ゴジラ映画 個人的ベスト3
ハリウッド・ゴジラの大成功で日本の旧シリーズへの再評価が進んでいるようですが、昭和47年ケイブンシャ刊『怪獣怪人大全集 東宝怪獣編1 ゴジラ』全3巻を暗記するほど読んで、ビデオのなかった時代にひたすら映画館でのリバイバル上映とテレビ放送を心待ちにしていたゴジラ・マニアの小学生だった頃の「熱いもの」が蘇ってきそうで楽しみです。
客観的にみたゴジラ映画ベスト3は『ゴジラ』(1954年)、『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)、『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)ですが、自分が小学生時代にリバイバル上映で観て想い入れの深い昭和ゴジラ映画3本は下記のとおり。
1. 三大怪獣 地球最大の決戦(1964年)
ゴジラ版『ローマの休日』。若林映子がオードリー・ヘップバーン的存在で、リバイバル上映を観た子供当時は分からなかったのですが、後年にローマ~を観て納得しました。某国の王女暗殺部隊とボディーガードと怪獣が絶妙に絡み合う子供だましでない練られた脚本が子供心にカッコ良くて、キングギドラ初登場、ザ・ピーナッツ、東宝オールスターキャスト出演もありゴージャス感山盛りです。
2. ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966年)
ゴジラ版『若大将』シリーズ。脚本までできて頓挫した『ゴジラ対若大将』の影響が感じられます。ゴーゴー大会で知り合った主人公達と逃走中の銀行強盗宝田明が他人のヨットで太平洋に出るハメに。南海でヨットが難破した主人公たちが漂着した謎の島。そこは北朝鮮と中国をミックスしたような某共産国がモスラの島インファント島民を拉致して奴隷にして核兵器を作っている秘密基地だったというぶっ飛び設定。そしてその近海に巣食う巨大エビ。地下に眠るゴジラを雷で復活させて基地の破壊を試みる主人公たちとインファント島の娘(水野久美)。救出に飛んで来る巨大蛾モスラと娯楽要素満載です。音楽が恒例の伊福部マーチではなくテケテケのエレキ・サウンドなのもナイスです。
3. 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972年)
脚本はいま一つなのですが、リアルタイムで観たゴジラの新作ということもあり想い入れが深いです。ギーガーの絵ようなバイオメカノイドな造型のガイガンが最高で、電気ノコギリが怪獣に着いているという発想にぶっとびました。しばらくガイガンの絵ばかり描いてたように思います。ウーマンリブやヒッピーなどのゲバゲバ要素を含んでいたのも当時っぽいです。『ウルトラセブン』のアンヌ隊員ひし美ゆり子がヒロインだったのも子供心に萌えました。
どれもゴジラが愛嬌のあるキャラクターになり「正義のヒーロー」化してしまっているのが何なんですが、意図的に凶悪な平成ゴジラより自然な流れで好きな部分も大きいです。ハリウッド版ゴジラの新作は東宝が監修しているようなので、やっと本物が見られるなーと期待しまくっております。
| 固定リンク
| コメント (12)
| トラックバック (0)
最近のコメント