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2008/02/12

The Police 大阪公演

Police01Police02昨年再結成したポリスの大阪公演を、2月10日に京セラドームで見た。ポリスを見るのは初めて。Stingは2度ほど当日券目当てで大阪城ホールまで出向いたことがあったが、1度はStingの体調不良、1度は台風で中止になっており、ずっと縁がなかった人。

今回はなんとなくパスする方向でいた。3万円のプレミアム・シートが余っているのでどうですか?と打診してきた知人の方もいたが、ちょっと3万は無理で丁重にお断り。このてのメジャー・コンサートはよく行っている友人も「ジョニー・ロットンが『ポリス再結成は蘇った死体』とか言ってたので行きません。」とのことでますますパス度が強まった。しかしジョニー、お前が言うか!

しかし先日のRage Against The Machineで久々に会ったパンク系友達が2人ともポリスに行くそうで、絶対見るべきだというので、なんとなく心が動いていた。「スティングの息子のバンドが始まった位に行けば、ダフ屋から安く買えるはず」とのこと。ちなみに2人とも一番好きなのは、やっぱりパンク色の濃いファースト。

ポリスは2ndからリアル・タイムで聴いていて、1980年の初来日公演はFMの「ゴールデン・ライブ・ステージ」で2週に渡って放送され、あまりに完璧なパフォーマンスに、エア・チェックしたテープを死ぬ程聴いたものだった。1981年の2度目の来日公演もNHK FMで放送され、テレビの「ヤング・ミュージック・ショー」でも抜粋版が放送され、それも見た(あのドラムのタムに1文字づつ日本語で書かれていた4文字の凄さは今でも伝説となっている!)。

今から思えば、普通のポップ・ミュージックを演奏するのに、パンク・ニューウェーヴ・ムーブメントを狡猾に利用して、戦略的に売っていったバンドで、それはサードの「ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ」の日本語歌詞ヴァージョンで「夜のヒットスタジオ」に出演したことなどでますます明確化されていく。

"Synchronicity"はプログレ的な要素が濃くて、よく聴いたアルバムだが、普通のポップ・ファンがあきらかに敬遠する「ヘンな曲」が1曲。キング・クリムゾンそのまんまのAndy Summers作"Mother "で、さすがRobert Frippとの共演盤を出しているだけのことはあるというインパクトの強いナンバーで、大好きだった。

今回は、昨年のツアーのセットリストを見て、ぜひ聴いてみたかたt"Synnchronicity I"をやっていないというのも、行く気がしなかった要因だった。しかし、65歳のAndy Summersのことを考えると彼のプレイを1度だけでも見てみたかったし、Stewart Copelandのハイハットさばきもぜひ生で見たかった。

とりあえずギリギリまで家にいて19時過ぎにドームに到着。しかしダフ屋さん達はまったく見当たらず、もう一仕事終えたよう。チケットを売りたくて困っている雰囲気の人も見当たらなかったので仕方なく当日券で13,000円出して正当に買う。スタンドのステージ真正面で、非常に見やすい位置だったのが幸いだった。

ちょっと空席も見当たり、最終的に入ったのは約25,000人というところだろうか。とにかく40代以上がほとんど。

席に座ってすぐにライブが始まった。あまりドキドキ感のないライブも久々。やはりステージは遠いが、双眼鏡を持ってきたので、なんとか見える。音響は思ったより良くて、音の分離もはっきりしていた。スタンド席なのに、皆立ってしまい、結局2時間立ったままで見る。座って見たかったけど・・・。隣の若いおねーさんは最後までノリノリで踊っていた。

01. Message In A Bottle
02. Synnchronicity II
03. Walking On The Moon
04. Voices Inside My Head / When The World Is Runnming Down
05. Don't Stand So Close To Me
06. Driven To Tears
07. Hole In My Life
08. Every Little Thing She Does Is Magic
09. Wrapped Around Your Finger
10. De Do Do Do, De Da Da Da
11. Invisible Sun
12. Can't Stand Losng You/Reggatta De Blanc
13. Roxanne
encore
14. King Of Pain
15. So Lonely
16. Every Breath You Take
17. Next To You

昨年のツアーよりも2曲ほど少なくなっているが、練りに練られたと思われる基本的なセットリストは変わっていなかった。Synnchronicity II、Walking On The Moon、Hole In My Life、Wrapped Around Your Finger、King Of Pain、So Lonely、Next To Youなどが聴けたのは良かった。

一番素晴らしく感じたのはスチュワート・コープランドのドラミングで、ハイハットとバスドラの応酬が素晴らしい。シーケンサーでごまかせるようなリズム・パートもドラムセットの後方に大量にセットされたパーカッションを駆使して演奏していた。3人だけでの演奏を強調しているよう。

アンディ・サマーズも老いても素晴らしく、あのエフェクトを多用したジャーンというリフや反復フレーズを、80年代と違わずにプレイ。この人のギターの音は素晴らしく気持ちよかった。

スティングはそつなくプロフェッショナルな仕事をしていた感じ。場数を踏んでいるなーとだけ思った。気まぐれでもう1回だけやってみてもいいと思ったのか、綿密にマーケティングした結果なのかは知らないが、彼の同意が全てを変えたことは確かだし、それは正しく作用したようだ。

約100分のライブ終演後、友人達が数人来ていることを知っていたが、勤務時間が迫っていたので、規制退場を無視してダッシュで会場を出た。

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コメント

お気遣いありがと(^_^)
ドームは音が回るから前でみるべーーーし(^_^)

