King Crimson 結成40周年記念エディション
Porcupine TreeのSteve Wilsonによる5.1chサラウンド・ミックスが話題のキング・クリムゾンの結成40周年記念リマスター&リミックス盤。最初に『クリムゾン・キングの宮殿』『レッド』が発売され、少し遅れて『リザード』も発売された。
かなり前に買っていたのだが、周りの友人・知人が安い輸入盤を買っていたのに対して、倍の値段のする国内盤紙ジャケで買ってしまい、気が引けてレビューが遅くなってしまった・・・。
当初タワレコで輸入盤が2千円代で売っているのを見つけて、即買おうと思ったら、携帯メール会員になると6千円以上で10%OFFということで、一旦場所を離れて携帯で会員手続きをとって、戻ってみると、なんと売り切れてしまっていたので、もう聴くモード突入済みだったので、渋々国内盤を買ったという次第。で、国内盤で統一しないとコレクション的に見栄えがよくないので、ついついリザードも国内盤を買いました・・・。ポイントとかで割と安く買えたけど。
うちのオーディオはDVDオーディオ再生可能で、一応サラウンド・アンプなので、それで1stを聴いてみると、とても40年前だとは思えない音質と音圧で、仰天。これ録音しなおしたんじゃないの?と思うくらい・・・。一音一音の分離とダイナミックレンジが凄まじすぎる。ハイドパークの映像は、まあオマケという感じ。ストーンズのほうのビデオに入っている、フリップが舞台の袖から腕組みして演奏を見ているシーンのほうが衝撃的だった。
『レッド』のほうは音楽にも増して、ボーナス映像のフランスのTV局ORTFの1974年3月22日のスタジオ・ライブのビデオがとにかく凄すぎて、腰を抜かしてしまった。ブートで音だけは聴いたことがあるが、映像を見るのは初めてで、しかもこんなに高画質の状態で保管されていたとは・・・。よくぞ発掘してくれたという感謝の秘宝。
昔、キング・クリムゾンの映像を始めて見たのは、25年前の話。友人の家で、ドイツのBeat Clubの"Lark's Tongues In Aspic Part1"として後にレーザー・ディスクなどで公式発表された映像だが、見せてもらったのは砂嵐のようなメチャクチャなノイズの向こうから、チラッチラッとクリムゾンらしい絵が見えるブート・ビデオで、友人はそれに大金を払ったらしい。そのくらいの苦労をしないと、動くクリムゾンは見ることができず、当時はそんな画像でも食い入るように見たものだった。
ほぼどんな音源や映像も、ちょっと待てば何の苦労もなく入手できるようになった現在、このビデオも実にあっさりと「オマケ」として公式発表されて、喜びと共にある種の脱力感もあった。「せめて10万円くらいで売れよ・・・」という気がした。それほど貴重な映像なのだ。10代の頃にこれを見ていたら、失禁・脱糞・のた打ち回って狂喜していただろう。今、感動しつつも、どこか冷めた感じで見てしまえる年老いた自分が哀しい・・・。
リザードは演奏者が多いので、サラウンドで聴くと、もう凄いゴージャズな気分になる。ビッグ・バンド並の音圧で、レコーディング風景がそのまま堪能できる気分。これのみ映像無しで、動くイアン・マカロックやゴードン・ハスケルも見てみたかった。
『レッド』のスリーヴとライナー・ノーツの曲目にプリント・ミスがあり、DVDオーディオが「1,2,3,4,5,6,7,8,6」となっていて、CDのほうは「1,1,2,3,4,6,7,8」となっている。それで発売直後に回収されたのか、どこのレコード屋からも消えてしまっていた。タワレコのコーナーに貼り紙がしてあって、WHDエンタエイメントに電話したら、修正版を送ってくれるということで、電話して送ってもらった。ミス・プリント版はそのうちプレミアがつくといいな・・・・。
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