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2009年9月

2009/09/30

Perfume 名古屋ガイシホール 2009年9月26日

Perfumeの直角二等辺三角形ツアーを9月26日に名古屋日本ガイシホールで見た。パフュームを見るのは、2008年8月10日のサマーソニック大阪以来、まだたったの2回目。フル・ステージを見るのはこれが初めて。

努力はしていたが、2007年にブレイクしてからチケットが買えたためしがなく、今回もファンクラブに入っていた同僚に譲っていただいたチケットで何とか見られた次第。ブレイクする前からファンだったが、自分の年齢的にインディーのアイドルのライブに行くのはちょっとはばかれた。まさかこんなに堂々と万人が好きになるほどの市民権を持つようになるとは思わなかった。

Gaishi02_2当日近鉄電車で同僚と名古屋入り。きしめんで腹ごしらえをして、ガイシホールのある笠寺に。笠寺って何か行ったことあるなと思ったら、会場は昔レインボーホールと呼ばれていたところで、1994年10月10日にYesを見たホールだった(大阪公演が台風で中止になって、名古屋まで見に行った)。オフィシャル・サイトによるとキャパシティーは約1万人。

Gaishi01_2笠寺でさらに友人と合流して、3人で会場前に。既に大勢の若い人が、会場前に集まって盛り上がっている。とりあえず遠方から来た記念に、パンフレットとTシャツと水筒(!)を買う。パンフレットは来日外タレによくある手抜きなものではなくて、凄く良くできたもので、価値ある1冊であった。

Goods01しかし、このグッズの豊富さには驚いた。CDが売れず行き詰った音楽産業は、活動の源流をライブに移し、ノベリティ・グッズなどを主な収入源とするようシフト化していくだろうと、10年以上前のインタビューでにデヴィッド・ボウイが予言していたが、まさにそのとおり。CDよりも1,500円もするタオルが飛ぶように売れていくのを見ると、ミュージシャンとはまさにブランドなのだと実感。

パフュームのコスプレをした女の子も目立ち、写真撮影に応じたりしている。こういう雰囲気には全然馴染みなくて、最近はそういうものなのかなーと思ったり。そういえばKISSのコンサートで、そっくりのコスプレした人と記念撮影していた人いたなーとおっさんモードになったり。

少し早いが会場の中に入る。が、ドリンク類が一切売っておらず、座って待つしかない状況。それでみんな会場前で盛り上がっていたのか。イエスの時はスタンド席が半分も埋まっていなかったが、今回は上までびっちりの状態。アリーナ11列目とかなりいい席だが、ステージからY状に広がる花道があり、曲によって後方の人にも見やすい展開となる模様。

明らかに私と友人が最年長と思いきや、斜め前にVan Der Graaf GeneratorのTシャツを着た人を発見。やっぱりパフュームはプログレ中年に人気があるようだ。

開演時間の18時となり、"Take off"のBGMが流れる。先日見たタンジェリン・ドリームを彷彿させる重低音のシーケンス・パターン。とにかく凄まじい盛り上がり。主な曲順は既にネットで知っていたが、やはり興奮してしまう。

昨年見たサマーソニックの時はオーディエンスの大部分がパフューム初体験のロック・ファンで、アウェー感覚だったが、今回は100%がパフュームのファンで、盛り上がり方も尋常じゃない。

"NIGHT FLIGHT"、"エレクトロ・ワールド"、"Dreeam Fighter"、"love the world"の4曲の流れは最高で、"NIGHT FLIGHT"の振り付けが凄くキュート。最初の印象は、思ったより王道アイドルのコンサートだということ。CoCoやTPDやQlairのライブで何十回と感じた、あの感情が爆発するような盛り上がり方で、とにかくアイドルとしての可愛らしさが強調されている。

"エレクトロ・ワールド"は代々木ではやらなかったようで、昔のファンからは憤懣続出だったようだが、しっかりやってくれて嬉しい。個人的にもパフュームを聴き始めて一番最初にピンと来た曲。

