライブ・アルバム風で楽しい。

themusic.comの完全盤CDのほうと音質の違いを比べてみたいのだが、全公演Boxを買うかどうか迷っているうちに時間がたってしまい、まだ自分の見た2公演分も買えていない状況。(しかし、同レーベルから出たPeter Gabrielの6~8月ツアーで同じく22公演44枚組のBoxのほうは10万円以上する限定100セット版をうっかり買ってしまった。これについては後日感想を書きます。)

今回のツアーは後の北米25公演も全く曲目に変更がなく、完全にパッケージ化されたものとなった。北米最終公演前日のハリウッド・ボウルのみ豪雨の為アンコールが中止となり、それが唯一の曲目変更(というか欠落)だった模様。そういった意味では、全曲を完パケにしてくれた本CDだけ持っていればとりあえずOKという気もする。(ピーター・ガブリエルのツアーのほうは、全公演で曲目変更があり、全く同じセットが1日もなかったということで、こちらが貴重と考えて買ってしまいました。)

どなたか、ジェネシスの全公演CD買った人、各テイクの違いを緻密にチェックして、トニー・バンクスがキーボード・ソロを差し替えていないか、厳しくキビシく、チェックしてください!(再度言っておきますが、メンバーではトニーが一番好き。泣。)

あと、ライブDVDは最終日数十万人を集めてのローマ公演のものが"When In Rome 2007"というタイトルで2008年2月にリリースされる模様。

Disc 1
1. Dukes Intro (Live In Manchester)
2. Turn It On Again (Live In Amsterdam)
3. No Son Of Mine (Live In Amsterdam)
4. Land Of Confusion (Live In Helsinki)
5. In The Cage - Featuring Excerpts From The Cinema Show
- And Dukes Travels (Live In Manchester)
6. Afterglow (Live In Manchester)
7. Hold On My Heart (Live In Hannover)
8. Home By The Sea (Live In Dusseldorf & Rome)
9. Follow You, Follow Me (Live In Paris)
10. Firth Of Fifth (Excerpt) (Live In Manchester)
11. I Know What I Like (In Your Wardrobe) (Live In Manchester)

Disc 2
1. Mama (Live In Frankfurt)
2. Ripples (Live In Prague)
3. Throwing It All Away (Live In Paris)
4. Domino (Live In Rome)
5. Conversations With 2 Stools (Live In Munich)
6. Los Endos (Live At Twickenham)
7. Tonight, Tonight, Tonight (Excerpt) (Live In Rome)
8. Invisible Touch (Live In Rome)
9. I Can't Dance (Live In Munich)
10. Carpet Crawlers (Live In Manchester)

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2007/11/24

レッド・ツェッペリン 永遠の詩(狂熱のライヴ)~最強盤

Zep01Zep02Led Zeppelinの1973年7月27日~29日のニューヨーク公演を収録し、1976年に公開された映画"The Song Remains the Same"(邦題『レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ』)と、そのサウンドトラック盤として発表された2枚組ライブ・アルバム『永遠の詩』が、DVDとCDでそれぞれリマスター&リミックスで同時に再発された。

11月20日の発売日に気合を入れてレコード屋に向かい、両方とも購入。DVDは5千セット限定のリミテッド・コレクターズ・エディション(Tシャツとかロビー・カード、模造チケットなどを封入)を思い切って買った。CDは6曲のボーナス・トラックを加えて『最強盤』というタイトルで発売されていた。

このライブ・アルバムは、ロックを聴き始めて間もない中学生の頃に出会って、恐らく人生で一番聴き込んだライブ・アルバムである。聴き始めの頃は夢中で、夜中にヘッドホンで1日2回づつ聴いていて、ミスの部分も含めて頭に完全に叩き込まれている。ツェッペリンのインプロヴィセイションの素晴らしさ、恐ろしさを思い知らされたものだった。ツェッペリンの来日公演には間に合わなかったが、少しでもツェッペリンのライブの凄まじさを疑似体験するにはもってこいのアルバムだった。

