追悼 Peter Banks (Yes) 1947-2013
Yesのオリジナル・ギタリスト、ピーター・バンクスが3月7日に自宅で亡くなったとのこと。65歳。遂にイエスからも故人が出てしまったかと思うと、年月の経過を感じて寂しい。
1969年のデビュー・アルバム"Yes"と1970年のカンド・アルバム"Time And a Word"(時間と言葉)に参加後、オーケストラの導入に反対して他メンバーと対立し、解雇という形となる。
その後は"Flash"を結成し、長編のプログレ路線を展開しつつも、ギター・サウンドはソリッドな初期イエスのサウンドを継承し、3枚のアルバムを作成。
Focusのヤン・アッカーマンをゲストに迎えてのソロ・アルバムを作成するなど精力的に活躍していたが、その後の40年の活動は地味で、近年はたまにプログレのトリビュート・アルバムに参加する程度だった。
やはり彼の脱退後に参加したスティーヴ・ハウの影響力が強すぎて、イエスのギタリストとしての印象は薄かったし、正直ハウの加入無しにイエスの成功は無かったと思う。
ハウとの比較なしに1人のギタリストとして評価した場合、Flashやソロでの繊細かつワイルドでソリッドなプレイは素晴らしいものだった。
ピーター・バンクスは98年に出た2枚組発掘BBCライブ音源CD、"Something's Coming: BBC Sessions 1969-1970"を監修し、当時の貴重な思い出をライナーノーツで語っていた。解雇されたこととスティーヴ・ハウに対しては当時もまだ根に持っていたよう。
BBCライブを聴くと、ジョンのソフトなボーカルに対して、ブラッフォード、ケイ、スクワイア、バンクスともに「固い」音を出すミュージシャンだったので、イエスそのものが凄く硬質なイメージ。
ハウのギターではあったが、ピーター・バンクスの参加曲"Astral Traveller"を2009年12月のイエスのミュンヘン公演で聴けたのは貴重な思い出。
1991年頃に再結成した8人イエスのライブに1度アンコールで飛び入りすることになり、楽屋で待機するも、直前に断られて失意で帰ったという噂だが、これは実現させてほしかった。
これを気にピーター・バンクスの再評価が進むことを望みたいです。
http://www.youtube.com/watch?v=FXaPKDd7oGQ&feature=player_detailpage
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コメント
次項クライヴは難病を患っていた為早逝してしまいましたが、
ビートルズ&ストーンズの面々は言わずもがなウッドストック前後に
デビューした方々が還暦を超え70歳を迎えようとしています。
昨年は私の大好きなディープ・パープルのジョン・ロード
(1941年生)も亡くなりました。中高年のロックファンには
辛い時期が訪れようとしていますね。
投稿: himajinmetal | 2013/03/20 17:30
>himajinmetalさん
ストーンズは初期にブライアンを亡くして以来は、みんなしぶとく生き残っていますね。50周年とか凄いです。
ジョン・ロードの他界は私もショックでした。パープルのメンバーで一番好きだったので、ドン・エイリーに変わってから何となく聴く気がしなくなって…。
85年の再結成の時2回と93年のジョー・サトリアーニが代打登板した時に大阪城ホールで見られたのは最高の思い出でした。
投稿: tangerine | 2013/03/20 23:32
私は85・91・93年と3回行きました。
(91年はジョー・リン・ターナーがボーカル)
いずれも大阪城ホールでしたね。93年はリッチー来日直前に脱退~
代役サトリアーニの告知を前に呆然と立ち尽くしたのを思い出します。
投稿: himajinmetal | 2013/03/22 00:10
>himajinmetal
ジョー・リン・ターナーのパープルを見ておられるのですね。レアですねー。当日まで迷っていたのですが、行きませんでした。ジョーは好きなのですが、パープルには合わないかなと思い。
サトリアーニの代打の時は新聞で見て、サトリアーニのパープルでのプレイを見たくて急遽行ったのでした。
リッチー不在で希望者にチケット払い戻しが行われ、そこに当たったらしく、前から10列目くらいで見ることができました。
リッチーはその後再結成RAINBOWで3回見ましたが、ハードロック・ミュージシャンとしての最後の輝きという感じでした。
投稿: tangerine | 2013/03/22 05:22