最初のMCであ~ちゃんが不調なのがわかる。声が弱々しい。挨拶の後バックステージに引っ込み、間をのっち&かしゆかがトークで繋ぐ。「名古屋にはオアシス21時代からお世話になっている。あの時のかっこは凄いから検索されたら嫌だ。」 etc...。

(帰宅して検索すると、「なんじゃこの山猿のようなおぼこい田舎娘3人組は・・・。」というような今とは全然違う中学生のパフュームの映像が・・・。うーむ、この時代からよくぞここまで万人に憧れられる対象となったもんだ・・・としみじみ。)

あ~ちゃんが再登場し、3人でY字型の花道に出てきて、観客のコスプレなどのファッション・チェックを始める。これが延々と20分ほど続く。噂に聞いていが・・・長い・・・。
サマソニの時も30分の持ち時間のうち15分はトークだったので、「機材トラブルか何かでトークで繋いでと言われたのか?」と思ったほど。あ~ちゃんの声はまだ弱々しいが、ツボは心得ていて、笑えた。あ~ちゃんは母方が名古屋出身で、親戚が見に来ていた模様。妹のちゃあぽんも来ていると言っていたが、発見できず。

恒例の声出しは、まるでジェネシスのフィル・コリンズが"Domino"の演奏前にやる声出しみたいで、会場の座席パートごとに歓声で掛け合いをするというもの。参加できて楽しかった。

前の曲から実に30分が経過し、花道の位置のままでようやく次の曲"Zero Gravity"、"マカロニ"、ステージに戻って"SEVENTH HEAVEN"、"Kiss and Music"。"Zero Geravity"は聴くのを楽しみにしていた曲で、冒頭は椅子に座ったまま歌っていた。

German01続く一番好きな"Speed of Sound"は着替えのBGMとなってしまい、ちょっと残念だったが、まあ妥当な扱いだろう。Moebius Plank & Neumeierの"Speed Display"や最近メタモルフォーゼにおけるライブDVDも出たManuel Gottschingの"E2-E4"、Clusterの"Tristan in der Bar"を彷彿させる、ジャーマン・プログレ・テクノ系。
続く"Edge"は、万人がパフュームのカッコ良さを認めざるを得ないであろう、凄まじく凶暴でクールな演出が圧巻だった。

"シークレットシークレット"に続き、花道のベルトコンベアーで移動しながら歌われた"コンピューターシティ"で、何故か涙が溢れてきた。ほんの一瞬だが、遂に自分もパフュームと心が通じたことがわかった。サマソニで1回しか見たことないのに、振り付けにとてつもない懐かしさを覚えて、下積み時代から頂点まで登り詰めても、なおこの曲をやっていることに、そしてこの曲の素晴らしさに泣けた。

"I still love U"に続いて、再び長いMC。あ~ちゃんが袖で休み、のっちが昨日見たコンサートの悪夢について語る。あ~ちゃんが復帰し、母親の友人が名古屋でやっている味噌煮込みうどんの店の話 etc...。そして再び声出し。

15分以上続いたMC後ようやく花道のまま"ワンルーム・ディスコ"、"セラミックガール"(「スミレ、16歳!!」以来、大好きになった)が歌われ、ステージの上下するひな壇の上で、"ジェニーはご機嫌ななめ"。これをレパートリーから外さなかったことに、パフュームの貫禄と余裕を感じる。ジューシー・フルーツも再結成するという噂が・・・。

"チョコレイトディスコ"の前の恒例の長い声出し。NHK教育でやってる歯磨きの歌など・・・。もういい加減にしてくれ~といいたいほど長い前振りの後で、ようやく歌われて開放感に酔いしれることのできる名曲。必殺の"ポリリズム"と振り付けが一番好きな"puppy love"は花道で歌われて、全編後ろ姿のみ見ることとなる。恥ずかしげもなく、中年男が例の「上下上上、下上下下」の振り付けをやってしまう。