Zep03Zep04Zep05映画のほうも公開当時のロードショーで見ることができず、1979年3月に大阪の大毎地下劇場という名画座でザ・バンドの『ラストワルツ』と併映で再上映された時は、前日から興奮して映画に望んだものだった。上映前に拍手が起こったのも印象的だった。当時はビデオがなかったので、動くツェッペリンを見るのは初めてだったのだ。終了後、あまりの凄さに友人と絶句して帰った。「ヘンな芝居の部分はキューブリックの影響大なんじゃないか」などと中学生らしい感想を述べ合ったりした。2枚組ライブ・アルバムに入っている『祭典の日』が入っていなかったり、入っていない『ブラック・ドッグ』や『貴方を愛しつづけて』が入っていることにびっくりしたりもした。

その後もビデオが普及するまでに再上映される度に名画座に足を運び、大阪フェスティバル・ホールで行われたフィルム・コンサートにも行った。
時代が進み、ビデオやレーザー・ディスクが普及して、毎日家でこの映画が見られる素晴らしい時代になり、さらに見まくった。実は、アップの映像の多くが、後にスタジオで同じ衣装を着て追加撮影されたものだと知ったのは随分と後のことだった。

アルバムのほうもCDになり、聴きまくったが、他のアルバムが1990年の4枚組ベストをきっかけにリマスターされたのに、このアルバムはサントラ扱いのせいか、ジミー・ペイジが完成度を気に入っていないせいか、リマスター化されることはなかった。マニアの方でも多数の名盤ブートレッグとは別に、このアルバムに特別な愛着を持っているファンは多いと思う。それだけにこのアルバムだけが未リマスター化だったことを残念に思っていた人は多いだろう。

それがとうとう最高の音質で再発されるということで、期待は最高潮に達していた。リマスタリングを行ったのは、『BBCライブ』『DVD』『伝説のライヴ -How The West Was Won- 』などの発掘音源のリマスタリング作業ですでに高い実績のあるケヴィン・シャーリー(Kevin Shirley)。ジミー・ペイジが最高に信頼しているプロデューサー兼エンジニアである。

結果、音質は映画もCDも素晴らしく向上している。映画の5.1chミックスは凄い迫力で、2003年に出た蔵出しDVDの1970年ロイヤル・アルバート・ホールでのライブをサラウンドで聴いた時のように、本当にマジソン・スクエア・ガーデンにいるかのよう。CDの追加曲6曲も本当に待ちに待ったCD化初音源である(ブートではさんざん聴いたものだったが)。

しかし、CDを中心に音にかなりの差し替えがあることに戸惑った。CDのほうは1曲目『ロックンロール』の歌いだしのボーカルからしてテイクが違う。その他、かなりの既存曲の細部でカットがあり、ラストの『胸いっぱいの愛を』のギター・ソロの出だし~テルミン・ソロの手前までが、映画でのテイクと同じように約80秒もの欠落がある。音が体に染み付いているほど聴いたファンなら、すぐにわかるほどの違和感があるのだ。

これは、エンジニアのケヴィン・シャーリーが3公演の音源を再構成し、既存版の問題ある部分を修正した結果と思われる。しかし、映画とアルバムが別ものとして存在していたのにもかかわらず、今回はDVDのリマスターで修正した音源をそのままCDに転用しているので、既存曲の尺にかなりの違いが出てしまっている。既存版でカットされていたものを完全にするのなら別だが、逆に短くなっているケースが多い。これは非情に残念。

特に『胸いっぱいの愛を』の大好きなペイジのカッティング・ソロの部分がほぼ完全に削除されているのは許せない。リマスターの意味がない。

この辺の詳細は、レコードコレクターズ最新号である12月号の特集で、ツェッペリンのブート研究家の竹本潔史さんという方が、尋常じゃない調査で、どの部分がどの日のテイクで、どうカットされ、どう繋がっているのかの、全曲の詳細な検証を行っている。

映画のほうは未発表曲や、プロデューサーのピーター・グラントのインタビューなど貴重すぎる特典映像も含めて、満点をつけてあげたいが、アルバムのほうはレコードも含めて、まだまだ旧ヴァージョンを手放せそうもない。

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2007/11/22

クワイエットルームにようこそ

Quiet01松尾スズキ原作・監督、内田有紀主演の映画、『クワイエットルームにようこそ』を梅田ブルク7のレイトショーで見た。事前情報はほとんどなかったのだが、知り合いが日記で凄く良い(映画がというよりは内田有紀が)と書いていたので、久々の邦画。

結果、かなり面白かったし、内田有紀がとにかく良かった。他の出演者も皆魅力的だった。

実はアイドル時代の内田有紀がなぜかすごく苦手で、出演していたTVも全く見ていなかったし、歌も聴いたことがなく、後に筒美京平のボックスセットに入った『TENCAを取ろう!~内田の野望~』くらいしか持っていなかった。

