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2008/08/23

Fish ドイツ ローレライ公演

Fish01Fish02Fish03(前回からの続き)
Barclay James Harvest
のライブが終わり(後日ネットで調べると、時間が押してたので、15分早く切り上げさせられたとのこと)、待ちに待ったFishのセッティングは始まるも、寒さに耐え切れず、上着をとりにテントに走って戻る。しかしあたりが真っ暗でテントが見つからない。この場所に絶対にあるはずだという場所にテントがない!非常に焦ったが、とりあえずFishを見逃せないので、会場に走って戻る。(結局テントは安物のペグが抜け、風に吹き飛ばされて、3m位横にずれていただけだった。)

上着は着られなかったが、走ったせいで体が温まり、なんとか観賞できる体調に戻る。
1時間以上押してFishのライブのセッティングがほぼ完了した。

FishのライブはMarillionのボーカリストとして1985年12月3日の大阪厚生年金会館中ホールでの公演を1度見ただけ。最高傑作と名高い"Misplaced Childfood"を完全演奏した凄まじいライブだったが、お客は半分ほどしか埋まっておらず、クラシックのコンサートのように静かに見ていたので、Fishが凄く戸惑っていたのを覚えている。

Fishdisc01あとは"Sunset Of Empire"のプロモ-ションで1997年4月18日にタワーレコード梅田店でトーク・イベント&サイン会をした時に見ただけで、ソロ来日公演は実現していない。Steve Hogarthにボーカルが変わったマリリオンはFish時代以上に好きになったが、Fishのアクの強さも大好きだったので、ソロになってからも追い続けていた。
 

Fishvideo01マリリオンにおけるFish時代のラスト・アルバムで、アルコール中毒をテーマにした"Clutching At Straws"が大好きで、このアルバムをフューチャーしたラスト・ツアーを収めたライブ・ビデオが"Live From Loreley"として1988年にリリースされた時、最初にブード・ビデオが出回ったものを友人宅で見て、観客の熱狂とライブの凄さに感動しまくった。1987年7月18日のライブということで、ジャスト21年前の収録地となった場所で、まさにFishのコンサートが始まろうとしていた。

前述のライブ・ビデオのオープニングと同じロッシーニの『泥棒かささぎ』のSEがかかった時はびっくり。しかし、マンガのような高い声でパロディーっぽくFishを紹介するナレーションが入る。
そしてライブ・ビデオと全く同じ"Slainte Mhath"のイントロが鳴った時は、鳥肌が立ってしまった。あの雰囲気が完全に再現されている!

しかしギターの音が全く出ておらず、出鼻を挫かれてしまった感じ。
折角の完璧なオープニングなのに、非常に残念。アルペジオの部分からやっとギターの音が出て、盛り上がっていく。"This is the story so far!"や"Take it away!"全ての観客が大合唱する。しかし、Fishの声が枯れ気味で、伸びがないことが気になった。

手拍子を促すFish、盛り上がりまくる観客。この熱狂こそあのLoreleyのビデオそのものだった。
続いて、昨年でた新作"13th Star"からのナンバーを2曲。巨匠フェディリコ・フェリーニ監督をモチーフにした2作前のアルバム"Fellini Days"から1曲プレイし、さらに"13th Star"からプレイ。徐々にFishの声の調子も上がってくる。

Fishが「最初にここでやったのが21年前で」とMCで語ると、前列のファンが「今私は21歳!」と叫び、Fishに大ウケしていた。

そして、最も大好きな"Clutching At Straws"からの"Hotel Hobbies"~"That time of the Night"までのメドレーが演奏された時は、人生に感謝したくなるほどだった。Steve Hogathにボーカルが変わってからの1994年のマリリオンの来日公演のアンコールで"Slainte Mhath"と"Hotel Hobbies~Warm Wet Circles"は演奏されたが、オリジナルのFish本人のボーカルでこれが聴けるとは!

後半、Fishが客席に乱入してお客を煽りまくる。これは初期マリリオン時代からやっていた。「プログレ・フェスだそうだが、俺はロックンロールが好きなんだ。」とのMCもあり、ワイルドにプレイすることを宣言。観客の盛り上がりも絶頂に達していた。

Fish04Fish05Fish06本編ラストはホロコーストをテーマにした圧倒的な"White Russian"。"Clutcing At Straw"のナンバーでは唯一Loreleyのビデオに入ってなかったもの。
アンコールの1曲目はファースト・ソロからギターの音が鳴きまくるバラード"Clische"。大好きな曲だが、ソロ初期のキャリアで演奏されたのは、この曲だけだった。
さらに"Clutching~"からビデオでのアンコール・ナンバーだった"Incommunicado"と2回目のアンコールでダメ押しの"Last Straw"を演奏し、ライブは終了。結局マリリオン時代の曲は全て"Clutching~"からの選曲だったが、これは個人的に願ったり叶ったりといったところ。大満足だった。

Fishのオフィシャル・サイトによると、長年在籍したベーシストのSteve Vantsisのラスト・ギグとなった模様。

凍死寸前だったので、シャワー・コンテナで熱いシャワーを浴びてからテントで爆睡。
3日目に続く・・・

Fish / Vocal
Frank Usher / Guitars
Foss Paterson / Keyboards
Gavin John Griffiths / Drums, Percussion
Chris Johnson / Guitars, Keyboards
Steve Vantsis / Bass

01 La Gazza Ladra (Rossini)
02 Slainte Mhath (Clutching At Straw / 1987)
03 Circle Line (13th Star / 2007)
04 Square Go (13th Star / 2007)
05 So Fellini (Fellini Days / 2001)
06 Manchmal (13th Star / 2007)
07 Hotel Hobbies (Clutching At Straw / 1987)
08 Warm Wet Circles (Clutching At Straw / 1987)
09 That Time of the Night (Clutching At Straw / 1987)
10 Arc of the Curve (13th Star / 2007)
11 Dark Star (13th Star / 2007)
12 Faith Healer (Raingods With Zippos / 1999)
13 White Russian (Clutching At Straw / 1987)
encore
14 Cliche (Vigil In A Wilderness Of Mirrors / 1990)
15 Incommunicado (Clutching At Straw / 1987)
encore 2
16 Last Straw (Clutching At Straw / 1987)

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