本編が終わり、疲労のあまり皆座り込む。体力勝負のライブ。この時点でもう2時間半が経過。
アンコールで登場して、お礼と、あ~ちゃんが体調不良で前日に声が出なくなり、太い注射を打って無理に出たことを告白し、体調管理を怠ったことのお詫びをする。その後、延々と20分以上に渡って、あ~ちゃんによる、夢を諦めないでほしいという、有難い講演のような落ちのない留まるところを知らないMCが繰り広げられる。同僚を見るとうつむき加減で疲労で気絶しそうになっていた・・・。ようやく話が終盤になると思いきや、また同じ展開で話が再開され、私も気絶しそうになる。噂には聞いていたが・・・あ~ちゃん恐るべし・・・。

Darksideperfume01テンションが冷め切ったところでようやくアンコール曲の"パーフェクトスター・パーフェクトスタイル"。名曲かくあるべし。
続く"Perfume"ではバックスクリーンに、アルバム・ロゴのトライアングルをプリズムにした、ピンク・フロイドの『狂気』のジャケットをもじった映像が・・・。やはりプログレなのか。そうなのか。

チルアウト的な"願い"でようやく3時間10分を超えるライブが終了。もうひと絞りの体力も残っていない。近鉄特急の終電は終わり、間に合ったとしても、帰る元気は残されていない。

明日も見られないのは残念なのか、体力的には幸いなのか、しかし大阪は何としても今からチケットを入手しなければと思った。

3人で名古屋駅に戻り、南口側のホルモン焼き屋にて反省会。飛び込みで入ったビジネスホテルで気絶。


01.Take off (BGM)
02.NIGHT FLIGHT
03.エレクトロ・ワールド
04.Dream Fighter
MC
05.love the world
06.Zero Gravity
07.マカロニ
08.SEVENTH HEAVEN
09.Kiss and Music
10.Speed of Sound (BGM)
11.edge
12.シークレットシークレット
13.コンピューターシティ
14.I still love U
MC
15.ワンルーム・ディスコ
16.セラミックガール
17.ジェニーはご機嫌ななめ
声出し
18.チョコレイト・ディスコ 
19.ポリリズム
20.Puppy love
encore
MC
21.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
22.Perfume
23.願い

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2009/09/26

Genesis 1973-2007 Live Box 発売

Genesislivebox01Genesislivebox05ジェネシスの全アルバムを最新リマスター&リミックスで再発するシリーズの完結編ともいえる、ライブ・ボックス・セット"1973 - 2007 LIVE"がようやく今月21日に発売され、HMVから到着。
"Genesis Live (1973), "Second Out (1977)", "Three Sides Live (1982)", "The Way We Walk (1992)"の4作にボックスのみの特典で"Live At The Rainbow 1973"が付録されている。

Genesislivebox03Genesislivebox04前回までのオリジナル・アルバムは全てSACD+DVDという高音質フォーマットで発売されたが、今回は、SACDではなく普通のCDで、"Genesis Live"と"Second Out"と"Live At The Rainbow 1973"の3作だけ5.1chサウンドのみを収録したDVD付き(ビデオ類の収録は無しで、曲目ごとに静止映像があるのみ)という変則的なもの。"1973 - 2007"というタイトルのくせに、2007年のツアーを収録した"Live Over Europe"は収納スペースのみあり、ディスクは入っておらず、ちょっと中途半端感が否めない。

サウンド以外での主な変更点は、おおむね下記のとおり。

1. "Genesis Live"に1974年のBoradwayツアー(日時・会場ノン・クレジット)から5曲追加
2. "The Way We Walk"はオリジナル・リリース時はヒット曲中心の"The Shorts"、長い曲中心の"The Longs"と2枚別々に出されたものが、We Can't Dance Tourのライブどおりの曲順にして、ツアーで演奏されなかった3曲は後に別扱いで収録されている。
3. "Live At The Rainbow 1973"は1998年に発売された"Archie 1967-75"のDisc3に一部収録されていたものの全長版。しかし"Watcher Of The Skies"と"The Musical Box"の2曲はDVDにしか収録されていない。

とにかく音質が劇的に向上しているので、聴いててびっくりする。ビートルズのリマスターに次ぐ衝撃。サウンドが最新リミックスによって磨かれたことは嬉しいが、いくつか不満点もある。まだ1回しか聴いていないけど、気が付いた部分。

