KARASIA 大阪城ホール 2013年10月23日24日 part1
■注意:曲目全セットリストのネタバレが含まれています。これからコンサートをご覧になる方は、ご注意ください。
10月23日、24日に大阪城ホールにて開催されたKARA 2nd Japan Tour 2013 KARASIA大阪公演を鑑賞しました。
2回のソウル公演、東京ドーム公演を合わせると23日が記念すべきKARAの20回目の単独コンサートということで、私の地元での公演ということもあり気合を入れて現地に向かいました。
前回の大阪公演も、先の横浜・名古屋では足が完治せず、大部分を椅子に座ってパフォーマンスしたニコルがダンスに復帰し、ソロ・ステージも"Beat It"が復活するという奇跡の展開を見せており、観客も異常な盛り上がりを見せて、メンバーにも深い思い入れのある公演でした。
今回は初日23日はハラちゃんの体調不良というアクシデントがあるも、他のメンバーで不在パートをカバーし合い、ハラちゃんも復活して最後の最後にハラのソロ・ステージで締めくくるというKARAのコンサート史に残る感動的な公演でした。1人が倒れることで結果的に5人の結束力を再確認でき、逆境に陥るほどKARAはその秘めた力を発揮できるのだと。
そして2日目の24日はパフォーマンスの完成度もより磨き抜かれたものとなり、KARA本人達も大阪独特の「えげつないノリ」を自らアピールして観客も強烈に盛り上がり、韓国本国からの遠征ファンも多くて「今日DVD収録しても良かったんじゃないか」と思うほどの奇跡的なステージでした。
ハラちゃんの体調不良の件に関しては前回のブログにレポートしておりますので詳細は省き、今回は横浜公演初日と比較しての全体的なレビューを綴りたいと思います。
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横浜公演からの主な変更点は下記のとおり
・"HANABI"と"Winter Magic"の曲順の入れ替え
・ギュリのソロステージの大胆な曲目日替わり変更
・ピエロのパフォーマンス箇所、登場数2回から1回への変更。
・YAMA & HOTCHICKSのパフォーマンスのカット
2日間ともあいにくの雨天で、傘で埋め尽くされた会場前に並んで入場。多くのファンの頭の中で鳴り響いていたのはもちろん名曲『アンブレラ』だったのではないでしょうか。
雨天にもかかわらずグッズ売り場は盛況で、今回「完成度が非常に高い」という噂のパンフレットを購入。前回のツアーのパンフレットはKARASIAソウル公演の写真集のようなもので、スタッフや日程等に関する詳細が一切省かれており、ツアーパンフとしての機能を果たしていないものでした。入り口で無料で配っていた小冊子のほうがメンバーの意気込みやスタッフの詳細などが書かれた素晴らしいものだったので、今回も販売品には期待していなかったのですが、メンバーの撮りおろし写真、各自の長文のコメントや手書きのコメント、スタッフの詳細、ディスコグラフィー、歴史を綴るレビューなどが書かれた価値の高いものでした。
今回は両日ともアリーナ席で23日が66列目、2日目が54列目と後方右寄りでしたが、サブステージに近く、トロッコの通路にも近かったので、近くで見られる後半のステージに期待が高まりました。
初日に席に座って待機していると、私を含む周辺の数人に対して「サプライズイベントにご協力いただきたいのですが」と男性から声をかけられ、「KARA..ing」と書かれたA4用紙を渡されました。6月のファンミーティングのように「今贈りたい~」で掲げてほしいというもの。
よく聞くと韓国KAMILIAが発起人となった5人での活動を願うイベントで、印刷物は「5000枚しか」用意できていなくて、警備スタッフに持ち込みを拒否されたり没収されたりして難航中とのこと。
私は普段はこの手の私設ファン団体によるサプライズ・イベントには慎重で、それぞれのファン団体が独自のサプライズを企画するなどしてコンサートの進行に支障があった場合などを危惧する性格なのですが、「5000枚も準備したの!それを会場まで運搬して一人一人に配るのがどんなに大変なことか!」と思い、昨年のソウル公演でのサプライズも生で見ていたので、韓国では承認されている日常的な文化であることを理解し、受け取らせていただいた次第です。
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両日ともほぼ定時に公演がスタート。アリーナ後方からはステージの背景全体を埋め尽くしたビデオ・スクリーンの精度や、照明やレーザービームの効果が完璧な状態で見ることができ、悪い席ではありません。
余談ですが、ステージの両側でなく背景そのものを巨大なスクリーンにするというアイデアを発案・実施したのはKISSの1996年の再結成ツアーあたりが最初だったと思います。そのKISSがKARAの2日前の21日に大阪城ホールで公演していたのも何かの縁でしょうか。
スクリーンの映像は抽象的なものからメンバーが仮面舞踏会のマスクをつけていくものへと進み「ルパン」の演出と分かります。