投稿: かくりん | 2008/02/13 01:46

>かくりんさん
どうもです。プレミア席での観賞は堪能できたようで
良かったですねー。
当日券を買うとき、売り場のおねーさんが「プレミアシート
なら6列目がありますよ」と言ってたのですが、ちょっと
無理でした。一緒に並んでいた中年カップルは6万円出して
買ってましたが・・・金あるなー。

スタンド席でも正面で下のほうなら結構いい音してました。
ストーンズやポール・マッカートニーを見た時よりは
遥かに良かったです。席も良かったからかな。

投稿: tangerine | 2008/02/13 22:00

tangerine さん、こんにちは。

先日、京都の輸入盤店だと十字屋ではないかと言うお話でしたが、何せ右も左も解らぬ田舎の高校2年生の事。店名の記憶が定かでありませんが、夜にやたら混んでいたのは記憶にあります。
ちなみに、その時にキャメルと同時に購入したLPはしっかり覚えておりまして、以下がそれです。
その時に超メジャーになる前のポリスのアルバムも買っていました。渋谷陽一さんの番組で、プログレ関連の方が結成したグループのような紹介をしていたので買ったのです。

SYMPHONIC SLAM  「SYMPHONIC SLAM」

FOCUS 「HAMBURGER CONCERT」

GILGAMESH 「ANOTHER FINE TUNE YOU'VE GOT ME INTO」

THE POLICE「OUTLANDOS D'AMOUR」

映画「砂の惑星」でスティングを見てからポリスの音楽に入った方もいるとの事。
(この映画チョー大好き)
一つの音楽に傾倒して行くプロセスは、本当に様々ですね。

今日は東京ドームの追加公演みたいですね。

ドーム前身の後楽園球場での、最初の外タレコンサートはEL&Pで間違いなかったでしょうか?

投稿: リバティ | 2008/02/14 08:52

>リバティさん
どうもです。ポリス、ファーストから買っておられたんですねー。確かに元カーヴド・エアのスチュワート・コープランドと、GONGのマイク・ハウレットとストロンチウム90で共演していたスティング、元ソフトマシーン~ケヴィン・エアーズ~ケヴィン・コインでプレイしていたアンディ・サマーズが作ったバンドということでプログレ関係といえますねー。

「砂の惑星」はデヴィッド・リンチ唯一のSF超大作ですね。もうずっと見ていないので、久々に見たいです。スティングも若い頃だし。あと「さらば青春の光」にもスティング出てましたねー。

後楽園球場ではELPの前に、グランド・ファンク・レイルロードが1971年7月17日に豪雨の中ライブやってますね。これは感電を防ぐためにテープを流していたという噂もありましたが、真偽はいかに?

投稿: tangerine | 2008/02/14 14:39

>「ジョニー・ロットンが『ポリス再結成は蘇った死体』とか言ってたので行きません。」とのことでますますパス度が強まった。しかしジョニー、お前が言うか!
に爆笑しました。

>後楽園球場ではELPの前に、グランド・ファンク・レイルロードが1971年7月17日に豪雨の中ライブやってますね。これは感電を防ぐためにテープを流していたという噂もありましたが、真偽はいかに?
 そんな話しありましたね、当日はかなり感動的だったって話ですが・・・(笑)

投稿: Leek | 2008/02/24 10:17

>Leekさん
こちらにもコメントありがとうございます。

ピストルズよりもPILが好きだったので、PILのライブは3回見ましたが、その後のピストルズ集金再結成には行きませんでした。昨年10月にも"Never Mind the Bollocks"30周年で再結成どころかツアーまでやっておいて、よく言うよーという感じ。でもその豪快な欺きぶりがジョニーらしくて素敵だと思えるようにもなりましたが(笑)

グランド・ファンクの後楽園のエピソードもご存知とはただものではありませんね。ひょっとして渋谷陽一からの情報でしょうかね。私もそうです。ロッキング・オンは1977年から読んでましたので・・・。初期の渋谷氏の著書も沢山持ってますし、1980年にジミ・ヘンドリックスのフィルム・コンサートの司会で大阪に来た時は、高校の帰りに見に行きました。NHK FMでやっていた『サウンドストリート』を録音したカセットも20本位残ってますねー。

投稿: tangerine | 2008/02/24 22:11

ホントマニアックですいません(笑)
まあ、女子にはかなりめずらしい人種でしょうね(汗)

情報はいろんなところから得てますが、もちろん渋谷氏の影響もあり、伊藤政則氏の影響も・・・
Masa Itoのラジオ、高校時代夜中に聞いてました(笑)
あ、引かれていたら、どうしよう・・・

ロッキング・オン'77年から???!!!
すみません、私生まれていません。
tangerineさんの音楽人生にはたまげますねー、さすがです、本当に!!
 渋谷さんのワールド・ロック・ナウは大学時代かなり愛聴しておりました。最近はたまにしか、聴いていませんがあの辛口具合がかなりツボですね。

投稿: Leek | 2008/03/01 13:11

>Leekさん

渋谷派かと思いきや、マサ伊藤のRock Onも聴いておられたとは・・・。私、7~8年前からたまに番組BBSに書きこみして、よく読まれてました。今でも毎週聴いてますねー。最近ジミー・ペイジのインタビューが放送された時はしっかり録音してしまいました。

ちなみにPOLICEを初めて聴いたのは渋谷陽一のサウンドストリートでした。

投稿: tangerine | 2008/03/05 01:26

突然ですいません。
1980年のポリス初来日公演時のゴールデン・ライブ・ステージの放送のテープをお持ちですか。
その時の音、特に「The Bed's Too Big Without You」をずうーっと探しているのですが。
シンセの音とスティングの絶叫が耳に焼き付いているのです。

投稿: テンテン | 2012/08/22 00:15

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