四半期の映画、音楽、その他ひとまとめ
長文のブログは構想練ってるだけで煮詰まって旬を過ぎ、ボツになってしまうばかりなので、ちょっとまとめました。
■映画
この四半期に見に行った映画は14本で、以下良かったもの
ダージリン急行
潜水服は蝶の夢を見る
ノーカントリー
28週間後
ラスト・コーション
テラビシアにかける橋
魔法にかけられて
Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!
燃えよ!ピンポン
『ダージリン急行』は素晴らしくて2回見た。ボンクラ3兄弟のインド列車の珍道中。足腰が立たなくなる前にやはりインドには行かないとダメだなとしみじみ思う。
『潜水服は蝶の夢を見る』は圧倒的。全身マヒで、まばたきだけでコミュニケーションする主人公。でもフランス人だけあって、まばたきで女医さんをナンパするのはさすが。
『ノーカントリー』屠殺銃を持った無表情の殺し屋が怖すぎる。コーエン兄弟としては『ファーゴ』以来の衝撃。
『28週間後』は『ゾンビと人間の区別がつかなくなった場合の軍としての対処法』をはじめて描いた点で、ゾンビ映画の新境地を開いた。
『ラスト・コーション』はアン・リー監督によるハリウッド映画なのだが、出演者、設定は全て中国人。日本軍統治下の上海を舞台にしたサスペンスものだが、トニー・レオンのキャンタマが見えてしまうほどのハードコア・ポルノ。でも見に来ていた客のほとんどがトニー・レオン目当ての女性だった。相手役の女優(バイオリニストの諏訪内晶子の若い頃に似ているほどの美人)も、よく思い切ったなーと感心する脱ぎっぷりだった。最近の日本映画では完全に失われてしまった恋愛の怖さを描いている。
『魔法にかけられて』はディズニーもやればできるじゃないか!と思わせられる快作。レイトショーで大人ばかりだったのに大ウケしていた。天然のお姫様が現代のNYで歌いだすと、ネズミやゴキブリが歌い踊って掃除を手伝うシーンが圧巻。
『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』このバカセンスが好き。途中でオチが見えてきたが、それでもラストは感動してしまった。
『燃えよ!ピンポン』は『燃えよ!ドラゴン』をそのままピンポンでやってる映画というだけで脱力系とわかってて見たけど、想像以上に脱力。クリストファー・ウォーケンは大傑作『タイム・トラベラー きのうから来た恋人』で証明されたように、コメディでも全力投球してくれる役者だが、こんな脱力映画でも手をぬかずにがんばっているのが凄い。マギーQもよく出たなーという感じだが、華があって救われた。
DVDでは昨年のマイ・ベスト2作『インランド・エンパイア』のインスタレーションDVD『リンチ1』付き限定版と、『天然コケッコー』の2枚組特別版を購入。
『リンチ1』はホーム・ビデオで撮影されたドキュメントで興味深かった。ほとんど家内制手工業で映画製作しているリンチを見てると、やる気が出てしまう。
『天然~』のボーナス・ディスクはほとんどがスカパーで放送されたドキュメントだったのでさほど新鮮さがなかった。オーディオ・コメンタリーもいまいちだった。
■音楽
・トリオになったVan Der Graaf Generatorの再結成第2弾、"Trisector"が素晴らしい。オープニングのインスト曲から勢いがあって、音域がくっきりしていて、3人ががっつりと組み合ってできた音というのが良くわかる。全盛期を彷彿させる大作もあり、VDGGならではの展開も健在。とても60代のメンバーで作り上げた音楽とは思えないほどである。6月に来日するそうで、チケットは未購入だが、立ち見でいいから1回は見たいところ。
・Mike Oldfieldの新作"Music Of The Spheres"『天空の音楽』は、ex.ソフトマシーン、現アディエマスのカール・ジェンキンスン指揮のオーケストラによる大作で、マイクはアコースティック・ギターのみを地味にプレイ。昨年の秋にリリースする予定が、全曲ネットに流出したり、奥方の出産などもあって延期されていたもの。チューブラ・ベルズのヴァリエーションを何度繰り返すつもりかわからないが、今回もそういう感じで、カール・ジェンキンスンの参加もあって、より聴き易くできている。もはや『イマージュ』に収録されてもおかしくないヒーリング系。ストレンジデイズのインタビューによると音楽にさほどの執着はなくて、ボートの免許をとったり、他のことに人生の重要性を見出しているよう。
・昨年のリリースだが、トルコの女性ゴシック・メタル・シンガー、Sebnem Ferahの2007年3月のライブ・アルバム"10 MART 2007 ISTANBUL KONSERI"を購入。個人的に一番苦手なジャンルのひとつだったのだが、これは友人がブログで紹介していたYouTubeの映像(もう削除されてしまっている)を見て、「なんじゃこりゃー!」と衝撃を受けて、ハマってしまった。イスタンブール・シンフォニー・オーケストラとの共演で、ここまで徹底的にやると全てがドラマチック。
・King Crimsonの手持ちの1969-1974年のライブ音源全てをiPodに入れて聴き直してみた。Collectors Clubシリーズなどオフィシャルでリリースされているものを除くと35公演分あった。そんなに熱心なコレクターではないので、まだ聴いたことのないものが沢山あるみたい。73-74年の演奏はいつ聴いても圧巻。8月には6年ぶりに再始動し、全米ツアーを行う模様。
・遂に全国的に売れてしまったPerfumeの"Baby Cruising Love"初期シングル集"Fan Service -Prima Box"と、いつでも買えると思ったら、急に人気が出て売り切れ、プレミアものになっていたライブDVD"Fan Service bitter"などを購入。地味に昔から隠れファンだった(といっても、ライブを見に行くほどじゃなかったのだが)ので、ファースト・アルバム"Complete Best"は出た時に購入していた。今月発売のニュー・アルバム”GAME"は買うと思うが、ライブはチケットも入手できそうもなく断念する予定。
■旅行
青春十八きっぷで高松にうどんを食べに行ってきました。ここでうどんを食ってしまうと、もう他では食えんなーと思うほどのおいしさ。巨大なアナゴの天ぷらトッピングは80円だったり・・・。
■チベット
And the eyes of the world are
watching now
watching now
(Biko by Peter Gabriel)
our only hope for the future lies in
more understanding and communication.
The earth is not flat. We can only make it safer,
better, if we also make it more caring and fair.
(Peter Hammill. 21.October.2001)
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コメント
ご無沙汰しました。
Perfumeはドライブ中のFMで「Baby Cruising Love」を初めて聞いて知りました。即CDショップへ行ったとです。
リサイクルのCM曲、「DVD付きCD」も何とかオークションで手に入れました。
どこまで続くか解らないけど、曲作りとアレンジが妙に心地良く、プログレキーボード好きの琴線をくすぐります。
歌詞もいい感じだし。
マイクオールドフィールドは、トリアンヴィラートの紙ジャケと抱き合わせで注文したので、まだ来ません。
すべて持っている訳ではないのですが、何故か今回のアルバムは邦題に惹かれて欲しくなっちゃって。
評を見るとVDGGも欲しくなる。
いつもありがとうございます。
投稿: リバティ | 2008/04/05 10:48
>リバティさん
おひさしぶりです。やはりPerfumeはプログレファン
にも受けがよいようですね。
『ポリリズム』の限定盤、まだ入手できていません。
トリアンヴィラートまで紙ジャケになるんですねー。
VDGGもお勧めなので、ぜひ聴いてみてくださいねー。
投稿: tangerine | 2008/04/06 09:20