ドイツ プログレ・フェス 2日目 It Bites, The Flower Kings, Pain Of Salvation, BJH他
6月19日早朝、夜は寒くてなかなか寝付けなかったが、テントで目覚めると、天気は晴れで、なかなかのキャンプ日和。トイレまで歩いて、ついでに朝食の屋台のチェック。朝食の看板には、さりげなく3日目のトリの出演者、Roger Hodgsonの在籍したSupertrampの大ヒット・アルバム"Breakfast In America"のジャケット写真が。
展望台への散策コースがあったので、ライン川が一望できる展望台に行く。なかなかの絶景で、カーブが激しく、かつライン川の幅が一番狭い場所で、昔は難破が相次いだそうで、ローレライの呼び声に船が引き付けられるという伝説も納得。帰ってからコーヒーとクロワッサンで朝食。
今回は昼の12時半からの開始で、昼過ぎまでテントでくつろぎ、1番目のバンドから見ることにする。昨日とは打って変わって太陽の日射しが強くて、肌が焼けてくる。日本から持ってきた日焼け止めを塗って、帽子もかぶって、本日のトリのFishのオフィシャル・サイトの通販で買った"Return to Childhood"のTシャツを着て会場に向かった。
昼飯に昨日も食べた5ユーロもするポーク・ステーキのハンバーガーを食べる。高いがジューシーでスパイスが効いていて激ウマ。結局3日間で4個も食べてしまった。食べながらまだ客もまばらの石段の前方に座って1バンド目を待った。
Celntral Park
ハモンド・オルガンをフューチャーしたシンフォニック系。中盤からゲストの女性ボーカルが登場。
Magenta
女性ボーカルをフューチャーしたケルト風叙情シンフォという事前情報のとおりでした。途中で雨が降ってきたがすぐに止んでまた快晴に。
Prisma
ポリティカルな雰囲気の無骨なミクスチャー系。音はToolに近い感じ。
いよいよ楽しみにしていた再結成イット・バイツの登場。少々セッティングに時間がかかってしまい、15分ほど押しての開始となった。
フロント・マンだったFrancis Dunnery抜きで一昨年に再結成。やはり確執というものは恐ろしい。が、新ギタリストのJohn Mitchellは、歌い方も違和感がなく、非常にマッチしていた。しかし、ベーシストのDick Nolanもこの春に解雇されてしまい、サポート・ベーシストのLee Pomeroy参加の初ステージになった。
1989年の唯一の来日公演は見ていないのだが、John Wettonの1994年の来日公演のメンバーとして、John BeckとRobert Daltonを、同じくJohn Wettonの2003年の来日公演でJohn BeckとJohn Mitchell(当時はArenaのメンバー)を見ている。ジョン・ベックはトッド・ラングレン、アラン・パーソンズ、ジョン・エントウィッスルらと共に2001年に来日公演を行ったビートルズ・トリビュート・バンド"Abbey Road"のメンバーとしても見た。2003年の時は偶然終演後にホテルのロビーでジョン・ベックと遭遇し、ちょっとだけ話したことがある。その時はスキンヘッドだったが、今回は全盛期のIt Bites時の髪型で、お約束の化粧もしていた。
マリリオンのPete Trewavas、ポーキュパイン・ツリーのChris Maitland (King Crimsonのツアー・メンバーとして現在全米ツアー中!)と結成したバンド、KINOとほぼ同じメンバー(ドラムが途中からボブ・ダルトンに変わっているので)なので、It BitesというよりKINOだろうと突っ込むファンもいるらしいが、とりあえずIt Bitesのナンバーを聴けるのは嬉しかった。
セカンドが一番好きなので、"Yellow Christian", "Old Man & The Angel", "Midnight"は圧巻だった。「9月に出るニュー・アルバムを買ってください。」と言っていたが、オフィシャル・サイトではもう発売されている模様。
このようなフェスティバルで"Kiss Like Judas"をセットに入れないというのは、ちょっと考えられない。聴くのを楽しみにしていたのだが。
Ghosts
All in Red
I Got You Eating Out Of My Hand
Yellow Christian
Old Man & The Angel
Wind That Shakes The Barley
Midnight
Screaming On The Beaches
Calling All The Heroes / Once Around The World
初来日を見ていないので、楽しみだった。本国スウェーデンなどから、追っかけファンが来ており、最前列のフェンスあたりを陣取っていた。快晴のなかセッティングが開始されるが、メンバー総員でサウンドチェックするも、ロイネ・ストルトのギター・アンプが不調らしく、やたらと時間がかかる。結局セッティングに40分位かかってしまい、うんざりする程盛り下がってしまってからの登場。
ロイネが「前回会った時から、長い時間がかかってしまったね。2分間」と皮肉を言って演奏開始。