1. "Genesis Live"の"The Knife"の冒頭で観客が"The Knife!!"と叫んでいる部分がカットされている。
2. "Second Out"、"Three Sides Live"のライブ終了後に入っていた客出しBGM『ショウほど素敵な商売はない』(There's No Business Like Show Business)がカットされている。
3. DVD版"Second Out"の"Supper's Ready"のイントロでフィルが曲目を言って、観客が盛り上がる部分がカットされている。
4. "Live At The Rainbow"は1998年版と同じく、テイクの差し替えがあり、ブートレッグで流通しているオリジナル音源と比較すると違いが明確。

Genesislive01_2ということで、レッド・ツェッペリンの『永遠の詩』の再発版の時と同じく、旧CDをお持ちの方は、手放すことが出来ないものとなってしまった。レインボウのテイクの差し替えは、メンバーが望んだのだろうが、どうして歓声や客出しBGMを消す必要があったのか、ぜひエンジニアのNick Davisに尋ねてみたいところだ。『ザ・ナイフ!!』の掛け声の消去さえなければ、"Genesis Live"はこれが決定版になっていただろう。

他にも、"Second Out"だけ、装丁がやたら豪華で、新たにライナー・ノーツまで書き足されており、明らかに優遇されているのに、"Three Sides Live"は明らかに手抜きのスリーヴで、ボーナス・トラックも曲順などの改定も無しで、ちょっと可哀相な扱いになっている。このへんのアンバランスさも、不満といえば不満。監修人の思い入れが入っているとしか思えないほど。

Genesislivebox02これで完結と思いきや、ボックスに貼ってあったステッカーによると、11月にライブ・DVD・ボックスが出るようで、"Three Sides~"と"The Way~"の5.1ch版はこれに収録されるとのこと。おそらく長らく廃盤の"Three Sides Live"と"Mama Tour"のDVDが収録されると思うが、TV放送された"Second Out"の抜粋映像や、WOWOWでも当時完全版が放映された"The Way We Walk"と同時期のネブワースの映像、EU圏の衛星放送で放映された2007年のデュッセルドルフ公演の映像などが収録されるかどうかが気になるところである。

過去の関連日記
http://thenoisehomepage.cocolog-nifty.com/small_talk/2007/04/genesis_1976198.html
http://thenoisehomepage.cocolog-nifty.com/small_talk/2008/11/genesis-1976-19.html
http://thenoisehomepage.cocolog-nifty.com/small_talk/2007/11/genesis_live_ov.html
http://thenoisehomepage.cocolog-nifty.com/small_talk/2007/06/genesis_herning_d645.html
http://thenoisehomepage.cocolog-nifty.com/small_talk/2007/06/genesis_herning_d949.html

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2009/09/22

Tangerine Dream 伊豆Metamorphose part2

Part2 老人と若者の宴。音と光の洪水。

Tangerine01Tangerine02Tangerine03Method Of Defianceの終了後、セット・チェンジが行われ、サウンド・チェックはローレライの時のようにメンバー本人が出てきて行っていた。シンセの後ろには最近の定番となっている巨大ディスプレイにシンセ・ソフトの画面を映したセットが組まれた。これって、実際はアナログ・シンセのつまみ類を表示しているだけなら、書き割りだけでもいいんじゃないかなーと思ったり・・・。
ギターのBernhard Beiblはギターとヴァイオリンのチェックを入念に行い、パーカッションのIris Camaaもコンガを中心に生音をじっくりとチューニングしている。ほどなく御大エドガー・フローゼがステージ左側にセットされたシンセサイザーに座って、チェック開始。パートナーのビアンカが傍でいろいろ話しかけたり、写真をとったりしていた。PAからタンジェリン独特のシーケンス・サウンドが出ると、「うぉー!」という歓声が。いよいよ盛り上がってくる。