今回は横浜ではよく見えなかったメンバーのフライングによる降下もしっかりと確認できました。
やはりいきなり「ルパン」からのオープニングはインパクトが大きすぎて、いきなりアドレナリンがマックス状態。続く「ジャンピン」もスクリーンの「Jumping!」と文字を使った映像が美しく効果的でステージ全体を盛り上げていました。
初日、最初のMCでギュリが「大阪の皆さん、おあわわわ、おひさしぶりです!ギュリです!」と噛み噛みになって、「ああいつもの絶好調のギュリだ!」と安心。
その後のMCは各自が大阪弁を駆使したもので、ジヨンは「浪花 (なにわ) の皆さん!儲かりまっか!ジヨンです!」と挨拶し、ワンレベル上の大阪弁を披露。
ギュリの「うれしいやん」などの大阪弁はちょっとたどたどしいところが余計に可愛くて萌えてしまいます。
ニコルのフライングに挑戦したMCなどは横浜と同じ。ジヨンが「今回もギュリ姉さんががんばってくれました」と言うと歓声。ギュリがInstagramに投稿していた「救心」を飲んで恐怖から来る動悸・息切れを和らげていたのかもしれません。
ハラちゃんが「盛り上がる準備OKですか~!」と煽るも、今思えば初日はちょっと元気なかったかもしれません。
"PANDORA"、"Damaged Lady"のパフォーマンスは圧倒的という言葉しか見つかりません。会場の公式応援もアリーナで聞くと大きくてステージを最大限に盛り上げていきます。
初日はハラちゃんが終了後に倒れてしまいましたが、暗転するまで気絶するのを堪えた気力の強さには感服です。リフトで昇降するステージなので、もし落下したら大事故になっていたことを思うとぞっとします。
フライングにせよ、昇降ステージにせよ、花火などの仕掛けにせよ、メンバーは命がけでステージをこなしているのだと。ステージスタッフも誰一人として些細なミスも許されず安全のための完璧な仕事を要求されているのだと思い知らされます。
初日は4人で披露した"2Night~Miss U~Pretty Girl"ですが、今思えばハラ抜きであの3曲をよく一瞬で4人用にパート換えフォーメーション換えできたものだと。あの時は動揺してて誰が代わりにハラのパートを歌ったのか覚えていませんでした。
過去にもスンヨンが骨折した時や、ギュリが声帯の手術をした時の欠席、ニコルが足を負傷した時などの4人のフォーメーション、ギュリが欠席しニコルも椅子に座って実質3人でパフォーマンスした沖縄のステージなどありましたが、事前に準備できたものであり、今回のようなとっさの判断でフォーメーションを決められたのは長い経験を持つKARAだからなせる技でした。
2日目のパフォーマンスは5人で完璧にこなし、"2 Night"が今回の初披露曲でのハイライトであり最高にレアなパフォーマンスであると感じました。黄色い衣装の可愛さや明るくダンサブルなパフォーマンスが今のKARAに絶妙にマッチしていると。本国では活動曲でもなかったこの曲にダンスで新たな命を吹き込み芸術的に仕上げています。DVD化で見るのが一番楽しみな1曲。
KARA KIDSの"Rock You"では前会場よりジヨンがサプライズ登場しており、今回も2日目はヒヨコの着ぐるみを来て登場。「チキンラーメンの着ぐるみみたい」と思っていたら、後のMCで本当にチキンラーメンの着ぐるみを前日に買ったものとジヨンがMC。大阪で開発・発売され55年の歴史を持つインスタントラーメンの元祖であることを知ってか知らずか、ジヨンの口から発せられたことで、生まれた頃からチキンラーメンを食べている大阪人としては感無量です。
ジャイアント・ベイビーがちびっ子ダンサーに加わることでジヨンは「進撃の巨人」か、ガリバーのようにコミカルに映りますが、やはりこのコーナーを「衣装チェンジの休憩時間」ではなく、子供達が努力して作り上げたパフォーマンスとして評価してもらえるようアピールしたかったのではないでしょうか。
ソロコーナーは予定どおりスンヨンの"We Will Rock You"から開始。前回「フレディー・マーキュリーのように短いマイクスタンドを持って」と書いてしまいましたが、短いマイクスタンドを持ってパフォーマンスしたのはハラのほうで混同してしまっていたようです。スンヨンは普通のマイクでした。
女性ダンサー群が「SEUNG YEON」と書かれた巨大フラッグを振りながら登場。背景は燃え盛る炎の映像。横浜の初日には少々ぎこちなくも見えましたが、回数を重ねるごとにスンヨンのロック・パフォーマンスにも磨きがかかっているように感じます。
そして問題のギュリのソロ・ステージ。
そして私は以前の「一分の隙もない、完璧主義者である表現者としてのギュリ」のソロ・ステージが、「カラオケが大好きで歌手を目指しました」という少女をあえて表現したとも思える、萌え狂うほどキュートでアイドル色全開の乙女のギュリに変わる瞬間を2日に渡って見せ付けられて、爆死することになります。
さらにその後のトロッコで数メートルの距離に移動してきたギュリと目が合ったことで
「ブログのレポート?何それ?そんなもんはクソくらえだ!」と力の限り「ギュ~リ~!」と叫びまくり、ブロガーの使命放棄で暴走することになろうとは思いませんでした。
part2に続く。
