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2013/11/15

Paul McCartney 大阪公演 2013年11月11,12日 京セラドーム

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11月11日、12日と大阪 京セラドームで行われたポール・マッカートニーの"OUT THERE JAPAN TOUR"を観ました。ポールを見るのは2002年11月18日の同会場での"DRIVING JAPAN TOUR"以来2度目。

結論を書くと、前回2002年のライブを凌駕する素晴らしい内容でした。というか今がポールの全盛期なんではないかと思う位に超絶的にダイナミックで、とても71歳の人間の成せる技とは思えない、若さに満ち溢れた感動的なライブでした。2時間半休憩無し、水分補給もほぼ無しで、キーも下げずに全力で歌いっぱなし演奏しっぱなしができる71歳なんて、超人なのではと。

バンドも前回と同メンバーでコンビネーションも抜群。最小人数でいながら分厚い音で過去の名曲も完全に再現していました。

いつもはマニアックな視点でコンサート・レビューを書いているこのブログですが、ポールやビートルズに関しては百戦錬磨のコアなファンが無数におられ、私のようなものでは全く太刀打ちできず、加えて既に沢山のレビューがネットに上がっているので、割と個人的な視線でサラっと書きます。

当初、11月12日のチケットを先行抽選から申し込むも、2次抽選、3時抽選ともに落選、しかし11年位ご無沙汰していた旧友からステージが少々見切れてしまう注釈S席のチケットがとれて、1枚余分に買っておいたとの連絡をいただき見られることに。直後に発表された11日の追加公演は先行予約で難なく当選し、アリーナ席後方を確保。結果両日とも見られることになりました。

Eddie Jobsonのデビュー40周年記念ライブや、David Allen, Chris Cutler, Yumi Haraからなるyou me & usというプログレ・ファンとしては最重要のライブと同日でバッティングしていたけど、見納めになる可能性が高かったので今回はポールを優先。

twitterで来日当日の11日未明に
「ポール・マッカートニー、今日関空から大阪入りらしいけど、最後だろうしネタで初心に戻ってJALのハッピ着て飛行機降りてきたら激ウケなんだろうけどなー」
とつぶやいたら、関空からの入国時のニュースで、ポール夫妻が本当にハッピを着て出てきたのでびっくり。今回はニューアルバム"NEW"のデザインのものだったけど。
ファンの考えそうなことってだいたい同じなんだなーと実感しました。

当日ドーム前駅で友人と待ち合わせ、ポール・ファンでごった返す隣接のイオンモールのフードコートでたこ焼きを食べて腹ごしらえし入場。イオン協賛なので、建物に巨大なポールの看板が掲げられていて、道行くファンがほぼ全員カメラ撮影していました。

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11日はアリーナDブロックという最後列から15列目くらいの席、でもアリーナでほぼ真正面からポールが見られるのは嬉しかったです。12日はスタンド中央のほぼ真ん中の見切れ席。照明タワーが邪魔で初日は黒幕がかかっていたものを12日は通常席完売で追加で出したと思われる席。幸いポールの立ち位置はタワーによる死角になっておらず、鑑賞の邪魔にならずラッキーでした。

観客はやはりビートルズ世代の中高年中心で、親子連れも多数。11年前は子供だったと思われるポール未体験の若者もいました。

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今回は最近の巨大会場でやるビッグネームの洋楽のコンサートと同様にスナップ的な写真撮影はOKとのことで、周辺の邪魔にならない程度に何枚か撮りましたのでセレクトして紹介します。遠い席なのでポールはほとんど米粒ですが、まあ雰囲気だけでも。

開演30分ほど前からビートルズやポールの曲をコラージュしたリミックス音楽がメドレーでかかって、巨大スクリーンに当時のジャケット写真やメンバーの写真が下から上に流れていくという演出。

開演直前にスクリーンの映像がだんだんとポール愛用のヘフナー・ヴァイオリンベースの形になり、開演。

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セットリストは両日とも同じでした。

11, 12 November 2013
Osaka Kyosera Dome

setlist
01. Eight Days A Week
02. Save Us
03. All My Loving
04. Listen To What The Man Said
05 .Let Me Roll It
06 .Paperback Writer
07 .My Valentine
08. Nineteen Hundred And Eighty-Five 1985
09. Long And Winding Road
10. Maybe I'm Amazed
11. I've Just Seen A Face
12. We Can Work It Out
13. Another Day
14. And I Love Her
15. Blackbird
16. Here Today
17. New
18. Queenie Eye
19. Lady Madonna
20. All Together Now
21. Lovely Rita
22. Everybody Out There
23. Eleanor Rigby
24. Mr.kite
25. Something
26. Ob-La-Di, Ob-La-Da
27. Band On The Run
28. Back In The U.S.S.R.
29. Let It Be
30. Live And Let Die
31. Hey Jude
encore 1
32. Day Tripper
33. Hi, Hi, Hi
34. Get Back
encore 2
35. Yesterday
36. Helter Skelter
37. Golden Slumbers / The End

band
Paul McCartney / Vocal, Bass, Guitars, Piano, Keyboard, Ukelele
Rusty Anderson / Guitars, Vocal
Brian Ray / Guitars, Bass, Vocal
Abe Laboriel, Jr. / Drums, Vocal
Paul Wickens / Keyboards, Guitars, Vocal