満月だったのだが、サウンド・チェック中に雲ってしまい、ちょっと残念だったが、ローレライの時のように雰囲気は最高で、より広大な野外空間でタンジェリンが体験できると思うと、わくわくしてきた。エドガー御大の正面から2列目あたりを陣取って、その時を待った。
21:50になってスモークが炊かれいよいよライブ開始。

Tangerine04Tangerine051曲目のシーケンスサウンドで、歓声が上がる。実際にライブを体験しない限りは分からない、とてつもない重低音が響き渡る。まぎれもなくタンジェリンの音だ。しかし何だ?これは?ちょっと曲目がわからない。一瞬"Hyperborea"の"Cinnamon Road"かと思ったが、違う。Bernhardはヴァイオリンを演奏している。結局あとで、シド・バレット追悼アルバム"Madcap's Flaming Duty"の1曲目、"Astrophell And Stella"のボーカル無しヴァージョンと判明。これをオープニングにもってくるとは思わなかった。照明の効果は薄明るかったローレライの時と違って、美くしく。レーザー光線なども素晴らしい効果を発揮していた。

"Tangram"の効果音で繋いで、次の曲もわからず、これも持っていないサウンドトラック・アルバム"Flashpoint"の"Going West"だった模様。もってくるところがマイナーすぎる!(汗)

Tangerine06Tangerine07そして、ローレライで見た時のオープニングだった"One Night In Space"でベルンハルドのギターが炸裂し、歓声が上がる。スティーヴ・ヴァイ・モデルでソロを弾きまくって、これが大ウケしていた。やはりエレクトロ・ミュージックの若いファンもテクニカルなギター・ソロが好きなようだ。ローレライの時はギターの音がほとんど聴こえず、曲の実像がつかめなかったが、今回は完璧なサウンドで圧倒された。

ビジュアル的にもパーカッションのイリス・カーマが大活躍していて、とにかく激しく叩きまくっていて、全く動かないエドガー・フローゼと対照的。躍動的な現在のタンジェリンを象徴しているようだ。

続く曲は、ローレライの時から大好きになった"Boart To China"。近年のナンバーで一番好きな淡々としたお経のようなリズムの曲。イリスのマーチング・ドラムとリンダのソプラノ・サックスが素晴らしい。サウンドに問題があるのか、エドガー・フローゼはときどき、ビアンカを傍に呼んで演奏しながら何か話していた。

Tangerine08Tangerine09続いてもローレライと同じ流れで"Lady Monk"で、マイナーなシーケンス・パターンが不気味で良い感じ。"Sally's Garden"では、黒い魔女のような衣装と帽子でドレスアップしたリンダがステージ前に出てきてドラマチックなバラード調のサックス・ソロを展開。とてもレイヴ系のフェスティバルとは思えない展開だが、良好な反応の拍手で盛り上がる。

次は懐かしい1985年の"Le Park"からアップテンポのタイトル曲。非常にレア。そして1983年の"Hyperborea"から"Sphinx Lightning"のアップテンポなハイライトを演奏。これもレアな曲。どうやら、前回の来日後のレパートリーをおさらいしていく気なのかもしれない。そして、リドリー・スコット監督の"Legend"(これももってないのでわからなかった)、"One Night In Spaceのカップリングの"I Could Hear It When The Moon Collapsed On Broadway"がドラマチックに演奏される。

2chのメタモルフォーゼ・スレで若い人が「T-スクェアみたい」と書き込んでいたが・・・。そ、それを言われると・・・。微妙な気分だけど否定できず。ここまでドラマチックにサックスを吹かれたらねー。

Tangerine10Tangerine11そしてドイツのアンダーグラウンド・ミュージックだった1974年タンジェリンを世界に知らしめた"Phaedra"のシーケンス・フレーズが出てきたときは、思わず叫んでしまった。2005年ヴァージョンのアップテンポな部分の抜粋だが、これはオールド・ファンも若い観客にも大受けで、私の前で150cmくらいの女の子が髪を振り乱して踊り狂っている。70年代のタンジェリン・ドリームのライブでは考えられない・・・。この時、単独ではなく本当にメタモルフォーゼに出演して正解だったと思った。レーザーの効果も最高潮だった。

続いてチル・アウトするような静かな"Love On A Real Train"はトム・クルース主演の"Risky Business"のナンバー。今回はサウンドトラックからの演奏が多い。

"Stratosfear"のロック・ヴァージョンで観客の興奮も絶頂に達し、ベルンハルドのギターも炸裂し、若い観客が叫びまくる。今のタンジェリンの凄さを一気に発揮する曲。ローレライのアンコール時よりも感動した。かつて70年代のNHKの教育科学番組の定番BGMだった曲が、2009年の野外レイヴで激しく演奏されることになるとは・・・!

