KARA / Day & Night ・ マンマミーア! 日本一遅いレビュー
申し訳ありません。おそらく日本で一番遅いKARAの新作レビューになるかと思います。すっかりタイミングを逸してしまった感があります。
ロンドンから帰国後に前日に到着してた"Day & Night"のCDをコンビニで受け取り、続いて日本盤の『マンマミーア!』のシングル初回限定盤Aを買うつもりが、まさかの発売と同時の売切れ。今までこんなことはなかったのでプレス枚数を見誤ったのかと思いましたがどうなんでしょう。
アマゾンもHMVもJoshinも品切れで、タワレコのみ入荷予定があり注文するも、再入荷し発送・到着したのが9月8日でした。その時だけ一時的にアマゾンやHMVにも入荷してたので、予約キャンセル分かと思いきやチケット先行抽選シリアルナンバーが入ってなかったので再プレスしたのでしょうか。
曲ごとの感想とかも書いてみたのですが、今更ブログに書いても新鮮味ないなーと思い、煮詰まった状態でずるずる日々が過ぎていくので、もうオンラインの状態で書きなぐってしまおうかと。
"Day & Night"、グループ存続の最大のピンチを最高の作品を作ることによって大きく飛翔できた傑作だったことに本当に安心し感動しました。
続く日本語ヴァージョンのシングルも、日本デビュー曲『ミスター』以来の韓国先行発売曲の日本語カバーということで、この方針も大成功だと感じました。
日本オリジナル・シングルには、はっきり言ってしまえば駄作もあり(特に前作)、潔く本国ヴァージョンをそのまま売り出したほうがアーティストとしてのクオリティーを維持できるのにと感じていたのでした。
まあ『GO GO サマー!』のように「あちゃ~」と頭を抱えていたものが、日本でのKARA最大のヒットとなったような誤算もありますが。あれは本当に裏をかかれたなーと思うとともに当時の製作サイドのマーケティング力の素晴らしさに感服しました。
その「GOGOサマ」をわざわざ韓国語ヴァージョンにして初めて本国KAMILIAに披露した8月18日のショーケースからみても、新機軸のヴァリエーションに富んだKARAを感じるものがありました。
イダンヨプチャギのサウンドプロデュースはGirl's Day, Apinkなどの最近のトップ・ガールズ・グループの楽曲を意識しつつも前作"Full Bloom"の"1+1"や"In The Game""2Night"などの明るくて跳ねる感じの路線を推し進めたようなエレクトリック・ファンク路線を堪能できるものになっていました。
メンバーチェンジによる違和感のないボーカリゼーションの気持ちよさ。ひたすらポジティブで心地よいサウンド。メンバー4人の歌声のミックス加減が絶妙です。逆をいうとヨンジのボーカルの個性がまだ弱めに感じてしまうところも。
"So Good"でのハラちゃんのラップにはびっくりで、今後のライブにおける過去曲でも披露するか楽しみなところです。
ヨンジのパフォーマンスにおける溶け込み具合の自然さが尋常じゃなくて新加入とも思えないほど。別の見方をすれば冒険的で斬新なメンバーが入らなかったことで新鮮さに乏しい部分はあるかもしれません。KARAにピッタリすぎて安全コースを選んでしまった感が無きにしも非ずという感じ。
アルバムラスト曲のギュリ、スンヨン、ハラが作詞した『物語』(Story)はレコードのスクラッチノイズの効果音から始まり、KARASIAファーストの衣装替えの時に上映されたメンバーがレコードを愛おしそうに手に取る映像を思い出しました。
「私たちの思い出が、美しい記憶が遠ざかる。息が止まりそうで、涙でにじんで消されるようで、あなただけに言うことができない話」(自動翻訳ソフト使用し意訳)という詩の内容は過去に多くのロック・グループなども作っている「去っていったメンバーに対するメッセージ」が暗喩されているとも感じました。
プロモーション活動は韓国に重点が置かれ、日本でのプロモーションは1泊2日だけでTV生出演は「スッキリ!」のみ、ライブは「お台場新大陸」のミニライブのみという潔さ。あのMUSIC JAPANでさえコメント出演のみというあっけなさ。
コメンタリーのみの出演はそこそこありましたが、いずれも表情が固くて以前のような明るくて溌剌とした雰囲気ではなく緊張し憔悴しているようにも見えるほどでした。唯一「王様のブランチ」でのスンヨンへの今更の蚊の鳴きマネのムチャ振り時に「なんですか!この流れは!」というスンヨンの言葉で、パッ!といつもの笑いの絶えないKARAが蘇った感じがしました。これが日本で愛されるKARAの表情なんだと。
韓国では歴史あるファンサイトも脱退騒動で分裂したりして、ファン層が不安定なこともあり、本国でしっかりと足場を固めKARAとしてのパフォーマンス力を今一度たっぷり時間をかけて披露したかったのかもしれません。TV出演はいくつか見ましたが、どれも素晴らしいパフォーマンスで、"So Good"の躍動感から"Mamma Mia"の絶頂感への流れは何度見ても昇天しそうです。
チャートは日韓ともに以前ほど満足いくものにはなりませんでしたが、日本盤もプロモーション活動不足や販促イベント無しの状態を考慮すると健闘したほうではないかと思います。韓国ではやはりメンバーチェンジによる古参ファンのしこりが残っていることと、それまでの約半年間のブランクによる一般的な知名度の低下が影響したのかと。
10月からの大規模なツアーがどういう構成になるのか興味深いところですが、シングルのプロモーション不足やチケット代金が過去最高に高額なこともあって、集客力はどうなのだろうと思うところもあります。
今回は家庭の諸事情で地方遠征はラストの横浜も含めて行けそうになく、大阪公演も割とギリギリまで予定が立つか不明という感じで、過去のようなレビューが書けないのは申し訳ない限りです。ラストのライブ・ビューイングはなんとか見たいところです。
ジヨンも日本の芸能事務所と契約し、いきなりのオールナイトニッポン出演~10月からのドラマ出演と大きく羽ばたこうとしており、ニコルの活動再開も含めて、KARAファミリー全ての活躍を見守っていきたいです。
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