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ポールは簡単な挨拶の日本語の他にも「まいど!」「おおきに!」「大阪めっちゃ好きやねん!」と関西弁を連発。カンペを見ながら「日本語に挑戦します、でも英語のほうが得意です」と笑わせつつ、日本語で曲紹介をするエンタティナーぶりも相変わらず。

11年前と同じ、同時通訳の日本語字幕がワンテンポ遅れてスクリーンに映りますが、画面の下のほうに映るのでアリーナ後方からだとほとんど見えない状態。かつ、それほど難解な言い回しをしていなかったのであまり役に立っていたとは言い難いですが、ポールなりのサービスなのでしょう。

ベース、エレクトリック・ギター、アコースティッキク・ギター、ピアノ、キーボード、ウクレレと次々と楽器を変えつつステージを頻繁に移動していて、その足腰の健康さにもちょっと驚きました。

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この11年間に欧米で行われたツアーを通して、セットリストはマイナーチェンジされ続けていったようですが、今回はビートルズ曲が26曲、ウィングスの曲も"Wings Over America"のリマスター盤が出たことで"Hi, Hi, Hi、『あの娘におせっかい』などを新しく加えて積極的に取り上げられています。

春~夏の欧米ツアーからの最大の変更点は新作"NEW"から4曲が歌われていることでしょう。新作からは特に"Queenie Eye"での観客の盛り上がりが凄くて、ポールも嬉しそうでした。

"Paperback Writer"の演奏中に後方スクリーンに映っていたマスクをしたナースの絵の数々はSonic Youthのアルバム"Sonic Nurse"のジャケットに使われていたRichard Princeの一連のナース作品と思われます。最初に映った時に「あ!ソニック・ナースだ!」と驚いてしまいました。

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大好きな『夢の人』が今回は聴けて、本当に感動。自転車に乗りながらとかで、つい口ずさんでしまう曲です。

"My Valentine"は妻ナンシーに、"Maybe I'm Amazed"はリンダに、"Here Today"はジョンに捧げますとアナウンスして披露。

"My Valentine"はナタリー・ポートマンとジョニー・デップが手話で出演したプロモーション・ビデオがバック・スクリーンに流れる演出。

"Maybe I'm Amazed"もオリジナルのキーで歌うので、ちょっと苦しそうでしたが、そんなのお構いなしなところがロックン・ローラーとしてのポールならではです。「しんどいからキーを下げて歌う」なんてロック・ボーカリストのやることじゃないよなーとポールに思い知らされた感じ。

今回、本当に号泣してしまったのはジョージに捧げた"Something"。2002年の時はウクレレだけのヴァージョンだったけど、今回は後半バンド編成で泣きのギターソロ入り。ポールの曲でなくて申し訳ないけど、個人的に今回のコンサートのハイライトでした。ジョージの最高傑作をこのヴァージョンでやってくれたポールに感謝。

"All Together Now"のバックで映るセサミストリート的なキャラクターのアニメCGが可愛すぎて、2日目もこれを見るのが楽しみなほどでした。

"Let It Be"は震災の被災者に捧げますとコメントして紙灯篭を飛ばす幻想的な映像をバックに演奏。頭をよぎったのは東北に加えて、つい先日のフィリピンでの台風被災者のこと。

既にライブの定番"Live And Let Die" がテーマ曲となった『007死ぬのは奴らだ』は1973年公開で、子供の頃、親に連れられて私が初めてリアルタイムで見た007映画。難波の南街劇場でした。

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テーマ曲が気に入って、親に買ってもらった初めての洋楽シングル盤。ビートルズも知らなかった頃なので、結果的にビートルズより先にポールを聴いたのでした。シングル盤も数枚しか持ってない頃なので擦り切れるほど聴きました。B面は"I Lie Around"。「ヤッホー!」と叫んで水に飛び込む音とか入っていて斬新だなーと子供心に感動したものです。リンゴのレコード・レーベルも初めて見て、ずっと後にビートルズを聴き始めた頃にアップルレーベルなのだと分かりました。インナースリーヴにポールのソロの他、ビートルズの赤青盤やジョージやオノ・ヨーコのアルバムがバックカタログとして紹介されている意味が分かったも、もっとずっと先でした。

今回も凄まじい炎と花火の演出で歌ってくれました。ジョージ・マーティンがプロデュースで英米で大ヒットしたのもライブで歌い続けている理由かと思います。

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いつもの全員大合唱の"Hey Jude"で大団円。

アンコールで日本の国旗とイギリスの国旗を振りながら出てくるポールとメンバー。

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アンコール2回目の"Helter Skelter"はもう凄まじくて、あらゆるハードロック、ヘヴィ・メタルを超越した爆裂サウンド。71歳の歌うあらゆるハード・ミュージックの元祖的名曲をまさか生で聴ける日が来ようとは。個人的に今回の収穫ベスト3に入いりました。