なんか燃え尽きてしまって、これで終わったほうが良かったのかもしれないと思ったが、まだ本編は終了せず、昨年出たシングル盤の曲"Angels In Barbed Wire Robe"がプレイされる。このライブがワールド・プレミアらしい。"Midwinter Night"もゆったりした雰囲気で、サックスが効果的。しかしここまでメロウな雰囲気になると、もはやシンセサイザー・トリオだった頃とは別バンドといってもいいかもしれない。

本編ラストは"Peter Gun"のテーマのような"Leviathan"。ローレライでも中盤に演奏された。なんか陰鬱に盛り上がって不安を残して終わっていく感じ。

アンコールの拍手と歓声が続くが、もう出演予定時間の90分がたってしまっていた。しかしタンジェリンは再びステージに登場し、1989年の"Lily On The Beach"を演奏。ここでもサックスが効果的にフィーチャーされていた。続くは無機質ながらも温かみを感じさせる"Hyperborea"のナンバー、"Cinnamon Road"で、ここで演奏されて、1曲目がやはりこの曲でなかったのだと確信。ギターは控えめで、本来のトリオ時代のタンジェリンの音である。

後期ヴァージン時代の曲が続き、またまたサウンド・トラックでマイケル・マン監督の『ザ・クラッカー』"Thief"から"Scrap Yard"とレアすぎる選曲。今回演奏されたサントラ曲は4曲もあって、これなら最初にやったサントラの『恐怖の報酬』なんかも演奏してほしかったと思ったり。ギターのカッティングで攻める奏法がウケていた。

もう持ち時間を大幅にオーバーしているにもかかわらず、タンジェリンは4曲目のアンコールに突入。現ラインナップに近づいた2005年の"Jeanne D'Arc"から"La Joie"をダメ押しのようにドラマチックに演奏。

結局、持ち時間を15分オーバーしてようやくライブは終了。最後にエドガー・フローゼがマイクを持ち、Linda Spa、Iris Camma、Thorsten Quaeschning、Bernhard Beibl の順番にメンバーを紹介。感謝の言葉を述べて、"Maybe to next time, Arigato, Sayonara!"と日本語で挨拶。興奮の絶頂で終了。もう何も言うことはないほど完全燃焼しました。

友人とステージ前で茫然自失状態となっていたら、全く見知らぬ若いカップルが、私のタンジェリンTシャツを見てか、「いやー!素晴らしいライブでしたねー!」と握手を求めて来た。「本当に良かったですねー!」と2人と固い握手を交わした。

この瞬間。本当にメタモルフォーゼの出演で、良かったと確信。若い人たちにとっては伝説でしかなかった、全てのシンセサイザー・ミュージックの元祖のタンジェリン・ドリームをあまり予備知識もない状態で、最高の環境で生で体験してもらえて、本当に良かった。後で2chのメタモルフォーゼのスレッドでもダサかったとか、思ったよりつまらなかったとかいう意見もあったが、何よりも、生きている間にタンジェリンを体験できたこと、そして70年代に遡って彼らの作品を聴いたとき、現状のレイヴなど凌駕するほどいかに最先端を行っていたかを知ってもらえる機会が作れたことを思うと、このフェスティバルに招聘してくれた主宰のMayuriに、スタッフに心から感謝

友人と温泉旅館に戻って、爆睡。エドガー・フローゼも温泉につかったのだろうか

Edgar Froese / Keyboards, Guitar
Thorsten Quaeschning / Keyboards
Linda Spa / Sax, Flute, Keyboards
Iris Camma / Percussion
Bernhard Beibl / Guitars, Violin