結婚して一時引退したらしく音沙汰なかったが、離婚・復帰後の北野武監督の『監督・ばんざい!』に出ているのを見て、すごく良かったので、ちょっと見てみようと思って観賞した次第。

31歳の内田有紀、メロメロに可愛いではないか!なぜ10代20代のころはそう見えなかったのだろうか。

いきなりゲロまみれで記憶を失って精神科の女性用隔離病棟に軟禁状態の内田=佐倉明日香の過去が徐々にフラッシュバックでテンポよくコミカルに解明されていく。だだのコメディでなくて、後味はホロ苦くて、しかし爽やかで、泣けてくる。観客のだれでも感じている人生の苦しみを精神病棟の患者達と共有体験して、苦しみが少し吐き出せた気にもなれる。レディスデーで多くの女性客と見たが、なんか皆共感しているような雰囲気だった。

出演者は宮藤官九郎をはじめ、やはり大人計画関係が多いが、妻夫木聡なんかも三枚目の脇役で出ている。新世紀ヱヴァンゲリヲンの監督の庵野秀明も医師役で出ていたりして、著名ゲストも多様。大竹しのぶ、りょう、蒼井優と別枠女優陣も豪華で、気迫ありあまる演技。ナース役の大人計画所属、平岩紙は独特の風貌で『ロッカーの花子さん』の頃から気になっていた女優だが、うーむ、この映画では可愛く見えて仕方ない。どうしたものか。

演劇畑の人が映画を撮ると、どうしても芝居が演劇的になって映画の必然性がなくなっているケースが多いが、これはそうではなく、フラッシュバックの多用は効果的だった。唯一演劇的だったのが、入院患者達がレクリエーションでザ・ピーナッツの『恋のフーガ』を踊るシーン。ミュージカルっぽいが、なかなか良くて、見入ってしまった。なんせ人生で最初に見たコンサートが小学生だった1973年頃、近所の大学の学園祭野外ステージで見たザ・ピーナッツなので・・・。

ミュージカルといえば、ラストクレジットで出演者に元南青山少女歌劇団の大越史歩の名前があったことに驚いた。患者役だと思うが気が付かなかった。彼女が16,7歳だった頃の主演ミュージカルを20回位見ているが、もう30歳なのか。しみじみ。

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2007/11/18

ブレードランナー ファイナル・カット

Bladerunner0110月23日の日記にも書いたBLADE RUNNER THE FINAL CUTの初日初回を梅田ブルク7で見た。米国で最初にビデオ化された頃に本作を勧めてくれた、ファン歴24年位の友人の提案で、やはり盛り上がる初日初回しかないだろうということで、2日前に座席指定券を購入。朝9:50の初回を見た。

初回の観客は30人程度で、盛り上がっているとはいい難かったが、やはり熱心なファンの方達と見るのは嬉しい。パンフレット、グッズなどは無し。ポスターくらい売ってくれても良かったと思うのだが。

Bladerunner02デジタル上映ということで、大画面なのに画質は最高。初のサラウンド・チャンネルで音もきめ細やかで凄かった。最初のドーン!のところで、もう万感胸に迫るものがある。続く工場地帯のドカーン!の迫力に腰が抜けそうになる。ビデオや名画座、ディレクターズカット版ロードショーなどで100回以上見たなかでも最高の音響だった。

当日の早朝にビデオで見直してきたのだが、ファイナル・カットも基本的には、ディレクターズカット版に忠実で、あからさまな追加シーンは有名なホッケーマスク・モデルくらい。あとは、マニアなら誰でも知っている細かいミス・ショットの修正があった程度。

・ ゾーラの逃走シーンはスタントだったものにジョアンナ・キャシディの顔をデジタル合成し、ハイヒールの高さがシーンごとにバラバラだったものを修正。
・ スピナーが上昇する時、クレーンから吊り上げたワイアーが見えていたものを消去。
・ デカードの口の動きと台詞が合っていないものをハリソン・フォードの息子に喋りなおしてもらって修正(息子というのが、苦しいところだが、事情を知っているファンは納得)。
・ シーンが前後するのに出来ているデカードの頬の傷を修正。
・ 最後のハトの飛び立つシーンの背景を雨の夜空に修正。
・ 効果音を多数修正(日本語が聞こえるシーンなど)。