"Golden Slumbers"は初来日を見逃していたので、ようやく聴けてただただ涙。デビューして約51年、"Abbey Road"から44年経って、その最新のポールが目の前で歌っているという奇跡に感謝しつつ聴き込んでしまいました。

紙吹雪の中、「また会いましょう!」と挨拶してポール退場。

これなら全国追っかけたくなると思うほど完璧なコンサートでした。プロフェッショナルなミュージシャンとは、エンタティナーとは何かを71歳のポールに思い知らされた2時間半でした。

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おまけ

前回の来日時のチケット半券。スタンド席上段で14,000円もしたことを思うと、今回の16,500円という価格設定はわりと妥当だったのかも。

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先日、実家の机から発掘した、1980年1月16日のポール来日逮捕時の新聞記事。横のNHK朝ドラのヒロイン交代の記事が時代を感じます。
この時がポールを観る最後のチャンスだった人もおられたでしょうから、我々は幸運です。

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コメント

tangerineさん、ポール行かれたのですね!
まず、最初に沢山の写真、素敵なレポ、ありがとうございます♪
自分は、あと3日!。楽しみで仕方ないです。

今回の公演は「NEW」発売後になるので、新曲がセットインしてくると他の曲が落ちる・・・それらの曲が何なのか?
それが問題だったのですが、危惧してた通り、ウイングス曲が2曲落ちまして(苦笑)、ビートルズより、ウイングス&ソロのファンとしては、とてもとてもくやしいのです!
でも、もうそんな事言ってられません(笑)。思いっきり、楽しんできます!

※いつもKARAのレポを読んでいるのに、こちらでポール・レポを読んでいるのが何か不思議な気持ちです(笑)。

投稿: 夢助 | 2013/11/15 20:55

お久しぶりです.KARAの記事もちゃんと読んでます(笑)
ポールのレポ、いつもながら雰囲気までこちらに伝わるようで、ステキなレポでした.

それよりもワタシはE.JOBSONの40周年ライブがあったなんてことを知らず、そちらの方がショックでした.
しかも土日公演だったなんて絶対行けたじゃん.
とりあえずライブビデオが出るらしいので、そちらに期待することにします.

ところでtangerineさんはKISS行かれました?
ワタシは幕張に行きました.コンサートなんて10年ぶり以上です.
なんかもうこの機を逃すと見られないような気がして.
私達にとっての「スター」は皆もうよいお歳ですもんね.

投稿: トースケ | 2013/11/15 22:05

>夢助さん

東京ドームも盛り上がりそうですね!
19日はKARAのさいたまスーパーアリーナとバッティングしていて、両方のファンは大変ですね。

前回のカナダ公演からJunior's Farm, Mrs. Vandebilt, Your Mother Should Knowが抜け落ちたみたいですね。確かにWingsからの2曲落ちは残念ですね~。

最近はKARAのツアー・レポートの流れを変えたくなくて、あえて他のアーティストのことを書いていなかったのですが、久々に書くと緊張します(笑)。

投稿: tangerine | 2013/11/16 03:10

>トースケさん

KARAの記事も読んでいただいているようで、ありがとうございます!プログレの記事ご無沙汰ですみません!

ジョブソンのライブ、チッタ初日はUKの1st,2nd完全再現だったようで、カメラ17台位で撮影して、演奏ミスのあった曲は再度演奏したりしたみたいです。

大阪はあまり人が入っていなかったようですが、やはりポールとバッティングしていたからでしょうかねー。

KISSは前回、前々回と見て、今回はちょっと所用で行けませんでした。Mステ出演やWOWOWの武道館生中継を見て、行きたかったなーと後悔しています。貨物船で運んできたという巨大なスパイダー・ステージ生で見たかったです。

投稿: tangerine | 2013/11/16 03:13

やっぱりいってよかったですね!大阪の発券が決まらず福岡に遠征してしまいました。大阪が一番声出てたといううわせですね、福岡はポールが四股ふんでのりのりでした。まだまだ荒井部できますね来年のヨーロッパツアーから是非また来てほしい出すね。写真うまく取れていますね!

投稿: kevin kazuki | 2013/11/21 19:28

>kevin kazukiさん

おお!福岡まで遠征されたとは、凄いですね。ネットの書き込みを見ると、声のコンディションは大阪が良かったようですね。

ポールは相撲鑑賞してシコにハマったようですねー。逮捕された初来日の時から「相撲を見たい」と言ってたので、エキゾチックで不思議な魅力のスポーツに見えるんでしょうか。

もう来年ヨーロッパ・ツアー決まっているんですか。まだまだ元気ですねー。またアルバムを作ってぜひ来てほしいものです。

投稿: tangerine | 2013/11/22 03:24

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