1. Astrophell And Stella-bridge with Tangram Sounds (Madcap's Flaming Duty, 2007)
2. Going West (Flashpoint, 1984)
3. One Night In Space (Views From A Red Train, 2008)
4. Boat To China (The Anthorogy Dagades, 2008)
5. Lady Monk (c/w Sleeping Watches Snoring In Silence, 2007)
6. Sally's Garden  (Choice, 2008)
7. Le Parc (Le Parc, 1985)
8. Sphinx Lightning (The End)-Nice Bridge (Hyperborea, 1983)
9. Legend (Legend, 1986)
10. I Could Hear It When The Moon Collapsed On Broadway (c/w One Night In Space, 2008)
11. Phaedra (Phaedra 2005, 2005,1974)
12. Love On A Real Train (Risky Business, 1983)
13. Stratosfear (Stratosfear, 1976)
14. Angels In Barbed Wire Robe (Fallen Angels, 2008)
15. Midwinter Night (Turn Of The Tides, 1994)
16. Leviathan (Views from A Red Train, 2008)
encore:
17. Lily On The Beach (Lily On The Beach, 1989)
18. Cinnamon Road (Hyperborea 2008, 2008,1983)
19. Scrap Yard (Thief, 1981)
20. La Joie (Jeanne D'Arc, 2005)

オフィシャル・サイトのTD FORUMによるセットリストを参考にしました。

最後に1983年に見た時のチケット
Tangerinedream83

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Tangerine Dream 伊豆Metamorphose part1

Part1 鰻、温泉、サイン会

Tangerine Dreamの1983年6月以来26年ぶりの日本公演を、9月5日に伊豆のサイクル・スポーツ・センターで開催された、Metamorphose09で見た。タンジェリン・ドリームを見るのは、1983年6月28日の大阪フェスティバル・ホール2008年7月18日にドイツ、ローレライのProg Fesで見て以来、3度目。メタモルフォーゼは、過去にあのAshraManuel Gottschingを2度も呼んでいて、E2-E4の完全再現ライブをさせていたりして、ジャーマン・エレクトロニクス・ミュージックの黎明期を築いたミュージシャンに敬意を払っていることがよくわかる。

タンジェリンについての個人的な概要は、昨年見たローレライの感想でいろいろ書いているので、そちらを参照していただくとして、メタモルフォーゼのライブに絞ってレポート。

3月に出演者のラインナップに加わったことが発表され、すぐにチケットの先行抽選販売に申し込んで当選。当日券が1,3000円のところ、9,500円とかなりの割引率。26年前は行けなかった友人とレンタカーで見に行くことにし、2,000円の駐車場券も予約し、1人で行くことになった場合に備えて、2,500円テント券も予約。チケットは公演2週間前に届いた。友人がレンタカーを借りてくれることが確定したので、テント券は不要となり、mixiでテント券を探している方に打診し、買っていただいた。

Izu01Izu029月5日当日、溜まっていたマイレージの無料航空券で飛行機で羽田に飛んで友人と合流し、3,890円の自由席の新幹線で三島駅に。予約していた1日9千円代のレンタカーを借りて、タモリもお勧めという三島のうなぎを食べることにする。店はレンタカー屋のおねーさんに勧めてもらった「うなよし」に決め、現地に向かうも凄い行列で、炎天下に店の前で30分、店の中で30分待つ。しかし、それだけのことはあり、口どけするほど素晴らしい2,950円の「上うなぎ丼(うなぎ1.5匹分)きも吸物・香の物付」を食べて、一生に一度の贅沢で幸せな気分になる。

その後、予約していた 会場最寄の修善寺にある1人5,880円の温泉宿に到着、露天風呂で疲れをとって、ひと眠りする。タンジェリンの出演時間は21:50からだったが、直前になって、急遽19時からHMVブースにてサイン会が行われるとの情報があったので、16時半ごろ会場に向けて出発。

