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2007/11/22

クワイエットルームにようこそ

Quiet01松尾スズキ原作・監督、内田有紀主演の映画、『クワイエットルームにようこそ』を梅田ブルク7のレイトショーで見た。事前情報はほとんどなかったのだが、知り合いが日記で凄く良い(映画がというよりは内田有紀が)と書いていたので、久々の邦画。

結果、かなり面白かったし、内田有紀がとにかく良かった。他の出演者も皆魅力的だった。

実はアイドル時代の内田有紀がなぜかすごく苦手で、出演していたTVも全く見ていなかったし、歌も聴いたことがなく、後に筒美京平のボックスセットに入った『TENCAを取ろう!~内田の野望~』くらいしか持っていなかった。

結婚して一時引退したらしく音沙汰なかったが、離婚・復帰後の北野武監督の『監督・ばんざい!』に出ているのを見て、すごく良かったので、ちょっと見てみようと思って観賞した次第。

31歳の内田有紀、メロメロに可愛いではないか!なぜ10代20代のころはそう見えなかったのだろうか。

いきなりゲロまみれで記憶を失って精神科の女性用隔離病棟に軟禁状態の内田=佐倉明日香の過去が徐々にフラッシュバックでテンポよくコミカルに解明されていく。だだのコメディでなくて、後味はホロ苦くて、しかし爽やかで、泣けてくる。観客のだれでも感じている人生の苦しみを精神病棟の患者達と共有体験して、苦しみが少し吐き出せた気にもなれる。レディスデーで多くの女性客と見たが、なんか皆共感しているような雰囲気だった。

出演者は宮藤官九郎をはじめ、やはり大人計画関係が多いが、妻夫木聡なんかも三枚目の脇役で出ている。新世紀ヱヴァンゲリヲンの監督の庵野秀明も医師役で出ていたりして、著名ゲストも多様。大竹しのぶ、りょう、蒼井優と別枠女優陣も豪華で、気迫ありあまる演技。ナース役の大人計画所属、平岩紙は独特の風貌で『ロッカーの花子さん』の頃から気になっていた女優だが、うーむ、この映画では可愛く見えて仕方ない。どうしたものか。

演劇畑の人が映画を撮ると、どうしても芝居が演劇的になって映画の必然性がなくなっているケースが多いが、これはそうではなく、フラッシュバックの多用は効果的だった。唯一演劇的だったのが、入院患者達がレクリエーションでザ・ピーナッツの『恋のフーガ』を踊るシーン。ミュージカルっぽいが、なかなか良くて、見入ってしまった。なんせ人生で最初に見たコンサートが小学生だった1973年頃、近所の大学の学園祭野外ステージで見たザ・ピーナッツなので・・・。

ミュージカルといえば、ラストクレジットで出演者に元南青山少女歌劇団の大越史歩の名前があったことに驚いた。患者役だと思うが気が付かなかった。彼女が16,7歳だった頃の主演ミュージカルを20回位見ているが、もう30歳なのか。しみじみ。

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投稿: 日本インターネット映画大賞 | 2007/12/23 00:18

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