主に現在の最新スタジオ作"The Sum Of No Evil"からプレイ。ツイン・キーボード、ツイン・ギターでサウンドは厚いし、演奏水準も非常に高いが、歌の途中でハウリングが出まくったりして、やはり機材が不調のようだ。サウンド・チェックが押したせいで、ラストの1曲を飛ばしたらしく、いまいち不自然にライブは終了。ほとんどのアルバムが2枚組か、ボーナス・ディスク付きで、長い曲と長いライブが特徴のフラワー・キングスにとっては、これからという時で終わってしまい、消化不良感が否めない。やはりフェスティバルではなく、単独で見たいバンドだと思った。
The Truth Will Set You Free
What If God Is Alone
Love Is the Only Answer
Life In Motion
スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンド。登場とともに激しい雨が降り出し、関空のローソンで買った、携帯レインコートを羽織った。気温も一気に下がって、凄く寒い。
不勉強でこのバンドのアルバムは"The Perfect Element I"しか持っていないのだが、そのアルバムのクライマックスであるタイトル曲からドラマチックに始まって感激してしまった。
ボーカルのDaniel Gildenlowが「皆で大声を上げれば、雨は止んで、再び太陽が輝く!」と客を煽って、大声を上げさせる。土砂降りで、とても雨が止むような状況とは思えなかったのだが、信じられないことに、後半に雨は止み、ちゃんと太陽も出て晴れてきた時は驚いてしまった。
中盤のコーンフレークの歌とか、ラストのディスコ・クイーンの歌とかが、いまいち退屈だったが、総合的には勢いあって楽しめた。
Barclay James Harvest feat. Les Holroyd
70年代から本国よりもドイツで人気のあったバンドで、ライブ・アルバムにもなった1980年にベルリンでやった野外コンサートは伝説になっている。今回は現在2つのバンドに分裂しているバークレイ・ジェームス・ハーベストのベーシスト、レス・ホルロイドがやっている方。こちらもセッティングに時間をとって、既に1時間以上の押しとなっている。
ようやく演奏が始まり、ベテランの貫禄を感じるゆったりとした曲が続く。"Mockingbird", "Life Is For Living" "Hymn"など懐かしい曲もプレイ。内容はかなり良かったが、とにかく寒くて、震えながら見た。
Fish
続く・・・
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
遅いレスですみません。
私もオスロでハンバーガー食べたときは、高い、デカい、旨いにびっくりしました。
It Bitesのセカンドの曲聴けたのは羨ましい。初期のライヴがNHK-FMで流れたのを録音して、たまに聴いてましたが。
The Flower Kingsは新メンバーお披露目だったはずですが、コンディション悪かったんですか…元SamlaのHasseは居なかったようですね。
BJHも、日本人で見た人は少ないだろうから、威張ってよし。やっぱり'80年までくらいの曲が多かったんでしょうか。
投稿: 本座村 | 2008/08/23 11:23
>本座村さん
どうもです。
欧米のハンバーガーでかいですねー。フェスで食べたのはひき肉ではなくて、ステーキが1枚挟んである感じで、めちゃうまでした。
It Bites良かったですが、オリジナル時代に見たかったものです。"Kiss Like Judas"聴きたかった。NHK FMでやったやつ、私も録音しました。モントルーのライブだったような。
The Flower Kingsは新しいドラマーのお披露目だったようです。機材トラブルに泣かされていました。長い曲が得意なのでフェス向けのバンドじゃないなーと思ってしまいました。もう30分は聴きたかったです。懐かしい"Stardust We Are"とかも。
BJHはオフィシャル・サイトによると、今年のツアーは以下のラインナップとセットリストだったようですが、時間が押したので、数曲削られている模様です。とにかく情けなくなるほど寒かったので、あまり印象に残っていません(泣)。
[LINE UP: Les Holroyd, Mike Byron-Hehir (g), Ian Wilson (g), Colin Browne (kb), Steve Butler (bv, perc), Paul Walsham (dr)]
LIVE SET: Yesterdays Heroes; Back In The Game; Rock 'N Roll Star; Mocking Bird; Hold On; Fly Away; Life Is For Living; Berlin; Ring Of Changes; Rock 'N' Roll Lady; On The Wings Of Love; That Was Then, This Is Now; Play to the World; Tonight's Going To Be The Night; Crazy City; Hymn; Love On The Line
http://www.bjharvest.co.uk/conc-lh.htm#2008
投稿: tangerine | 2008/08/23 21:32