Osaka Castle Hall 23. 24. October, 2013
■Setlist
01. Lupin
02. Jumping (Japanese Version)
MC
03. PANDORA
04. Damaged Lady
05. 2Night
06. Miss U
07. Pretty Girl
Rock You / KARA KIDS with Ji Young (Dance Performance)
08. We Will Rock You (Queen) / スンヨン・ソロ
09. CHE.R.RY (YUI) / ギュリ・ソロ (23日)
09. KISSして (Gyuri+ 柴崎コウ) / ギュリ・ソロ (24日)
10. We Found The Love (Rihanna) / ニコル・ソロ
11. Glamorous Sky (中島 美嘉) / ハラ・ソロ (23日はラストに移動)
12. Young Man (Y.M.C.A.) (西城秀樹・Village People) / ジヨン・ソロ (23日)
12. 学園天国 (フィンガー5) / ジヨン・ソロ (24日)
13. HANABI
14. Runaway
15. Winter Magic
Clown Performance
16. Bye Bye Happy Days
17. Girls Power
18. My Boy (Japanese Version)
19. Thank You Summer Love
20. Go Go Summer!
MC
21. Jet Coaster Love
encore
22. Mr.
23. Sweet Days (Japanese Version)
MC
24. 今、贈りたい「ありがとう」
25. STEP
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コメント
あははは(^^;
レポートありがとうございます!
最後の一文はまさにエヴァンゲリオンの咆哮ですね!
投稿: tak | 2013/10/27 09:28
おはようございます、 tangerineさん。
大阪には、"大阪の"のりがあっていいですね。
日本語の味を知っているKARAにとって心地よかったのではないでしょうね。
ところで私もハラちゃんの抜けたフォーメーション、パートの担当どうやって振り分けたのか?ずっと疑問に感じておりました。ぶつかったり、かぶったりしなかったのでしょうか?このブログで解き明かされると思っていたのですが、現場にいたtangerineにとって心情それどころでなかっと察します。興味で見たかったと思いましたが、もう2度と見せて欲しくないです!!!
"KARA..ing"いいですね。日本では署名による経営陣への訴え、韓国の方による本人たちへの訴え、相乗効果があって直接ファンの気持ちが伝えられてGoodですね。できれば他の会場でも続けて行けが効果大ではないでしょうか。私も参加させて頂きたいです。
そういえばグッズ販売時間が15:00となっていましたが、時間切れで購入できないといった状況にはならなかったのでしょうか?特にペンライトは必須ですからね。
part2へ続く・・・
投稿: b.t | 2013/10/27 10:23
まいど!よっしぃーです!
今回のKARASIA2013は大阪2DAYSからの参戦となります。
23日は1人で24日は家族での参戦だったので23日に並んでグッズを購入しました。
昨年の横浜初日に雨降る中グッズ売り場で並んだ記憶がよみがえります。
今回は案外早く購入出来たので連れの車の中でKARASIA東京ドームDVDですでにテンションをMAXにして会場入り。
連れとはチケットの購入が別々だったので会場内ではよっしぃーは一人ですが「6列目トロッコロードから3番目」という神席でした。
この席が4曲目終了後におこる「ハラちゃん事件」を目に前で目撃してしまう事になりました。
ステージが上昇していき暗転するかしないかのタイミングで右から2人目のメンバーが後ろに倒れて「どかっ!」と音がしたようにも感じました。
ツアー前から騒動もあり「あ〜ニコルが真ん中にいったな。」「ギュリ右端にいった。」位のノリだったので右から2人目が誰とは分からず隣の女子2人と「誰?ハラちゃん?どかっと音したで!」とパニくっていました。
ハラちゃんの状態は分からずじまいでメンバー再登場。
ギュリの説明と残りのメンバーが「大丈夫ですって!盛り上がりましょう!」という言葉の裏には「ここでKARASIAを中止にしたら頑張っているハラちゃんも責任感じるだろうから心配だと思うけど声援を送ってハラちゃんに届けてあげて!」という意味が込められているように感じました。
ハラちゃんがかけた後のフォーメーションはやや左右非対称になってしまって非常に寂しいと感じましたが、歌のパートはハラちゃんの次に歌うメンバーがカバーして次に自分のパートを歌っていたと思います。
だいたいがニコルとジヨンがその役になってたようで2人はいつも以上にアイコンタクトをしていたと思います。
「2NIGHT」の黄色の衣装とダンスはおっしゃる通り!
