The Who 大阪城ホール 2008/11/13
もう何も言うこともなく、思い残すこともない。これで人生を完全燃焼できたらどれだけ幸せだろう。そういうライブでした。The Whoの2004年7月25日の大阪ドームでのフェス出演に続く、単独初来日公演の初日を11月13日に大阪城ホールで見た。
前回も書いたけど、同じことをもう一回。
やはりあらゆるロックのオリジナル的存在は違いますね。
The Whoがモッズ、ブルースロック、ハードロック、パンク、プログレ、ニューウェーブ、ブリッドポップの元を一から作ったんだから。
高校生の時、修学旅行の前日に旅行で使うお小遣いをもらって、そのままレコード屋に行って、"Tommy"と"Live At Leeds"のレコードを買い、旅行には無一文で行って、友達にお菓子を恵んでもらっていたのは、もう28年も前の話。そのレコードは今でも大切に持っている。
大阪城ホールは残念ながら7分ほどの入りで、スタンド3F席は全面閉鎖という淋しい状態でしたが、しかし、ここに集まったのは、本当のザ・フーのファンたち。入り口で岐阜から駆けつけた友人と、数年前の女子高生の頃からファンだというロックの何たるかを解かっている素敵すぎる女の子に逢う。中でアリーナ6列目で一緒に見たのは、2004年のときも一緒に見た筋金入りのブリティッシュ・ロック・ファンの先輩たち・・・。
肉眼でもはっきりと表情が解かるほどの距離で堪能できたThe Whoはやはりロックの頂点だった。デビュー・シングルの"I Can't Explain"から大音量で爆発。バック・メンバーは前回と全く同じで、コンビネーションも最高。初のナレーションでピートが"Great Be In YOKOHAMA!"え、違う?"Great Be In TOKYO!!"え、それも違う?"Great Be In OSAKA!!!"とかましてくれて、大ウケ。バックの映像も効果的で、やはりフェスとは全然違った。"Real Good Looking Boy"ではエルビス・プレスリーの記録フィルムを、"5:15"では昔のロンドン発の列車の運転席から見た線路の画像が猛スピードで続いて、"Love Reign O'er Me"では映画『さらば青春の光』のシーンをモノクロで映していた。
モニターの調子が良くないことを指摘するロジャーとピート。「一からステージを作り直すべきだ!」などと主張したりして、本編最後は"My Generation"のエンディングがうまくいかなかったのか、最後はピートが唾を吐いたりして、ちょっと不機嫌な様子だったが、気を取り直してアンコールに強烈なトミー・メドレーをかましてくれました。それだけで終わらず、最後はアコースティックギターで2人だけで、最新作の"Endress Wire"から感動的な"Tea And Theatre"をプレイして終了。
燃え尽きた。が人生はかっこよくは終わらないんですなー。The Whoのように老いてもロックしつづけるしかないのかも。
関東の皆様も強烈なやつをぶちかまして・あげて・もらって・ください!
Pete Townshend / Guitars, Vocals
Roger Daltrey / Vocals, Acoustig Guitar, Tambourin
Zak Starkey / Drums
John 'Rabbit' Bundrick / Keyboards
Simon Townshend / Guitars
Pino Palladino / Bass
1. I Can't Explain
2. The Seeker
3. The Relay
4. The Fragments
5. Who Are You
6. Behind Blue Eyes
7. Real Good Looking Boy
8. Sister Disco
9. BaBa O' Riley
10. Eminence Front
11. 5:15
12. Love Reign O'er Me
13. Won't Get Fooled Again
14. My Generation
encore
15. Pinball Wizard
16. Amazing Journey
17. Sparks
18. See Me Feel Me
19.Tea And Theatre
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コメント
まさに貴殿の話をしていたときなので驚きましたよ。
最初にギターをチェンジしたときにモニターに注文付けてるのは仕草でわかりましたが
さすがに唾吐いてるとこまでは見えませんでしたw
全然現役バンドでしたね。大人のロックでした。
拙者も次回のライブでは腕をグルグル回してしまいそうですw
投稿: カクリン | 2008/11/14 08:58
>カクリンさん
どうも、会場前では久々にお会いできて嬉しかったです。
やはりギタリストから見たら年老いてもピートはかっこよかったでしょうねー。なぜか最近はストラト系しか使ってないみたいですが、1曲ごとにギター・チェンジして、サウンドに気を使ってるみたいでした。
次のライブでは、ぜひグルグルしてください!
投稿: tangerine | 2008/11/15 17:40
ザ・フーは日本での人気が今一つと言われていた事もありましたが、メンバー二人が他界した後にもかかわらず、大会場でコンサートをやれる人気が日本でもあったのですね。
UDOで公演がアップさらた時はビックリしました。
さいたまスーパーアリーナは、最大キャパで人を集めたのでしょうか?
そんな私もLPトミーの廉価盤とベストCDは持っています。トミーは本当に凄いです。tangerine さんのおっしゃる通り、プログレの元と言っても良い。
田舎の高校だって、私の高校1年の頃は、永ちゃんのキャロルの曲の他に「サマー・タイム・ブルース」を演奏していましたから。
投稿: リバティ | 2008/11/18 10:41
>リバティさん
どうもです。横浜や埼玉や武道館でも盛り上がったみたいで
良かったです。お客はどれくらい入ったのでしょうねー。
トミーは最初に映画版を見て、ぶったまげてアルバムを買った
のでした。クラプトンもエルトン・ジョンもトミーの映画で
初めて動いている姿を見ました。
サマー・タイム・ブルースはラッシュやウルフルズのヴァージョン
は生で聴いたことあるのに、ザ・フーのヴァージョンは聴けず
仕舞だったのが残念です。
投稿: tangerine | 2008/11/22 01:02