遠方の照明、車やスピナーの動きが、おそろしくリアルになっており、その辺もデジタル技術が用いられているが、オリジナルファンから大ブーイングだったスターウォーズのリマスター版のような露骨な改変はなく、スタートレックのデジタル・リマスター版のようにオリジナルを尊重したものになっていて安心できた。

改めて思うことは、ヴァンゲリスの音楽がこの映画の大部分を支配していること。女優の素晴らしさ。リドリー・スコット独特の煙と雨と光の効果。これらが巧く組み合わさってこそ、あの素晴らしい特撮が活きたのだと実感。あと、4人のレプリカントに終始ボコボコにされる、弱いハリソン・フォードが現実感溢れていて、とても魅力的で、故に終盤のロイ・バディの「生きること、命の尊さ」の台詞に重みが出ている。エンディングもディレクターズカットのほうがやはり良い。

DVDボックスが待ち遠しいが、とりあえずあと数回は見に行く予定。

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2007/11/10

ピーター・ハミル 京都公演

Peterhammillrag01Peter Hammillの京都公演を11月7日、ライブハウスRAGで見た。ピーターが京都で演奏するのは1986年10月27日の初来日公演初日、今は無きライブハウスBIG-BANG以来21年ぶり。当時待望の初来日で、チケット売り出しから興奮して感激しまくっていたのを思い出す。

その後、88年、01年、02年04年と来日公演を見て、05年には再結成したVan Der Graaf Generatorのコンサートをイタリアで2回見ることもできた。

60歳になったばかりのハミルはすっかり白髪になって、あいかわらず痩せていたが、燻し銀のような優美さを醸しており、いい歳のとり方をしている。上下とも真っ白のぶかぶかの衣装で、入院患者か看護師、はたまた京都ならではの板前さんルックという感じ。

会場のRAGは主にジャズ系を得意としる老舗ライブハウスで、テーブルでドリンクとフードを注文して見る形式。10数年ぶりにハミルファンの友人と偶然出会ったりして感激した。他の友人達と列に並ぶ。会場は狭いのだが最終的には80人位にはなっただろうか。ステージもほんの20センチほどの檀があるだけで、グランドピアノが置いてあるだけのシンプルなものだった。ライブ直前まで調律師の人がピアノをいじっていた。

観客の中に、京都に住んでいるらしい元CaravanのキーボーディストDave Sinclairがいた。後で関係者に聞いたところ、30年位前にCaravanのツアーでハミルがソロでサポートをしたことがあったらしい。

時間になって客席後方の楽屋よりハミルが登場。狭いので、ミュージシャンも観客の間を歩いてステージに向かう形式。ハミルが真横を通り過ぎたので、緊張した。VDGGの時のようにローマの巨大なテニスコートでやるコンサートも良いが、こういう狭い場所ですぐ目の前で聴ける雰囲気も格別である。

1曲目は21年前の京都と同じ"My Room"から始まった。初来日の感動が蘇って、息を飲んでしまう。そのまま途切れることなく"Don't Tell Me"に繋がり、さらに"Just Good Friends"と有名で懐かしい曲が続いた。その後初のMCで、ありがとうと日本語で挨拶し、前の3曲の紹介、そして今回は初の試みとして、グランド・ピアノのみを使用しての弾き語りであることを説明(いつものようなギターへの持ち替えは無し)。

"(In the) Black Room"は前半のハイライトで、今回演奏された曲のなかでは一番古いもの(1973年のセカンド・ソロ"Chameleon in the Shadow of the Night"収録)。しかし生で聴くのは初めてではなく、2005年のVDGGの再結成ツアーで演奏されていた。ミラノとローマで見た感動が再び湧き上がった。

今回の印象は、かなり原曲を崩して唄っていること。相変わらずミスタッチも平気で鍵盤を叩きつけるような力強い指使いで、ダイナミズムは微塵も衰えていなかった。楽器もピアノだけに絞ったことで、演奏の流れが勢いよく続いている印象だった。

20分の休憩を挟んで第2部がスタート、1曲目はなんと、また21年前の京都公演時に、これがライブ初演奏だと本人がMCで語っていた"Silver"だった。凄い!

