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2009/06/04

MAGMA 大阪公演 2009

Magma00_2Magma02マグマの4年ぶり、4度目の来日公演を5/30に心斎橋BIG CATで見た。1998年の初来日から9度目の観賞。2005年の来日時のメンバーからEmmanuel Borghi (keyboards)、Antoine Paganotti (vocal)、Himiko Paganotti (vocal)が脱退し、Benoit Alziary (vibraphone, piano)、Herve Aknin (vo)、Bruno Ruder (piano, clavier)が新たに加入していた。アントワーヌ・パガノッティは1996年12月にリシャール・ピナス・バンドのドラマーとして来日した時に、名古屋公演のスタッフをして親睦を深めていたので、再会できるのを楽しみにしていたのだが・・・。

個人的にはマグマこそ人生で最も重要なバンドであり、過去3度の来日公演全てが人生のベスト10に入るほど素晴らしいライブだった。10代・20代の頃は毎日のようにレコードを聴きこんでいたが、精神的にも肉体的にも集中力と体力を要するバンドなので、歳をとってきて聴く機会が少なくなっていた。今回も、東京まで遠征してしまっては、大阪までの集中力を持続できず力尽きてしまうのではないかと思い、大阪一点賭けをした次第。

Magma01_2最近はここでしかライブを見ないと言えるほど通い詰めている会場のBIG CATは老若男女で満員状態だった。マグマの音楽が若い世代に引き継がれていることは素晴らしい。しかし若い女性など、どうやってマグマを知ったのだろう?最近の若い日本のバンドがリスペクトしているのだろうか。古い友人達も、東京、名古屋、兵庫、京都、広島などから集まってきており、久々に集結した感があった。名古屋でリシャール・ピナスを招聘し対バンをしたFree Loveのメンバーの方々も来ており、「アントワーヌ脱退して、淋しいねー」と話したりした。

いよいよライブが始まる。1曲目は噂に聞いたタイトル未定の新曲で、いきないテンション・フル回転で血管が切れそうなパワー。新加入のボーカルHerve Akninは、ちょっとコバイア語で歌う声質がマグマ向きではないかもと感じたが、フロントに立ち、全身全霊を捧げて歌っていた。

次く"Felicite Thosz"はしっとりとしたイントロからゆったりと展開する30分ほどの曲で、間に謎の長いローズ・ピアノのソロが入る。キーボード・ソロ後にマグマ本来のテンションのある演奏が展開され、聴いているほうにも力が漲ってきた。

曲の後にステラの挨拶があり、次のマグマのアルバムに入る予定の曲をやると紹介があって、1時間近い"Emehnteht-Re"が演奏された。おなじみの"Rinde"、"Hhai"、"Zombies"なども織り込まれた長大なMAGMAサーガのようなこの曲には、時間が経つのを忘れてしまうほど入り込んでしまった。"Hhai"のクリスチャン・ヴァンダーのボーカルはあいかわらず絶品。昔コピー・バンドでもカバーした曲で、一緒に歌ってしまった。"Hhai"終了後も延々と曲は続き、終盤のクライマックスで皆タテノリのヘッドバンギングをしてしまうほど盛り上がってくる。クリスチャン・バンダーのドラミングは相変わらず凄まじく、過去最高ともいれる力量を感じる。「ここで終わったらテンション絶頂の大喝采だったのに。」と思うところで終わらず、テンションを冷ませるような重厚でスローなリフレインが繰り返されて長い曲は終了。あまりの集中力の持続にどっと疲れが押し寄せてきた。

アンコールでステラ・ヴァンダーによるメンバー紹介がある。ギタリストのJames Mac Gawは日本語が幾分喋れるらしく、「俳句を読みます。朝顔に釣瓶とられて貰い水。マグマでは私はいつも遅刻です。」などと言って大受けしていた。とあるブログにこの人が今回の来日中に大学に講師として呼ばれてフランス語の授業をするもコバイア語と長い曲に戸惑われたと書いてあったのが面白かった。

最後にステラより「40周年を記念して、最初のアルバムの1曲目をやります。40年前は生まれていなかったメンバーもいますね。」とアナウンスがあり、"Kobaia"が演奏された。もう何も言うこともない名曲だが、本編の疲れを癒す幾分リラックスした演奏と思いきや、テンション絶頂で盛り上がった。割れんばかりの拍手で、前回の来日と同等にクリスチャンのボーカルを全面にフューチャーした"Ballade"(Wohst Klaahmeun)が歌われる。マイクを両手にしっかり握って、絶唱し、マイクをサックスに見立てて指を動かす仕草も過去2回の来日公演のラストと同じだった。全身で歌の喜びを表現するクリスチャンは凄いとしかいいようがない。

アンコール前のMCで来週はパリでコンサートで、明日は残念ながら日本を発たなければならないとステラが言っていた。マグマは新曲を作り続け、果てしない音楽追求の旅を続けていくようだ。

終了後、会場の下にある格安ファミレス、サイゼリアで7名で打ち上げ。ラスト・オーダー終了後にフランスからのMAGMAのスタッフ3名が入ってきて1人が「ビール1杯だけ、お願い!」と日本語で店員に頼むも、断られていた。私たち全員で「オーボワー」と見送ってあげると微笑んでくれました。

MAMGA / Osaka BIG CAT / 2009-05-30

Christian Vander (drums,vo)
Stella Vander (vo,percussion)
Isabelle Feuillebois (vo)
Herve Aknin (vo)
Bruno Ruder (piano, clavier)
Benoit Alziary (vibraphone, piano)
James Mac Gaw (guitar)
Philippe Bussonnet (bass)


1. untitled
2. Felicite Thosz
3. Emehnteht-Re
encore
4. Kobaia
5. Ballade (Wohst Klaahmeun)

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