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2010/07/11

2010年上半期に見に行った映画

2010年上半期に見に行った映画は下記のとおり

アサルトガールズ
サロゲート
板尾創路の脱獄王
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
アバター (2回目)
シェルター
マイレージ、マイライフ
第9地区
ウディ・アレンの夢と犯罪
月に囚われた男
ウルフマン
シャッター アイランド
パリより愛をこめて
処刑人2
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
アウトレイジ
サバイバル・オブ・ザ・デッド
アイアンマン2
ザ・ウォーカー
ユニバーサル・ソルジャー・リジェネレーション
ダブル・ミッション
ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い (下半期1回目)

暇つぶしにしかならないストーリーも覚えていないような映画がほとんどでしたが、
疲れているときには、そういうのを選んで見に行ったのでした。

良かったのは

板尾創路の脱獄王
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
第9地区
ウディ・アレンの夢と犯罪
処刑人2
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

・「ミレニアム」はスウェーデンのベストセラー映画化。すごく新鮮だった。

・やっと見られた「第9地区」、あえて公開をワールドカップにぶつけてみたら
よかったのにと思う、南ア人種隔離政策SF宇宙人映画。

・ウディ・アレンの新作は、喜劇を悲劇にしただけで、いつもの安心なアレン節。

・カルト的人気を誇る「処刑人」待望の続編は、とにかく1作目のファンなら大満足の内容。

・「板尾創路の脱獄王」は個人的に板尾のファンなのを除いても、かなりおもしろかった。
松本の映画は見に行く気にならないが、板尾の作品ならまた見たいと思う。

・「アバター」は納得いかなくて2回目見たけど、やはり脚本がダメダメだった。

・デヴィッド・ボウイの息子が監督した「月に囚われた男」は「サイレント・ランニング」
系統で、低予算SFとしては悪くなかった。

・北野武の新作はキャッチーすぎて、座頭市以来久々に大衆向けに作った感じ。

・「ユニバーサル・ソルジャー」正当な続編はB級駄作アクションだった前作よりも
遥かに良い出来。巨匠ピーター・ハイアムズが撮影監督をしていて、画面が締まって
いい感じだった。ちなみに監督はハイアムズの息子。

ワーストは押井守の「アサルトガールズ」

下半期1作目の「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」は
早くも今年のベスト。コメディとしてはこの10年位で最高傑作でした。

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コメント

小生の今年上半期ベスト1映画は、藤本幸久監督作品「One shot One kill」である。
普天間基地移転問題が連日のように騒がれているが、そもそもそこに駐留する「アメリカ海兵隊」とは何者なのかの一断面を伝える作品である。

映画のポスターのキャッチコピーにはこうある。
「人は人を殺せるようには、できていない。では、どうすれば、普通の若者が戦場で人を殺せるようになるのか。サウスカロライナ州パリスアイランド。米海兵隊ブートキャンプの12週間。毎週ここに500人〜700人の若者たちがやって来る。」

彼らの大半はアメリカの貧困層に属している。海兵隊を志す動機は様々であるが、共通するのは「閉塞感のある生活を打ち破って、自分自身の人生を切り開きたい。」という思いである。除隊後得られる奨学金を使って「大学へ進学して学びたい。」という若者も多い。

入隊した若者に、朝から晩まで一秒の隙間もないほどの教官達の怒号が降り注ぐ。「疲労と衝撃が、一般人から兵士への変容を容易にする」と教官は言う。
行軍で、格闘技で、射撃で、反射的に体が動くようになるよう、何十万回と同じ動作を繰り返す。かくして、個人の思考力、判断力は消失し、上官の命令には絶対服従、戦場では反射的あるいは条件反射的に敵に立ち向かう殺人マシーンができあがるのである。

12週間の訓練の後、彼らは歩兵学校などでさらに数ケ月の訓練を受ける。こうして1年間に2万人が新たに海兵隊員となるが、その8割は早ければ半年ほどでアフガニスタンやイラクなどの前線に送られ、戦場に立つことになる。

淡々とフィルムを回すことに終始した映画はここで終わる。

小生は興味が湧き、彼らがその後どのような運命をたどるのかを調べてみた。
アフガンやイラクに送られた海兵隊員の300人に一人は戦死、30人に一人は身体に重大な障害を負い、3人に一人は精神に重篤な傷を負い、社会への復帰が困難になっていた。

無事戻った若者の85%は希望通りに奨学金を得て大学に進学するが、戦場でどこかが壊れてしまっているため勉学どころではなく、卒業できるのは15%に過ぎない。

映画の中で繰り返しインタビューされるニキビ面の数名の若者達が、戦場から帰還後いかなる人生を送ったのか、藤本監督には是非続編を撮ってもらいたい。
ベトナム帰還兵達も社会適応できず、数十万人規模でホームレスになっている現状を考えると、あの純粋な若者のうち何名かは心を病み廃人となっているに違いない。それを白日の下に曝すことにより、この映画は本当の使命を果たすことができると思う。

さらには、普天間基地に配属された連中が、恋人と万座ビーチで戯れ、アメリカンビレッジで食事し、「島唄」でネーネーズとカチャーシーを踊る姿を挿入するのを忘れてはいけない。

投稿: 潤次郎 | 2010/07/19 19:58

>潤次郎さん

"One shot One kill"ドキュメント版「フルメタル・ジャケット」ですね。

機会があればぜひ見たいと思います。

投稿: tangerine | 2010/07/23 20:24

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