完全に「萌え〜」でした。メンバーも本当に楽しそう。
余談ですが前出の連れは24日の参戦予定が無かったのですが「ハラちゃんが復活しての完璧な2NIGHTを見たい!」という理由だけで参戦してました(笑)
ソロコーナーについてよっしぃーは素直にごめんなさいします!
セトリで曲目だけをみたら「スンヨンとニコル以外日本語のカバーばかりでなんと安易な!よっしぃーはKARAを応援しているのに知らん歌聞かされても‥!」と思ってたので結構な酷評をしていたと思います。
しかしながらメンバーのオリジナルかと思うくらいの圧倒的な歌唱力とパフォーマンスに完全にやられました。
家に戻る間に早速ネットで調べ上げた位です。
でもKARAの歌声を聴いた後なのでオリジナルの方が違和感を感じてしまいました。
さらに特筆すべきはギュリですね。
「衣装に萌え〜」「歌に萌え〜」ですね!
因みに衣装は初日は革ジャンのノースリーブ2日目はスエードのノースリーブではなかったでしょうか?
「おいおい!そんなに走ったら黒の革帽子が風でとんでったうぞ!」てな感じでゾクゾクしながらみてました。
こうなったら「ギュリセレクト!J-POPカバーアルバム」の製作にとりかかってくれる事を熱望します。
初日ラストのハラちゃんのソロ「GLAMOROUS SKY」には不覚にも泣いてしまいました。
あんなに感情のこもったパフォーマンスをみせられたら、ハラちゃんの生い立ちとかぶってしまい純粋に感動してしまいました。
まだまだ書き足りませんが最後に初日の帰りの車の中の会話。
「KARAの歴史の中で俺たちは伝説のステージの目撃者となった!」
コメントも part2に続く。
投稿: よっしぃー | 2013/10/27 13:50
>takさん
「裏コード・ザ・ビースト!」モードで吠えまくりました!もう本当に使徒襲来です!
投稿: tangerine | 2013/10/28 03:33
>b.tさん
大阪のノリ、KARAも気に入っているようです。元々はギュリが先にミュージカルで長期滞在した後に通天閣などのロケで初来阪だったのでギュリに大阪の魅力を教えてもらったんでしょうねー。
ハラちゃんのパート、後に書いてくださっているよっしぃーさんによると主にハラパートのすぐ後に歌うニコルとジヨンがカバーしていたようです。
今からだとじっくりビデオなどで観察してみたいものですが、あの時は頭が真っ白で・・・。アリーナ後方で双眼鏡でないとよく見えない状態でしたし。
サプライズ・イベントはジヨンが号泣してたし成功でしたね。日本だとファン主導ではなかなかこういうことは難しいと思うので。
グッズ、私は開場時間後に行ったらわりとすんなり買えました。1日目でだいたいの人がグッズ買うだろうから、ねらい目は2日目ですね。
投稿: tangerine | 2013/10/28 03:44
>よっしぃーさん
毎度どうもです。ご家族での参戦お疲れ様でした!
6列目とは本当に神席ですねー。私なんか66列目ですよ。でも照明もペンライトも綺麗に見えるし、サブステージが近いのでなかなか良い席でした。
「どかっ!」という音って、相当激しく倒れたのですね。本当に怖いです。
その後もハラのためにもステージを盛り下げる訳にはいかないという4人の気迫を感じましたね。
パート分けの件、情報ありがとうございます。打ち合わせするにも1分も時間がない状態で、よくこのフォーメーションを確立できたもんだと感心しました。
2 Night、やはり5人のフォーメーションで見たいものですよね。お連れ様の気持ちよくわかります!
ソロコーナー、百聞は一見にしかずという感じでしょうか。ギュリの萌え可愛さを見て心臓フラットライン状態でした。狙ってるな!女神!という感じ。
part2も期待しています!
投稿: tangerine | 2013/10/28 03:53
よっしぃーさん、ありがとうございました。
自分のコメント直後に回答があったのですが、私はこのコメントを書くまで"席"を外し、tangerineのコメントを見て初めて知った次第で(汗)
よっしぃーさんのコメントで私の疑問をスッキリさせて頂きました。
確かに次のパートを担当しているメンバがバックアップするようにすればいつ誰が欠けても(欠けては困りますが)大丈夫なわけですね。
しかし、神席に居ると目の前での事に本当にパニックてしまうのがよく分かります。
ありがとうございました。
投稿: b.t | 2013/10/28 21:45