京都が初演奏のワールド・プレミアと紹介して演奏した"Friday Afternoon"はレアだった。最新作"Singularity"から演奏されたのは、この曲と第1部の"Meanwhile My Mother"の2曲のみ。

1988年の2回目の来日時が思い出される"Time To Burn"の後に、20年の時を経て戻ってこられたことへの感謝と、素晴らしいピアノと静かなオーディエンスのおかげで、演奏に集中できて嬉しいことのMCがあった。

本編のラストはもうお馴染みの"Stranger Still"。ラストの繰り返しシャウトは、最後の部分を静かに歌うところが新鮮だった。

アンコールは圧巻の"Train Time"。静かなイントロから、鍵盤が壊れるのではないかというほど激しく指を叩きつけ、精魂全て燃やし尽くすかのように、血管が切れそうになるほどシャウトするハミル。これまでで最高のアンコールだった。

圧倒されて呆然として友人達と感激を語り合い、しばらく座っていると、ハミルが楽屋から再登場。他の熱心なファンの方達と共に"Singularity"のジャケットにサインを貰う。86年のライブにも行って、その時も"Silver"をやりましたねと言うと、「86年だったっけ、87年じゃなかったっけ。Silverやったんだねー」と言って微笑んでくれた。

選曲が素晴らしく、とにかくこれが究極という深い感動を得たので、東京遠征はあえてやめておいて、この感激をしばらく胸にしまっておきたい。


My Room (Waiting for Wonderland) (Still Life : 1976)
Don't Tell Me (Enter K : 1982)
Just Good Friends (Patience : 1983)
Empire of Delight (And Close As This : 1986)
Nothing Comes (Everyone You Hold : 1997)
(In The) Black Room (Chameleon in the Shadow of the Night : 1973)
Meanwhile My Mother (Singularity : 2006)
A Better Time (X My Heart : 1996)

Silver (And Close As This : 1986)
Gone Ahead (Incoherence : 2004)
Bubble (Everyone You Hold : 1997)
Friday Afternoon (Singularity : 2006)
Time To Burn (In a Foreign Town : 1988)
Here Come The Talkies (What, Now? : 2001)
A Way Out (Out of Water : 1990)
Stranger Still (Sitting Targets : 1981)
encore
Train Time (Patience : 1983)

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2007/11/03

小林聡美 『めがね』舞台挨拶 エッセイ『ワタシは最高にツイている』

Megane03少し前の話になるが、映画『めがね』の公開舞台挨拶を9月23日に梅田ガーデンシネマに見に行った。『かもめ食堂』のスタッフ、キャストが再集結して製作された映画。整理券を貰いに朝6時半に行くと早くも長蛇の列で、2回目の立ち見席にギリギリ間に合ったほどの盛況ぶり(100席程しかない小劇場なので)。前回の『かもめ食堂』の時も7時半に行くも、とっくの昔に売り切れていたので、今回はラッキーだった。

Megane01Megane02立ち見で入場後いよいよ舞台挨拶となり、小林聡美、市川実日子、もたいまさこ、荻上直子監督が登場。小林マダムと待望の接見を果たせて感激!それどころか最愛のドラマ『すいか』のキャストのうち、3人もが目の前に!感無量であった。

マダムはマイクの上手使いの持ち方で軽いギャグをかまして、ツンデレキャラ装う市川実日子とのコンビネーションも絶妙。もたいまさこは常にマイペースという感じ。マダムによると、もたいさんは仕事が終わったらもう映画の内容などすっかり忘れてる人との話。荻上直子監督も一緒に映画に登場するヘンな体操を披露して終了。

映画自体は「仕事に疲れた女性の駆け込み寺シリーズ第2弾」という感じで、たしかに癒されるし、携帯電話も通じない南方の孤島のゆったりとした空気が心地よい。でも、個人的にはもうこういうのはいいかな。宗教がかった部分もあって、スローライフもここまでくるとちょっと苦手な雰囲気も感じられた。まあこれは1回見ればOKかな。

Watashi01_2で、新しく出た小林聡美のエッセイ『ワタシは最高にツイている』も購入してみる。エクソシストを4回も見てしまった話とか、親知らずを抜いた話、滝川クリステルのヘアスタイルをまねて失敗した話、ノートパソコンを買った話などが最高におもしろかった。『かもめ食堂』の撮影以降も、フィンランドにもプライベートで行っているらしく、気に入っているんだなと思わせるエピソードも。素晴らしい人生を送っている人だ。

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