Izu03Izu04Izu0517時前に到着。思っていた以上に凄い人で、WIREとはまた違った若いレイヴ層の幅の広さを実感する。天気も良くて凄くいい雰囲気。紙製のエコなリストバンドを貰って、会場に入る。タンジェリンの出るSolar Stageではすでに1番目のゆらゆら帝国の演奏が始まっており、かなりの観客も集まっていた。初期ピンク・フロイド風のサイケデリック・サウンド。

Sign00とりあえずサイン会のあるHMVブースに行き、CDを買ってサイン会の整理券を貰う。友人はフェードラの紙ジャケを買ったが、私はEASTGATEレーベルの日本盤紙ジャケで持ってないものを適当に買った。サインは去年見たLoreleyのコンサートのDVDを持参したので、インナースリーヴにしてもらうことにした。

Izu06Izu07膨大な屋台ゾーンが観客スペース後方に並んでおり、食器などは100円のデポジットをとって、ゴミステーションで払い戻すという効率的というかドイツとかでよくやる手法がとられていた。日が落ちて満月が出て雰囲気のある会場で、ビール、タンドリーチキン、タイラーメンなどを食べる。

Sign01Sign02Sign0319時前にHMVブースに再度行く。本当にEdgar Froeseを含むメンバー全員が登場し、ブースの席に横1列に座った。海外でのファン・イベントなどでもフローゼ御大はめったに顔を出さず、Linda SpaとIris Camaaの女性メンバー2人だけが参加するファンの集いなどもあったようなので、これは貴重だった。ラインナップは去年のローレライの時と同じで、安定している。エドガー・フローゼは黒のカウボーイ・ハットをかぶってサングラスを着用。彼の新しいパートナーのBianca Acquayeと思われる女性が脇に立って、ひたすら写真を撮っていた。

ブース前は写真を撮る人で溢れ、思ったより若い人達も集まっていた。皆、伝説のグループに興味があるようだ。やはり並んでいる層は年配が多く、2ちゃんねるのメタモルフォーゼ・スレに「おっさんホイホイ」。と書かれてしまったほど・・・。右から順番にThorsten Quaeschning, Edgar Froese, Iris Camaa, Linda Spa, Bernhard Beiblとサインを貰っていく。

自分の順番が来て、ローレライのDVDのインナー・スリーブを渡し、「去年ローレライまで見に行きました。」と言いながらサインを貰っていく。エドガー・フローゼ御大の時は、めちゃめちゃ緊張して、「26年前にも大阪で見ました。」と言うと、「おー!」と唸ってくださった。握手もしてもらい感激。その時はテンパっていたが、「この手があのZeitを含む数々の名作を作った手なのだ・・・」と思うと、後になって恐れ多い気持ちになる。イリスとリンダは、近くで見ても凄く美しくて、華があるなーと思った。彼女たちの加入はタンジェリンに新しい方向性と活力を加えたと実感。

若い人たちもCDを買ってサイン会の列に並び、海外から来たと思われるファンの姿も見えた。(後にオフィシャル・サイトのフォーラムを読んで解ったが、オフィシャル・サイトの応募によって招待されたフランスのファンらしき人もいた。)少し時間を残して、列がとぎれたので、サイン会は終了。メンバーは歩いて、次のBill Laswell presents Method Of Defianceのサウンド・チェック中のバックステージに戻っていった。

Mod01ほどなくBill Laswell presents Method Of Defianceの演奏が開始。ビル・ラズウェルはフレッド・フリス、アントン・フィアーとトリオでMASSACREのナンバーを演奏したPulse From New Yorkを1984年に、ジョン・ゾーン、ミック・ハリスという凶暴なラインナップのPain Killerを1991年、京都西部講堂で、元クリームのジンジャー・ベイカーを交えたMaterialを1992年に見て以来4度目。ゲストの近藤等則MISJA MENGELBERG'S I.C.P.ORCHESTRAを1982年に、IMAを1990年に見ている。今回の内容はターンテーブルとラップを駆使したドラムンベースで、Bernie WorrellもいてMaterialに近いものを感じた。

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